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~じぞう.ぼさつ.ほんがんきょう~
地 藏 菩 薩 本 願 經
唐 于 闐 國 三 藏 沙 門 實 叉 難 陀 譯
とう う てん こく さんぞう しゃもん じっしゃなんだ やく
~ 校正中~
国立国会図書館にある『地蔵菩薩本願経』と,
台湾の友達にもらった『地蔵菩薩本願経』です。
ネットの資料を参考しながら日本語に訳した。
■地蔵経の由来:
私(ちはる)が聞いた話しだと,
お地蔵様は, 地獄に堕ちた母を救いたいことが
きっかけで, 同時に地獄で自分の所業の
『カルマ』に苦しんでいる衆生をみたのです。
お地蔵様は,
我々が二度と地獄に堕ちないように,
苦しみから解放されるように,
楽しく生きられるように,
その方法を学べるように,
その秘策が伝わるように,
残してくれたのが
この『地蔵菩薩本願経』です。
私は台湾の友達から, 写真の青い方の
『地蔵菩薩本願経』台湾版を頂きました。
『地蔵菩薩本願経』の意味を知りたくて,
ネットの情報を参考しながら勉強してたら、
国立国会図書館にある『地蔵菩薩本願経』を
知りました。題名も, お経の本文はまったく
同じでしたが, ほぼほぼ漢字だったので,
まったく意味わからん(私は一応漢字得意な方)
ネットの資料を参考して, 日本語に訳しました
友だちからいっぱいお経を頂きましたが,
私, 生まれて, このかた,
雑誌すら最後まで読んだことないのに,
一文字も見逃さず, 最後までしっかり
読んだのがこの地蔵経......(照)_φ(・_・
地蔵経をみて, お地蔵様の慈悲な心と
人のために, 人を思う優しさと気持ちを
すごい感じて, 涙が止まらなかった......
(たった一言なんだけどね)
文明がこんなにもすすみ,
こういった大切なモノが消えかけていると
感じて, 悲しいのと,
地蔵経と時空を超えて, 現代で
こうして出会えたことにも, 感動しました。
あるとこで, 必ず泣いてしまうのですが,
(あれ?洗脳されてる?お地蔵様なら◎!)
と, そのうち, あっ!待ってよ~そう言えば
日本の至るところにお地蔵さんいるよね?
このお経は, あのお地蔵さんの?
とやっと気づく。
地蔵経のことを何人かに聞いたけど,
でも知っている人はいなかった~
なぬ!!!こんなにすばらしいお経を?
しらんだと!!!早く, 教えなきゃ!!!!
(わしもしらんかったけ。知ってよかったっけ。)
と思い, 日本語に訳そうと決めた!
決めたのも, 勢いあるのもいいけど.......
実際のところ, いくら急いでも
200ページ以上のお経をね
どう急いだところで,
かなり時間と根気のいる作業なのさ~,
『これ, なんで訳そうとした?頭大丈夫?
やめる?』とコッソリ自問自答したことあって
もう一人の私『私が聞きたいよ!ヽ( ̄д ̄;)ノ
なんでこんな大変な事をやろうとしたのか.....
でも地蔵経をみればみる程,
お地蔵様の大変さを知ったら,
このぐらいは~なんてこったないと
冷静に思えるのさ~頭はもちろん大丈夫さ~~
地蔵経がきっかけで, いろんな勉強ができて,
すごく楽しいし, 感謝している~逆に。』
と思うようになり, 生き様の再確認もできたし。
クレイジージャーニー感が増し増しだ増し♪
一度やると決めたら最後までやる!
修行をしているのじゃ!わし!
半沢モード~突入~
てなわけで, お地蔵経を
2019年9月から読みだして勉強して,
2020年の初めから, お経の通りに忠実に,
訳し始めた, かなり長いお経なので,
読む人は少ないだろうと思いながらも
みんなに読んで欲しいと思う一心で
2020, 08, 15日についにやり遂げた。
~これから, ゆっくり校正する予定です~
ここに書いた話しを信じなくても,
お地蔵様の力の証は, 日本の至るところに
あるお地蔵さまの数なんじゃないかな?
私の話しを信じてくれなくてもいいけど,
お地蔵様の話し,しっかり聞いておくれ_φ(・_・
世は目の前のモノ, ことが全てじゃない~
悲しい思い, 辛い思いしている者,
もうなにも信じられない者,
一度仏様の話しに耳を澄ませて,
傾いてみては?(秘)
今日までは, 俺の俺の俺の話しを聞け♪
今日からは, 仏の仏の仏の話しを聞けに
してみたら~面白いことがおこるぞ(秘)~
~ようは~
お釈迦様, お地蔵様, 観音様, 彌勒様も,
私達に, お経(念佛)を学びなさいとさ~
お経を通して, 学んだことで,
自分の『本性』と素直に向き合い,
自分のダメなとこを改め, 正し,
『善』に徹して欲しいだとさ~
生きているうちに, 善徳を積み,
自分のカルマを殲滅(せんめつ)し,
さらに人助けになるものは,
至高無上のお経なのです(超納得)
★オススメは14, 17番のお話しです,
ちょちょちょ, 先にみてみて。
~om shanti~
■地藏王菩薩本願經~巻上(2020,1月,shanti)
■忉利天宮神通品第一■■■■■■■■■■■■
■(1)忉利天(とうりてん)での, 神ってるお話し~
=1=如是我聞『 一時, 佛在忉利天, 為母説法。』
===========================
私(弟子)は,お釈迦様から,このように聞きました
ある時, お釈迦様は★忉利天(とうりてん)で
亡き母のために説法をしました。
★忉利天(とうりてん)?...........tte?........
須彌山(しゅみせん)の頂きにあり,
閻浮提(えんぶだい=私達が住む今の世界)の
8万由旬(ゆじゅん),1由旬は約11kmx8万
=88万km上にあり,
忉利天(とうりてん)の中央に
善見城(きけんじょう)があり。
四面にそれぞれ8万由旬の大きな城があり,
そこに帝釈天(たいしゃくてん) が住むという,
四方には各8つの城があり,その所属を支配する
天にいるいろんな方や神々もいて,
この善見城(きけんじょう)を加えて,
三十三天と称されている。
身長は1由旬(ゆじゅん,約11000m),
衣の重さは6銖(6しゅ=3.5g)
寿命は1000歳という。(なにもかもの桁が...)
天界の24時間=人間界の100年という。
Σ(-᷅_-᷄๑).......新幹線も飛行機も
完全止まってじゃん?ね?と聞きたい~
★1由旬(ゆじゅん)=約11km,=約11000m
=2=爾時十方無量世界, 不可説不可説一切諸佛,
及大菩薩摩訶薩, 皆來集會。
===========================
その時, 四方八方の数えきれない世界から,
数えきれないほどの仏様,
菩薩(ぼさつ=悟りを求める修行者),
摩訶薩(まかさつ=偉大な修行者)が
この集会のために集まりました。
=3=讃歎釋迦牟尼佛, 能於五濁惡世, 現不可思議
大智慧神通之力, 調伏剛強眾生, 知苦樂法。
各遣侍者, 問訊世尊。
===========================
お釈迦様が不可思議な神力(じんりき)と
智慧を使い, 五濁悪世(ごよくあくせい)
=汚れ(けがれ)が満ちた, 悪い世の中のにいる,
かたくなに, 我が道を行く強情な人々に,
苦と楽の法則を根気よく教え, 知らしめ,
悟し続けて来た, お釈迦様をねぎらい,
たたえるために集まったのです。
=4=是時,如来含笑,放百千萬億大光明雲,所謂
大圓滿光明雲, 大慈悲光明雲, 大智慧光明雲,
大般若光明雲, 大三昧光明雲, 大吉祥光明雲,
大福徳光明雲, 大功徳光明雲, 大歸依光明雲,
大讃歎光明雲。放如是等不可説光明雲己,
===========================
その時, お釈迦様は微笑みながら, 百千万億と
数えきれないほどの, 雲を放ったのです。
いわゆる大円滿雲, 大慈悲雲, 大智慧雲,
大般若雲~(他省略)~とても説明できない
光景の上,
=5=又出種種, 微妙之音, 所謂檀波羅蜜音,
尸波羅蜜音, 羼提波羅蜜音, 毗離耶波羅蜜音,
襌波羅蜜音, 般若波羅蜜音, 慈悲音, 喜捨音,
解脱音, 無漏音, 智慧音, 大智慧音, 師子吼音,
大師子吼音, 雲雷音, 大雲雷音。出如来是等
不可説不可説音己,
===========================
雲を自由に操れるだけでもすごいのに
さらに様々な説明できない音も出していた,
六波羅蜜(ろくはらみつ), 菩薩(ぼさつ)が
涅槃(ねはん)に至るための大乗佛教
(だいじょう佛教) における六種の修行の
1)檀波羅蜜音(ダンハラミ音)=布施(ふせ)
金品や物を貧しい人に与える, 修業の一つ,
と同時に, 欲深い人を懺悔させる修行させる音
2)尸波羅蜜音(シハラミ音)=持戒(じかい)
戒律を守り, 悪い行いをせず, 人を敬う気持ちで
善を施す音。
3)羼提波羅蜜音(センテイハラミ音)
=忍辱(にんにく), 耐えること。
「忍』は,生忍(せいにん),法忍(ほうにん)があり
『生忍せいにん』=不殺生(ふせっしょう),
蚊も殺さない,ケンカ売られても,殴られても,
罵倒されても, 耐えることによって,
大いに福の報いが得られるとです。
『法忍ほうにん』=修行する時,いかに煩悩を
断ち切れることです。智慧増長の報いが
得られるとのことです。
4)毗離耶波羅蜜音(ヒリヤハラミ音)=
精進(しょうじん) 。
妥協せず, ひたすら向上心を持ち,
人のためになることを懸命に奉仕し,
念佛や礼拝をすること。
悪い念を持たないことは,
内精進(ないしょうじん)と言う。
人々はこの佛音(ぶつおん)を聞くと,
堕落(だらく)しないように自然と自覚を持ち
疲れも感じないそうです。
5)襌波羅蜜音(ゼンハラミ音)=
禅定(ぜんじょう), 心を静めること。
いつも冷静に正しい行動を取れるように
仏様は教えているのです。
これが出世する根本である。
6)般若波羅蜜音(はんにゃはらみ音)=智慧(ちえ)
一般の人はいろんなモノに惑わされているため,
人が本来持っている智慧や本能を覚醒させるため
仏様はこのような音を出した。
■慈悲音(じひ音)
『慈(じ)』人に楽しい思いをさせること
『悲(ひ)』苦しんでいる人を救うこと
■喜捨音(きしゃおん)=自ら僧侶, 貧しい者に
寄付すること。
『喜(き)』楽しく過ごす人を見て,自分も喜ぶ事
『捨(しゃ)』誰ともへだてなく,平和に付合う事
■解脱音(げだつ音)=束縛から解放され,
自由の境地に達した音,これができれば,
どこにいようと解脱できる。
■無漏音(むろ音)=悩みのない音, 智慧の音,
解脱し, 悪い念に影響されることなく,
迷うこともなく, 佛道を歩む気持ちを持てば,
やっと『無漏』=漏れなく大智慧を得られる音
~他省略~と様々な音を出していた。
=6=娑婆世界, 及他方國土,有無量億,
天, 龍, 鬼, 神, 亦集到忉利天宮。
所謂四天王天, 忉利天, 須燄摩天, 兜率陀天,
化樂天, 他化自在天, 梵眾天, 梵輔天, 大梵天,
少光天, 無量光天, 光音天, 少浄天, 無量浄天,
遍浄天, 福生天, 福愛天, 廣果天, 無想天, 無煩天,
無熱天,善見天,善現天,色究竟天,摩醯(希)首羅天,
乃至非想非非想處天。一切天眾,龍眾,鬼,神等眾
悉來集會。
===========================
人間界, 他の各世界から, 至るとこの大国,
小さい国, 数えきれない天の民, そして龍,
鬼神(きしん)も忉利天(とうりてん)にやって来た。
いわゆる, 四天王天(してんのう天),
忉利天(とうり天),
兜率陀天(とそつ天),
化樂天(けらく天),
他化自在天(たけじざい天),
梵衆天(ぼんしゅ天)
梵輔天(ぼんほ天),
大梵天(だいぼん天),
~他省略~
=7=復有他方國土, 及娑婆世界, 海神,江神,
河神, 樹神, 山神, 地神, 川澤神, 苗稼神,
晝神, 夜神, 空神, 天神, 飲食神, 草木神。
如是等神, 皆來集會。
復有他方國土, 及娑婆世界, 諸大鬼王,
所謂惡目鬼王, 噉(旦)血鬼王, 噉精氣鬼王,
噉胎卵鬼王, 行病鬼王, 攝毒鬼王, 慈心鬼王,
福利鬼王, 大愛敬鬼王。如是等鬼王, 皆來集會。
===========================
他の国家と人間界の海神, 川神, 樹神,山神,
地, 田んぼ, 昼, 夜, 空, 天, 飲食, 草, 木の
神々はじめ, 地獄の支配者, 鬼神(名前省略)も
忉利天(とうりてん) に集まっていた。
=8=爾時, 釋迦牟尼佛告, 文殊師利法王子
菩薩摩訶薩『汝觀是一切諸佛, 菩薩及天, 龍,
鬼, 神, 此世界, 他世界, 此國土, 他國土,
如是今來集會到忉利天者, 汝知數不?』
===========================
釈迦『文殊菩薩(もんじゅ菩薩)!どれだけの
仏, 菩薩, 天, 龍, 鬼, 神が忉利天(とうりてん)に
今日集まったと思う?』
=9=文殊師利白佛言『世尊!若以我神力,
千劫測度, 不能得知。』
===========================
文殊(もんじゅ)『お釈迦様, 私の超能力を使い
千劫(せんこう=43億万年x千倍の時間)
を使っても, 数え切れないのです!(汗)』
★神通力(じんづうりき)=今でいう超能力~
★千劫(せんこう)⇒1劫=43億2000千万年
xその千倍..............先輩, 無理っす!)
=10=佛告文殊師利『吾以佛眼観故, 猶不盡数。
此皆是, 地藏菩薩, 久遠劫來, 己度, 當度, 未度,
己成就, 當成就。未成就。』
===========================
釈迦『私(釈迦)の佛目を使っても, 無理だね。
その方々, お地蔵様に関わり, 解脱された人,
解脱すべき人, まだ解脱されてない人,
悟りを開いた人, 開くべき人, これから開く人, 』
=11=文殊師利白佛言『世尊!我己過去,
久修善根, 證無礙智, 聞佛所言即當信受。
小果聲聞, 天龍八部, 及未来世, 諸眾生等,
雖聞如來, 誠實之語, 必懷疑惑。設使頂受,
未免興謗。唯願世尊, 廣説地藏菩薩摩訶薩,
因地作何行, 立何願?而能成就不思議事。』
===========================
文殊(もんじゅ)『お釈迦様!私は遥か昔から
善を施し, 善を修めて, 智慧を得たのです,
そのおかげで, なにごとも障礙なく,
正しい見解を持てるようになりました。
お釈迦様のお話しを理解し,信じられますが,
けど, 修行を始めたばかりの人や, 未来の衆生が,
このようなお話しを聞いても, おそらく疑念しか
持たないことでしょう, 信じられない事で,
様々な言動を取ってしまうのは仕方ないけれど,
知らないから, 誹謗(ひぼう)をする言動を
取りかねないので
お釈迦様!ここでお願いです, お地蔵様が
修行していた時, どんなことを成就し
どんな誓いを立て, どのように
想像をも絶するような,
説明もできないような, 奇跡を起こし,
衆生にご利益をもたらしたのかを,
未来の衆生に伝わりますように,
お話を聞かせて願えますでしょうか?』
=12=佛告文殊師利『譬如三千大千世界所有
草,木,叢,林,稲,麻,竹,葦,山,石,微塵, 一物一数,
作一恒河;一恒河沙, 一沙一界;一界之内,
一塵一劫;一劫之内, 所積塵數, 盡充為劫,
地藏菩薩證十地果位以來, 千倍多於上喩。』
===========================
釈迦『例え3千個の世界の全ての草木, 林, 稲,
麻, 竹, 山の石, 微塵, 全ての物を合わせても,
お地藏様が仏の位の最高の位を修得されてから,
積んだ徳の数にも及ばないのだよ。』
=13=何況地藏菩薩在, 聲聞, 辟支佛地!
文殊師利!此菩薩威神, 誓願不可思議。
若未来世,有善男子, 善女人, 聞是菩薩名字,
或讃歎, 或瞻禮, 或稱名, 或供養, 乃至彩畫,
刻鏤(漏), 塑漆形象, 是人當得, 百返生於,
三十三天,, 永不墮惡道。
===========================
釈迦『しかもお地藏様は,
声聞(しょうもん)=仏の弟子になったり,
辟支佛(びゃくしぶつ)=独学で修行をしたり,
と小乗(しょうじょう)から修行を始めているので
悟るまで普通の修行者よりも,何倍もの時間を
要するのです。
文殊(もんじゅ)!そう思うとお地藏様の
威厳(いげん)かつ, 神かかった願力は想像を
絶する不思議なものだ。
お地蔵様は
「未来の善男子, 善女子が,
私(地藏)の名を聞いた者, 名を唱えた者,
讃えた者, 礼拝する者, 供養する者,
絵を描いた者, 像を作った者は,
繰返し三十三天(天界)に生れ, 福の報いを
受けられる上, その間は畜生道,
餓鬼道(がき道), 地獄に堕ちることはない!」
という誓いを立てたのです。』
★小乗(しょうじょう)⇒自分の為に修行する者
=14=文殊師利!是地藏菩薩摩訶薩,
於過去久遠, 不可説不可説劫前, 身為大長者子。
時世有佛, 號曰師子奮迅具足萬行如來。
時長者子, 見佛相好, 千福莊嚴, 因問彼佛
作何行願, 而得此相?
===========================
釈迦『文殊菩薩(もんじゅ菩薩)!
数えたら失神するほど, 遥か遠い昔に,
お地藏様はね, ある裕福の家の息子として
生まれていた。
その世に立派な如来がいて, その名は
「 師子 奮 迅 具 足 萬 行 如来 」です
しし ふんじん ぐそく まんぎょう 如来
その如来がかもし出す, 威厳(いげん)かつ,
溢れでる福相に, 心を奪われた息子は
如来に聞いたのです,
『どうしたら, そのようになれますか?』と
=15=時, 師子奮迅具足萬行如來, 告長者子
『欲證此身, 當須久遠, 度脱一切, 受苦眾生。』
===========================
如来『私のようになりたければ, 苦しむ人々を
永遠に解脱させ, 救い続けることです。』
=16=文殊師利!時長者子, 因發願言
『我今盡未來際, 不可計劫, 為是罪苦, 六道眾生,
廣設方便, 盡令解脱, 而我自身, 方成佛道!』
===========================
釈迦『文殊菩薩(もんじゅ菩薩)!ここで男の子が
こう言うのです
「今日から, いくら時が経とうと, 世が, 未来が
滅びるまで, 罪を犯した★六道衆生と
★輪廻転生(りんねてんせい)に苦む衆生のため,
いろんな方法を考え, 片っ端から解脱させる!
それまで自分は仏になりません!」
と言ったんだよ......』お釈迦様がアング感動?
★六道衆生(ろくどうしゅじょう)???????
仏教において, 人々がやってしまったこと過ちで,
得たカルマの結果として,天,人間,修羅,畜生,
餓鬼,地獄に輪廻転生(りんねてんせい)6つの世界
★輪廻転生(りんねてんせい)??????????
車輪がぐるぐると回転し続けるように,
人が何度も生死を繰り返すことを指す。
=17=以是, 於彼佛前, 立斯大願,
于今, 百千萬億那由他, 不可説劫, 尚為菩薩。
===========================
こうして, 如来の前で男の子が大願を立てた。
あれから千万億劫(こう)という, 数えきれない
時が経っても, お地藏様はずっと仏にならずに
菩薩として人々を悟し, 守り, 助け続けるために
今でも人々のそばにいるのです。((感動))
=18=又於過去, 不可思議, 阿僧衹(其)劫,
時世有佛, 號曰, 覺華定自在王如來, 彼佛壽命,
四百千萬億, 阿僧衹劫。
===========================
また, 遠い昔に,
『 覚 華 定 自 在 王 如来 』がいました,
こう か てい じざい おう 如来
その如来の寿命は,
四百千萬,億,阿僧衹劫(あそうぎこう)
と天文的∞才です。
=19=像法之中,有一婆羅門女,宿福深厚,
眾所欽敬;行住坐臥, 諸天衛護。
其母信邪, 常輕三寶。是時, 聖女廣設方便,
勸誘其母, 令生正見, 而此女母, 未全生信;
不久命終, 魂神墮在, 無間地獄。
===========================
その時代に, 人徳がよく, 周りにも大切にされ,
尊敬もされていて, いかなる時も神々に
守護されている聖女がいました。
けど聖女の母は,三宝(さんぽう=仏, 法, 僧)を
信じることなく, 邪道を信じていました。
聖女は, いろんな方法を考えて,
仏様と良縁結ばれるように, 母を導く努力をしたが
成就する前に, 聖女の母は亡くなってしまった。
聖女の母は,地獄の中の地獄,無間地獄(むげん地獄)
別名阿鼻地獄(あび地獄)に堕ちたのです。
=20=時婆羅門女, 知母在世, 不信因果,
計當隨業, 必生惡趣。遂賣家宅, 廣求香, 華,
及諸供具, 於先佛塔寺, 大興供養。
見覺華定自在王如來, 其形像在一寺中,
塑畫威容, 端嚴畢備。時婆羅門女, 瞻禮尊容,
倍生敬仰。私自念言『佛名大覺, 具一切智。
若在世時, 我母死後, 儻來問佛, 必知處所!』
===========================
とそので, 聖女は, 生前の母のおこないや,
因果を信じていなかったことで,
地獄でカルマの報いを受けているに違いないと
聖女は思い, 母を救いたい一心で, 家を売って,
先人が作った, 仏様に会える, 場所やお寺を
いろいろ回り,お香や花で仏様を供養したのです。
とあるお寺で, 仏像にしても, 絵にしても,
威厳, 端正(いげん, たんせい)で,
非の打ちどころのない, その如来の姿に,
聖女は心を奪われた。その如来の名は
『 覚 華 定 自在 王 如来 』です。
こう か てい じざい おう 如来
聖女は今まで以上に熱心に如来と向きあった。
聖女『大覚(だいかく)様, 私のために,
全ての智慧をお使い.... この世にいた私の母が,
亡くなってからの所在を, 大覚(だいかく)様に
尋ねたら, 母のいところ必ず知れるはず! 』
と念じたのです。
=21=時婆羅門女, 垂泣良久, 瞻戀如來。
忽聞空中聲曰『泣者聖女!勿至悲哀!
我今示汝母之去處。』
===========================
聖女は如来を慕い, 泣き続けた。
すると空から声がして~
如来『聖女様!悲しむのも泣く必要もないよ,
あなたの母がどこにいるのか,今教えるよ。』
=22=婆羅門女, 合掌向空, 而白空曰
『是何神德,寬我憂慮?我自失母以來,晝夜憶戀,
無處可問, 知母生界。』
時空中有聲, 再報女曰:『我是汝所瞻禮者,
過去, 覺華定自在王如來, 見汝憶母,
倍於常情眾生之分, 故來告示。』
婆羅門女, 聞此聲已, 舉身自撲, 支節皆損,
左右扶持, 良久方蘇, 而白空曰『願佛慈愍,
速説我母生界!我今身心, 將死不久。』
時覺華定自在王如來, 告聖女曰
『汝供養畢, 但早返舍, 端坐思惟, 吾之名號,
即當知母, 所生去處。』
===========================
鼻水でチュルチュルのお手手とお手手合わせた
聖女『どなた様ですか?なぜ私の心配を?
母を失ってから,一日中母を思わぬ時がなく
母の行方を知るよしもなくて,ぅぅぅぅぅ(泣)』
如来『あなたが供養している, 昔からいる如来だ,
あなたの母を思う気持ちに動かされて来た。』
如来の声を聞いて, 聖女は感極まって,
声をする空に向かってすごい勢いで飛びつき,
失神する程の大ケガをしたのです。
再び目を覚ましたあと, また如来に手向けて,
聖女『如来様, 私の身も心も死んだも同然です,
私を哀み, ご慈悲を~どうか母のいどころを
教えて下さいませ!』
如来『供養の行事が終わったら, 早く家に帰り,
座禅し, 私の名を唱えれば, 母の居所がわかる。』
=23=時婆羅門女, 尋禮佛己, 即歸其舍。
以憶母故, 端坐念, 覺華定自在王如來,
經一日一夜,
===========================
聖女は, 如来にお礼を言って, 即帰宅し。
亡き母を思いながら
『 覚 華 定 自 在 王 如来 』
こう か てい じざい おう 如来
の名を, 一日一夜唱えた。
=24=忽見自身, 到一海邊。其水涌沸, 多諸惡獸,
盡復鐵身, 飛走海上, 東西馳逐。見諸男子, 女人,
百千萬數, 出沒海中, 被諸惡獸, 爭取食噉(蛋)。
又見夜叉, 其形各異, 或多手多眼, 多足多頭,
口牙外出, 利刃(認)如劍。驅諸罪人, 使近惡獸,
復自搏攫(伯決), 頭足相就。其形萬類, 不敢久視,
時婆羅門女, 以念佛力故, 自然無懼。
===========================
すると突然, 聖女は海にたどり着いていた。
海は熱湯のように沸騰していて,
数々の鉄製のケダモノが, 海の上を東から西へと
飛び回っていた, 百千万人の男女が海の中で
プカプカ浮いていた, 男女を食べようと,
ケダモノが奪い遭っていたり,
または沢山の腕や, 目, 足, 頭を持つ夜叉や,
剣のような鋭い牙を持つ者や,
自分の腕や足に絡まり, 動けなくなった者や,
自分の足で自分の頭を蹴る(ける)者や,
と様々なケダモノがいて,見るに耐えない光景です
聖女は念仏の力で, 動じることはなかった。
=25=有一鬼王, 名曰無毒, 稽(基)首來迎,
白聖女曰『善哉!菩薩何縁來此?』
===========================
そこに『無毒』という鬼王(きおう)が現れて,
聖女を丁重に出迎えた,
無毒『聖女様, ようこそいらっしゃいました!
こちらにどんなご用でおみえになられたの
でしょうか?』
=26=時婆羅門女, 問鬼王曰『此是何處?』
無毒答曰『此是大鐵圍山, 西面第一重海。』
===========================
聖女『ここはどこですか?』
無毒『鉄囲山(てっちさん)の西の一つ目の海です』
=27=聖女問曰『我聞鐵圍之内,地獄在中,
是事實不(否)?』
無毒答曰『實有地獄。』
===========================
聖女『鉄囲山(てっちさん)に地獄ありと
聞いたことありますが……本当ですか?』
無毒『その通りです』
=28=聖女問曰『我今云何, 得到獄所?』
無毒答曰『若非威神, 即須業力。非此二事,
終不能到。』
===========================
聖女『では, 私はなぜここにいるのでしょう?』
無毒『(1)神の威力をお持の方か,
(2)そこそカルマをお持ちの方
のどちらかじゃないと, 来られないので........』
チハ『えっ!まさかの不法入国?!(笑)
聖女様!パスポートプリーズ!
ちょっと, 事務所にご同行願います!
不法入国, 不法侵入の不審者として,
いろいろお話しを聞かせてください増し増し~』
=29=聖女又問『此水何緣, 而乃涌沸?
多諸罪人, 及以惡獸?』
無毒答曰『此是閻浮提, 造惡眾生, 新死之者,
經49日後, 無人繼嗣, 為作功德, 救拔苦難,
生時又無善因;當據本業, 所感地獄,
自然先渡此海, 東十萬由旬, 又有一海, 其苦倍此。
彼海之東, 又有一海, 其苦復倍。三業惡因,
之所招感, 共號業海, 其處是也。』
===========================
聖女『この海はなぜ沸騰していて, なぜ罪人と
バケモノがこんなにたくさんいるのですか?』
無毒『ここは閻浮提(えんぶだい)です,
人々が生前でやった悪事により作ったカルマで,
亡くなって49日, 残された親族が故人のために
徳を積まず, 故人を報いから救わず;
故人本人も生前, 善を施していなければ,
その者はまずこの海を東へ10万由旬
(10万ゆじゅん=70万km)を渡るのです;
そしてその先, さらに倍の海が待っている;
その海を渡りきったと思いきゃ,
その先更にもう一つの海があって,
先ほどの海より, 更に一倍苦しい海があるのです,
ここで見た光景の全て, 人々の三業(さんごう)
=身, 口, 意思によって, 生じた場所です,
その名は業の海(ごうかい)です。
=30=聖女又問, 鬼王無毒曰『地獄何在?』
無毒答曰『三海之内, 是大地獄, 其數百千,
各各差別。所謂大者, 具有十八;
次有五百, 苦毒無量;
次有千百, 亦無量苦。』
===========================
聖女『鉄囲山(てっちさん)に地獄があると,
お聞きしますが, どちらにありますか?』
無毒『この三つの海の中に大地獄が
18ヶ所あり,それぞれさらに500ヶ所地獄があり,
500ヶ所の地獄がまたそれぞれ, さらに百単位,
または千単位の地獄があり, それぞれの地獄に
名前があります。どの地獄も, 受ける報いの
苦しみは耐え難く無限のものです。
=31=聖女又問, 大鬼王曰
『我母死來未久, 不知魂神, 當至何趣?』
鬼王問聖女曰『菩薩之母在生, 習何行業?』
聖女答曰『我母邪見, 譏毀三寶。設或暫信,
旋又不敬, 死雖日淺, 末知生處。』
===========================
聖女『無毒様, 私の母は, 亡くなったばかりで,
魂がどこにいるのか, わかるでしょうか?』
無毒『生前の母は, なにかされましたか?』
聖女『母は三宝(さんぽう=仏, 法, 僧)を敬わず,
悟すも, 誹謗をしていました。』
=32=無毒問曰『菩薩之母, 姓氏何等?』
聖女答曰『我父我母俱, 婆羅門種,
父號尸羅善現, 母號悦帝利。』
===========================
無毒『ちなみにご両親のお生まれと,お名前は?』
聖女『両親共にバラモン生まれで,
父:尸羅善現(シーラーゼン)
母:悦帝利(エッティリー)です。』
=33=無毒合掌, 啓菩薩曰『願聖者却返本處,
無至憂憶悲戀!悦帝利罪女, 生天以來, 經今三日。
云承孝順之子, 為母設供, 修福, 布施,
覺華定自在王如來塔寺。非唯菩薩之母, 得脱地獄,
應是無間罪人, 此曰悉得受樂, 俱同生訖(気)』
鬼王言畢, 合掌而退。
===========================
無毒『聖女様,本来いるべき場所にお戻りください
あなた様は,亡き母のため,悲しむ必要はないです,
罪女(母)エッティリー, 天界に生まれて,今日で
三日目なります。話しによると, 親孝行な子がいて
母のために『 覚 華 定 自在 王 如来 』を
こう か てい じざい おう 如来を
供養と布施し,徳を積んだそうです。
その子のおかげで, 母だけではなく, 地獄にいる
多くの人々をも救ったそうです。』
そう言って無毒は合掌し(バイ!), と退席した。
=34=婆羅門女, 尋如夢歸。悟此事己,
便於覺華定自在王如來, 塔像之前, 立弘誓願
『願我盡未來劫, 應有罪苦眾生, 廣設方便,
使令解脱。』
===========================
そして聖女は, 夢から覚めた感覚になり。
全てを悟って『 覚 華 定 自在 王 如来 』
こう か てい じざい おう 如来
の前で誓った。
聖女『未来が終わるまで, 罪で苦しむ衆生を
いろんな方法で導き, 解脱させます。』
=35=佛告文殊師利『時鬼王無毒者,
當今財首善菩薩是;婆羅門女者, 即地藏菩薩是』
===========================
釈迦『文殊(もんじゅ)!話しにでてた,
無毒は, 今の財首菩薩(ざいしゅ菩薩)で,
聖女はお地藏様なんだよ。』
■分身集會品第二■■■■■■■■■■■■■■
■分身集會品第二■■■■■■■■■■■■■■
■(2)仏様は超能力も分身の術も使って~のお話し
■分身集會品第二■■■■■■■■■■■■■■
=36=爾時, 百千萬億不可思, 不可議, 不可量,
不可説, 無量阿僧衹(其)世界, 所有地獄處分身
地藏菩薩, 俱來集在, 忉利天宮。
===========================
とこの時,想像も,言い表すことも,計り知れない,
百千万億, 阿僧祇(あそうぎばい=∞)ヶ所の世界
地獄, 至るところにいる, お地藏様の分身も,
忉利天(とうりてん)に集まっていました。
=37=以如來神力故, 各以方面, 與諸得解脱
從業道出者, 亦各有千萬億那由他數, 共持香, 華,
來供養佛。彼諸同來等輩, 皆因地藏菩薩教化,
永不退轉於, 阿耨多羅三藐三菩提。
===========================
お釈迦様の神力(じんりき)で, 至る所にいる
カルマから解脱した菩薩が,ここに集まったのです
それはそれは, とんでもない数でした。
みんなお香やお花を持って, お釈迦様供養しに
来られました。その方々は,お地蔵様に教化され,
救われ, 永遠に★阿耨多羅三藐三菩提
(★あ,のく,た,ら,さん,みゃく,さん,ぼ,だい)
から退くのない方々です。
★阿耨多羅三藐三菩提の意味
(あ,のく,た,ら,さん,みゃく,さん,ぼ,だい)
仏語(ぶつご),仏の悟り,一切の真理を広く
知った最上の智慧 (ちえ),真理を悟った境地。
=38=是諸眾等, 久遠劫來, 流浪生死, 六道受苦,
暫無休息。以地藏菩薩, 廣大慈悲, 深誓願故,
各獲果證,既至忉利,心懷踴躍,瞻仰如來,目不暫捨
===========================
その方々は遠い昔, 生と死の海の中にいて,
六道(天, 人間, 修羅, 畜生, 餓鬼, 地獄)で,
輪廻(りんね)を繰返し, 休む事なく苦しみを,
受け続けていた方々です。
お地藏様のご慈悲と誓いのおかげで, 仏に成り,
今日忉利天(とうりてん)に来られたのです。
今日お釈迦様に会えて, もううれしくてうれしくて
片時も目を離さず, 尊敬の眼差しで, お釈迦様を
見つめていた。
★果位(かい=仏果ぶっか)仏道で修めた悟りの位(くらい)。
=39=爾時世尊, 舒金色臂, 摩百千萬億,
不可思, 不可議, 不可量, 不可説,
無量阿僧衹(其)世界, 諸分身,
地藏菩薩摩訶薩頂, 而作是言,
『吾於五濁惡世, 教化如是, 剛強眾生,
令心調伏, 捨邪歸正, 十有一, 二, 尚惡習在。
===========================
とここで,お釈迦様は金色に輝く腕を伸ばし,
数えきれないほどの世界から集まったお地蔵様の
分身の頭に手をかざし,こう言った
釈迦『私(釈迦)は★五濁悪世(ごじょくあくせ)で,
強情な衆生をも教化, ★調伏し(ちょうぶく)し,
邪道(じゃどう)から引き離し, 心を正してきた。
それでも,1,2割の衆生の悪い習慣は, 尚抜けず』
★五濁悪世(ごじょくあくせ)?????????
五つの時代の汚れ(けがれ)が,
満ちた悪い世の中をいう。
1)劫濁(こうじょく)=時代の汚れ, さらに以下の
四濁が起こる事態を意味する。
2)煩悩濁(ぼんのうじょく)=貪り(むさぼり)や
怒りなどで,人の浅ましさがはびこる意味する。
3)衆生濁(しゅじょうじょく)=心身が弱く,
苦しみが多く,人の資質(ししつ)が低下する。
4)見濁(けんじょく)=誤った悪い思想,考えを持つ
5)命濁(みょうじょく)=寿命が短くなり,
最終的に十歳になる時代。
★調伏(ちょうぶく)?????????????
心身を整えて, 悪いおこないを制すること。
★帰依(きえ)/神仏や高僧(三宝さんぼう)
=仏, 法, 僧の優れた力にすがること。
=40=吾亦分身, 千百億, 廣設方便。或有利根,
聞即信受;或有善果, 勤勸成就;或有暗鈍,
久化方歸;或有業重,不生敬仰。如是等輩眾生,
各各差別, 分身度脱。或現男子身, 或現女人身
或現天龍身,或現神鬼身,或現山林川原,河池泉井
利及于人, 悉皆度脱。或現天帝身, 或現梵王身
或現轉輪王身,或現居士身,或現國王身,
或現宰輔身, 或現官屬身, 或現比丘, 比丘尼,
優婆塞, 優婆夷身, 乃至聲聞, 羅漢, 辟支佛,
菩薩等身, 而以化度, 非但佛身, 獨現其前。
===========================
だから私(釈迦)は, いろんなの方法を使い,
広く方便を設けている;
話しのわかる人は,すぐにでも受け入れられるが
すでに福の報いを受けられるように,
さらなる成就を目指す方便;
鈍感(どんかん)な人は, 忍耐強く, 時間をかけて,
いろんな方法を考えて,帰依(きえ)する方便を;
業(カルマ)が重く, 人を敬う気持ちすらない人も
いろいろいますが, それでも私(釈迦)は,
分身を使い分けて悟す;ある時は男, ある時は女
又は龍, 神, 鬼, 山, 林, 川, 原, 河, 池, 泉, 井戸,
帝釈天(たいしゃくてん), 転輪王(てんりんおう)
梵天王(ぼんてんのう), 居士(こじ=仏教徒),
国王, 家臣, 官僚, 軍人, 比丘(びく=お坊さん),
比丘尼(びくに=尼さん), 声聞(しょうもん)
優婆夷(うばい=在宅女信者)
優婆塞(うばそく=在宅男信者),
羅漢(らかん=悟りを開いた人)
辟支佛(びしゃくしぶつ=独学で悟りを開いた人)
菩薩(自分の事より, 他人の事を優先する人)
とこのように様々な姿で, 衆生が解脱できるように
ご利益が行き渡るように, 導き, 悟してきた。
佛様や菩薩の姿で現れるとは限らない。
=41=汝觀吾, 累劫勤苦, 度脱如是等, 難化剛強,
罪苦眾生。其有未調伏者, 隨業報應, 若墮惡趣,
受大苦時, 汝當憶念, 吾在忉利天宮, 殷懃付囑
(因勤付主), 令娑婆世界, 至彌勒出世以來眾生,
悉使解脱, 永離諸苦, 遇佛授記。
===========================
釈迦『私(釈迦)は, 長い間, 教化しがたい,
強情張りで, 罪深いことに, 苦しむ衆生を
教化して来た,
それでも彼らは罪を繰返し続けるだろう,
カルマで苦しい報いを受け続けるだろう。
それでも, そのような者をみかけたら,
今日, 私(釈迦)が忉利天(とうりてん)で,
みんなに言ったを思い出して欲しい,
このお経をこの世に知らしめ, 広め,
彌勒菩薩(みろく菩薩)が出れるまでの間,
全ての衆生を, 地蔵, 託したぞ。
全ての衆生を, 苦しみから永遠に解脱させ,
仏様に会えるように,仏に成る証しを
賜れるように, 導きたまえ。』
とこのように, お釈迦様はご自分のお望みを
お地蔵さまに告げ, 託したのです。
★授記(じゅき)=仏が修行者, 弟子に対して,
将来必ず仏となることを予言や証しを賜ること。
=42=爾時, 諸世界分身,地藏菩薩, 共復一形,
涕涙哀戀, 白其佛言『我從久遠劫來,蒙佛接引,
使獲不可思議神力, 具大智慧, 我所分身,
遍滿百千萬億恒河沙世界, 毎一世界化
百千萬億身。毎一身度百千萬億人,
令歸敬三寶, 永離生死, 至涅槃樂。
但於佛法中, 所為善事, 一毛一渧, 一沙一塵,
或毫髪許, 我漸度脱, 使獲大利。
===========================
とここで, 各世界から集まっていたお地蔵様の
分身が一つになり, 涙ながらお釈迦様に言った,
地蔵『私は遥か遠い昔から, お釈迦様のお導きで
不思議な神力(じんりき)と智慧を得たおかげで,
私は百千万億個と至る世界に,
一つの世界に百千万億体の分身を置き,
一つの分身が, 百千万億人を解脱させ,
三寶(さんぽう)=佛, 法, 僧を敬うことで,
生と死を永久に離れ, 涅槃楽(ねはん)を教えた。
仏法(ぶっぽう)に関し, 髪一本, 塵ほど小さい
善の施しであっても, 少しずつ積み重ねて,
その者に大きなご利益を得られるようにしている
★涅槃(ねはん)/一切の煩悩(ぼんのう)から
解脱(げだつ)した,生死のない高い境地。
=43=唯願世尊,不以後世, 惡業眾生為慮!
如是三白佛言:唯願世尊, 不以後世惡業眾生
為慮!』
===========================
地蔵『お釈迦様!未来の悪いおこないをする
衆生のことを, ご心配なさらず!』と
感謝とねぎらう意味で三回繰り返した。
★悪業(あくごう)悪い報いを招く,前世の行い。
=44=爾時, 佛讃地藏菩薩言『善哉!善哉!
吾助汝喜。汝能成就, 久遠劫來, 發弘誓願,
廣度將畢, 即證菩提。』
===========================
ここでお釈迦様はまたお地藏様をたたえた
釈迦『よきかな!喜んで手を差し伸べよう
地藏, 好きのようにいたせ!遠い昔に立てた
誓い, 悟りを求めると共に, 世の為, 人の為に
なること, 救おうとする心を, 広める努力をし,
成就した時, みんなにその証しを与えよう!』
■觀衆生業縁品第三■■■■■■■■■■■■■
■(3)衆生のカルマについの~お話し~■■■■
=45=爾時 佛母摩耶夫人, 恭敬合掌,
問地藏菩薩言『聖者!閻浮眾生, 造業差別,
所受報應, 其事云何?』
===========================
とここで, お釈迦様の母, 摩耶夫人がお地蔵様に
敬意を示し, 手を合わせ, こう聞きました,
摩耶『お地蔵様, 閻浮提(えんぶだい)の衆生の
カルマはそれぞれ違うけれど, みんなどんな
報いを受けるのでしょう?』
★閻浮提(えんぶだい)??????????
古代インド仏教の世界観で,人間界,この世,
現世。世界の中心である,須弥山 (しゅみせん)
の周囲にある4つの大陸の1つ。
=46=地藏答言『千萬世界,乃及國土,或有地獄,
或無地獄,或有女人,或無女人,或有佛法,或無佛法
乃至聲聞,辟支佛,亦復如是,非但地獄,罪報一等』
===========================
地藏『千万とある世界, 国土, 地獄のあるとこ,
地獄のないとこ, 女性がいるとこ, いないとこ,
仏法(ぶっぽう)あるとこ, ないとこ,
声聞(しょうもん=仏の弟子)も,
辟支佛(びしゃくし佛=独学で悟りを開いた人)
それぞれの世界によって, カルマも報いも違い,
それらを話すのは,違う意味でなかなかの地獄だ』
=47=摩耶夫人, 重白菩薩
『且願聞於, 閻浮罪報, 所感惡趣!』
===========================
摩耶「閻浮提(えんぶだい)の人々はどんな罪で、
どのような地獄行くのか, 話しを聞かせて
願えますか?」
=48=地藏答言『聖母!唯願聽受, 我粗説之。』
佛母白言『願聖者説。』
===========================
地藏『聖母様!わかりやすくお話し致します。』
どうぞ、お聞きくださいませ。』
聖母『聖者様,よろしくお願い致します』頼もう!
=49=爾時, 地藏菩薩, 白聖母言
『南閻浮提, 罪報名號如是:
1)若有眾生, 不孝父母, 或至殺害,
當墮無間地獄, 千萬億劫, 求出無期。
2)若有眾生, 出佛身血, 毀謗三寶, 不敬尊經,
亦當墮於, 無間地獄, 千萬億劫, 求出無期。
3)若有眾生, 侵損常住, 玷(電)汚僧尼,
或伽藍内, 恣行淫欲, 或殺, 或害, 如是等輩,
當墮無間地獄, 千萬億劫, 求出無期。
4)若有眾生, 僞作沙門, 心非沙門, 破用常住,
欺誑白衣, 違背戒律, 種種造惡, 如是等輩,
當墮無間地獄, 千萬億劫, 求出無期。
5)若有眾生, 偸竊常住, 財物, 穀米, 飲食, 衣服,
乃至一物不與取者, 當墮無間地獄,千萬億劫,
求出無期。
===========================
地藏『南閻浮提(みなみえんぶだい)のカルマに
よる報いは以下の通りです
1)親不孝者, 人を殺す者, 人をおとしいれる者
無間地獄に堕ち,千万億劫の間,出ることはない
(Q/1劫(こう)=43億万年, 千万億劫って?)
2)佛の化身や分身に血を流させ,三寶(さんぼう)
=佛,法,僧を誹謗し,経典を敬えない者がいたら
無間地獄に堕ち, 千万億劫の間, 出る事はない
3)僧侶や尼さんの住居を侵害や破壊したり,
汚したり, 境内で淫行(いんこう)したり,
命を奪る者がいたら, その者は無間地獄に堕ち
千万億劫の間, 出ることはない。
4)僧侶を偽る者,出家の心得ない者が寺の規則を
破り, 寺の物を勝手に使い, 白衣僧を騙す者,
僧侶の規律に背く者, 無間地獄に堕ち,
千万億劫の間, 出ることはない。
5)お寺の金品, 穀物, 食べ物, 衣服などを持ち主の
許可無く取る者がいたら, 無間地獄に堕ち,
千万億劫の間,出ることはない。
★無間地獄(むげんじごく), 別名『阿鼻(あび)地獄
カルマの報いが尽きるまで(刑期?),一日24時間
休まることなく,ひたすら『死』を受け続ける地獄
=50=地藏白言『聖母!若有眾生, 作如是罪,
當墮五無間地獄, 求暫停苦, 一念不得。』
===========================
地藏『聖母様!このように罪を犯した衆生は,
先ほど言った5つの無間地獄に落ちて,
どんなに苦しくても,休む間もなく,待ったなしで
ひたすら報いを受けなければいけないのです。』
=51=摩耶夫人, 重白地藏菩薩言
『云何名為, 無間地獄?』
===========================
摩耶『なぜ無間地獄と呼ぶのでしょうか?』
=52=地藏白言『聖母!諸有地獄,
在大鐵圍山之内, 其大地獄, 有一十八所;
次有五百, 名號各別;
次有千百, 名字亦別。
===========================
地蔵『聖母!大鉄囲山(だいてっちさん)に
地獄あり,大地獄は18ヶ所,中で5百ヶ所に分かれ
そしてさらに10万ヶ所と細かく分かれている,
みんなそれぞれ名前が違うのです。
=53=無間獄者,其獄城周匝,八萬餘里,其城純鐵,
高一萬里;城上火聚, 少有空缺。其獄城中,
諸獄相連, 名號分別。獨有一獄, 名曰無間。
===========================
無間地獄は, 32万kmの城壁に囲まれていて,
(8万余里/1里=約4km x 8万=32万km)
全ては純鉄でできていて,城壁の高さは4万m,
城の上は炎に包まれていて, 隙間はなく,
地獄の中は, 他の地獄とつながる連絡通路があり,
名前はぞれぞれありますが, 他の地獄とは違い,
唯一無二の地獄が無間地獄です。
=54=其獄周匝, 萬八千里, 獄墻高一千里,
悉是鐵圍, 上火徹下, 下火徹上, 鐵蛇, 鐵狗,
吐火馳逐, 獄墻之上, 東西而走。
獄中有床, 遍滿萬里;
一人受罪,自見其身遍臥滿床;
千萬人受罪, 亦各自見身滿床上。
衆業所感, 獲報如是。
===========================
無間地獄の獄壁の長さは約7万2千km,
高さは4000mあり。天から地まで火が降り注ぎ
地から天まで火が登り。鉄の蛇, 鉄の犬が,
火を噴きながら, 獄壁(ごくへき)を東から西へと
駆け巡っている。
地獄の中に,4kmほど続くベッドがあり,
一人だろうと, 何人だろうと, みんなぞれぞれ
合わせ鏡のように, 自分の姿が何千も,何万人も
ベッドいっぱい埋め尽くされていき,
同時に報いを受けられることで,
早く解脱されるというのです。
衆生のカルマの因果で招く報いは, この通りです。
=55=又諸罪人, 備受眾苦, 千百夜叉, 及以惡鬼,
口牙如劍, 眼如電光, 手復銅爪, 拖拽(業)罪人。
復有夜叉, 執大鐵戟(幾), 中罪人身, 或中口鼻,
或中腹背, 拋空翻接, 或置床上。復有鐵鷹,
啗(旦)罪人目。復有鐵蛇, 絞罪人頸。
百肢節内, 悉下長釘, 抜舌耕犁, 抽腸剉斬,
烊銅灌口, 熱鐵纏身。萬死千生。業感如是。
===========================
罪人が受ける苦しみは, 千百体ほどの夜叉や
惡鬼, 剣のような鋭い牙持った者, 目が光る者,
銅の爪を持った者(他省略)に
鉄の鷹がくちばしで, 罪人の目を突っついたり;
鉄の蛇が罪人の首を絞めつけたり,;
罪人のいろんな関節に長い釘を打ちつけたり;
罪人の舌を抜いたり;内臓をえぐったり;
刀でメッタ切りにしたり;
溶かした銅を, 口から流したり;
熱い鉄を体にまとったり.........と, このように,
罪人が死んでしまうほどの痛みと方法で罪人を
痛めつけ, 罪人は死んでしまっても, また生き返り
永遠と繰り返されるのが, 無間地獄です。
その全て, 悪さをした罪人のカルマと因果で,
このような場所と状況を招いたことだそうです
いわゆる自業自得。
=56=動經億劫, 求出無期。此界壞時, 寄生他界;
他界次壊, 轉寄他方;他方壊時, 輾轉相寄;
此界成後, 還復而來, 無間罪報, 其事如是。
===========================
億劫という時が経っても, 出られないのです。
(★1劫=43億万年)
この世界が滅びたとしても, 別の世界に移り,
移った世界が滅びたとしても, また違うとこに
移されるという。もし遠い未来に, この世界が
蘇る事があったら, ここに戻されるそうです。,
無間地獄で受ける報いは, この世でなのか,
どこか違うとこなのかだけです。
以上が無間地獄の真実になります。
=57=又五事業感, 故稱無間。何等為五?
===========================
地蔵『無間と呼ばれた理由が5つ, なぜ5つ?』
=58=一者,日夜受罪,以至劫數,無時間絶,故稱無間
===========================
1)カルマが尽きるまで, 24時間, 休むこと無く
報いを受け続くことで無間と呼ぶ。
=59=二者, 一人亦滿, 多人亦滿, 故稱無間;
==========================
2)一人でも, 多人数でも, 埋め尽くされから
無間と呼ばれているのです。
=60=三者, 罪器叉棒, 鷹蛇狼犬, 碓磨鋸鑿
(對磨鋸ざう2) 剉斫鑊湯(錯啄獲湯),
鐵網鐵繩, 鐵驢鐵馬, 生革絡首, 熱鐵澆身,
飢吞鐵丸, 渇飲鐵汁, 従年竟劫數那由他,
苦楚相連, 更無間斷, 故稱無間。
==========================
3)罪人を痛めつける鉄製の器具, 串刺し棒, 鷹,
蛇, 狼, 犬, 鉄網, 鉄の縄, 鉄のロバ, 鉄の馬,
溶かされた鉄汁, 鉄球, 等で(他省略)
休む間も無く, 苦しみ続け, カルマの報いを
受けることを, 無間と呼ぶ。
=61=四者, 不問男子, 女人, 羌(江)胡夷狄,
老幼貴賤, 或龍, 或神, 或天, 或鬼, 罪行業感,
悉同受之, 故稱無間;
==========================
4)性別, 生れ, 年, 貧富, 龍, 神, 天, 地獄の鬼,
関係なく, とにかくカルマを作った者は,
無間地獄に堕ちたら, みんな同じように報いを
受けることを, 無間と呼ぶ。
=62=五者, 若墮此獄, 従初入時,至百千劫,
一日一夜, 萬死萬生, 求一念間, 暫住不得,
除非業盡, 方得受生, 以此連綿, 故稱無間。』
==========================
5)無間地獄に堕ちた日から, 百千劫までの間,
24時間休む間も無く, 一万回も生と死を繰返し
カルマが尽きるまで無間地獄から出る事はない
よって無間と呼ぶ。
=63=地藏菩薩, 白聖母言『無間地獄, 粗説如是,
若廣説, 地獄罪器等名, 及諸苦事,一劫之中,
求説不盡, 摩耶夫人聞己, 愁憂合掌, 頂禮而退。
===========================
地藏『無間地獄を簡単に言うと, この通りですが
もし地獄の罪人を痛めつける器具や,
罪人が受ける苦痛を伝えるなら, 一劫(こう)を
使っても, 伝えきれません。』そう聞くと,
摩耶夫人は悲しそうに, お地藏様に手向けて,
敬意を表すお礼をして, 退席した。
■閻浮眾生業感品第四■■■■■■■■■■■
■(4)閻浮提(えんびだい)衆生のカルマについて
=64=爾時, 地藏菩薩摩訶薩, 白佛言
『世尊!我承佛如来, 威神力故, 遍百千萬億世界,
分是身形, 救拔一切, 業報眾生。若非如来,
大慈力故, 即不能作如是變化。
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地蔵『お釈迦様の超能力のおかげで,
私(地蔵)は至る世界に分身を置けて,
カルマで苦しむ衆生を救えたのです。
お釈迦様の大いなる慈悲がなければ, 私(地蔵)は
このようなことをできるはずもございません。』
=65=我今又蒙佛付囑, 至阿逸多, 成佛以來,
六道眾生, 遣令度脱, 唯然, 世尊!願不有慮!』
===========================
地蔵『私(地蔵)は, お釈迦様の意思を受け継ぎ,
阿逸多(アイッタ=彌勒菩薩)が出生するまで,
六道衆生(ろくどうしゅじょう)を解脱させます,
お釈迦様!ご心配なさらずに!』
=66=爾時, 佛告地藏菩薩『一切眾生, 未解脱者,
性識無定,悪習結業,善習結果,為善為悪,遂境而生
輪轉五道, 暫無休息, 動經塵劫, 迷惑障難。
===========================
釈迦『地蔵!未だに解脱できないでいる者は,
彼らの理性や意識が定まらないからだ。
悪習慣で悪い実がなり, 良い習慣でいい実になる,
良くも悪くも, 彼らに置かれた環境で生じるモノ,
歯車のように,天道,人道,畜道,鬼道,獄道の中で,
休む事無く,ずっとグルグルグルグル,
輪廻転生(りんねてんしょう)を繰り返され,
いくら生と死を繰り返されても, 時間が過ぎても,
人間は迷い続け, 苦難に遭い続けるのです。』
=67=如魚游網, 將是長流, 脱入暫出, 又復遭網。
===========================
釈迦『ワナにかかった魚のように, みんな同じ
ワナにかかり,ワナワナして終わる感じ。』
=68=以是等輩, 吾當憂念, 汝既畢是住願,
累劫重誓, 廣度罪輩, 吾復何慮?』
===========================
釈迦『このような人を見ると, 私(釈迦)は
不憫(ふびん)に思うけれど,
地蔵が過去に立てた誓いで, カルマで苦しむ
彼らを解脱させて, 助けているのに,
私(釈迦)はなにを心配するの?』
★不憫(ふびん)?かわいそう,あわれむべきさま
=69=説是語時,會中有一,菩薩摩訶薩,名定自在王,
白佛言『世尊!地藏菩薩, 累刧以來, 各發何願?
今蒙世尊, 殷懃讃歎。唯願世尊, 略而説之!』
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ここで, 定自在王菩薩(ていじざいおう菩薩)が
定自『お釈迦様!お地藏様はこれまで, 長い間,
どんな誓いを立て,お釈迦様に讃えられているのか
そのお話しを, 聞かせて願えますか?』
=70=爾時, 世尊告, 定自在王菩薩『諦聴, 諦聴,
善思念之!吾當為, 汝分別解説。
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釈迦『定自在王菩薩, よく聞きたまえ!
話しを聞いて, よく考えてくれたまえ!
みんなのために, 話して差し上げよう。』
=71=乃往過去,無量阿僧衹(其)那由他,不可説劫,
爾時, 有佛號, 一切智成就如來, 應供,正遍知,
明行足, 善逝, 世間解, 無上士, 調御丈夫, 天人師,
佛, 世尊, 其佛壽命六萬劫。未出家時, 為小國王,
與一鄰國王為友,同行十善, 饒益眾生。
===========================
遥か遠い昔に, ある如来がいました。名は
いっ せつ ち じょうじゅ にょ らい
『 一 切 智 成 就 如 來 』です。
その寿命の桁が大き過ぎて, 言い表せられない。
応供(おうぐ)=悟りを開き, 供養に値する者
正遍知(しょうへんち)=正しい智慧, 知識持つ者
明行足(みょうぎょうそく)明=智慧, 行=修行,
充分に修行した賢者。
善逝(ぜんぜい)=全ての迷いを断ち切った者
世間解(せけんげ)=世の中を理解し,智慧持った者
無上士(むじょうじ)=この上なく優れた者
調御丈夫(じょうごじょうぶ)=どんな人に救いを
求められても, 上手く仏道へ導き, 救済できる
優れた調教師。
天人師(てんにんし)=天=神々, 人=人間,
それらに教える, 導く導師(どうし)
仏(ほとけ)=神は人間よりも上の存在だが,
仏は更にその上の存在であるとされている。
世尊(せそん)=世の中で尊敬される存在が
いっ せつ ち じょうじゅ
『 一 切 智 成 就 』如来です。
如来になる前は, 小さな国の王でした。
隣の王と仲が良くて,2人で★十善を修行し
慈悲な心で, 多くの人にご利益をもたらしていた
※「十善」とは?―――――――――――――
01)不殺生(ふせっしょう) 殺さない
02)不偸盗(ふちゅうとう) 盗らない
03)不邪淫(ふじゃいん) 不道徳なHしない
04)不妄語(ふもうご) ウソつかない
05)不綺語(ふきご) キレイごと言わない
06)不悪口(ふあっく)悪口言わない
07)不両舌(ふりょうぜつ) 二枚舌ならない
08)不慳貪(ふけんどん) 欲望をむさぼらない
09)不慎意(ふしんに) 怒らない
10)不邪見(ふじゃけん)偏った見方しない
=72=其鄰國内, 所有人民, 多造眾悪。
二王議計, 廣設方便。
一王發願:早成佛道, 當度是輩, 令使無餘;
一王發願:若不先度罪苦, 令是安樂, 得至菩提,
我終未願成佛。』佛告定自在王菩薩:『
一王發願早成佛者, 即一切智成就如來是;
一王發願永度罪苦眾生,未願成佛者,即地藏菩薩是
===========================
釈迦『そのまた隣りの国の民の多くは,
悪事を横行していたため, 二人の王は協議し,
国民の為に広く方便を設けた。
そして2人は誓ったのです,
一人は:一刻も早く悟りを開き, 成仏し,
悟りを広め, 衆生を解脱させたいと願ったのが,
いっせつ ち じょうじゅ 如来
『 一 切 智 成 就 如 来 』になり。
一人は:罪で苦しむ衆生を救い, 導き, 解脱させ,
安らぎと極楽の境地の悟りを教化するまで,
自分は成仏しないと願ったのが,
『お地藏さま』です。
=73=復於過去, 無量阿僧衹(其)劫, 有佛出世,
名清淨蓮華目如來, 其佛壽命四十劫,
===========================
また遥か昔に,
せい じょう れん げ もく 如 来
『 清 淨 蓮 華 目 如 来』
という如来がいました, その寿命は
★40劫(40こう=1728億万才)。
★1劫=43億2千万年 x 40劫 = 約1728億万年
=74=像法之中, 有一羅漢, 福度眾生, 因次教化,
遇一女人, 字曰光目, 設食供養。羅漢問之
『欲願何等?』光目答言『我以母亡之日
資福救拔, 未知我母生處何趣?』
===========================
その時代に, 一人の阿羅漢(アラカン)が人々に
悟りを教え, 広めていた時, お食事の世話を
していた光目(こうめ)という女性と出会いました
羅漢が光目に『なにかお望みは?』と聞きました
光目『私は母の命日に, 供養はしているけど,
母はどうしているのか, 未だに知らないのです』
=75=羅漢愍之, 為入定觀, 見光目女母,
墮在悪趣, 受極大苦, 羅漢問光目言:
『汝母在生, 做何行業?今在悪趣, 受極大苦。』
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羅漢(ラカン)は光目を哀れみ, 光目のために,
超能力を使って, 光目の母を探してくれた。
光目の母は地獄で苦しんでいることを見た,
羅漢『光目の母に, 地獄に堕ちる心あたりは?』
★神通力(じんづうりき)=今でいう超能力~
=76=光目答言『我母所習, 唯好食噉(旦),
魚鱉(ビェ)之屬。所食魚鱉, 多食其子, 或炒,
或煮恣(自)情, 食噉, 計其命數, 千萬復倍。
尊者慈愍, 如何哀救?』
===========================
光目『母は生前, とにかく魚介類が好きで,
止めどなく食べていました。
それはそれはかなりの量でした。
魚を殺生しただけではなく, 魚卵も食べていた,
その数は千, 万に達していると思います,
聖者様, 哀れみとご慈悲を, どうしたら母を
救えるのか, 教えていただけますか?』
=77=羅漢愍(敏)之, 為作方便, 勸光目言
『汝可志誠念, 清淨蓮華目如來, 兼塑畫形像,
存亡獲報。
===========================
羅漢(らかん)が光目にこう言った『心を込めて,
せい じょう れん げ もく 如 来
清 淨 蓮 華 目 如 来 の名を
唱えたり, 像を描くと, 2者とも報われます。』
=78=光目聞己, 即捨所愛, 尋畫佛像, 而供養之,
復恭敬心, 悲泣瞻禮。
===========================
母のためになると聞き, 光目はすぐに大事な物を
投げ売って, 仏像を描いてもらい, 敬意はらい,
母を偲び, 供養した。
=79=忽於夜後, 夢見佛身, 金色晃耀, 如須彌山,
放大光明, 而告光目『汝母不久, 當生汝家,
纔(才)覺飢寒, 即當言説。』
===========================
すると, 夜になり, 須彌山(しゅみせん)のように
金色に輝く如来が,,光目の夢に現れました,
如来『君の母は, 間もなく服も食も困るような
使用人の子供として生まれて来る,
そして君に話しかけるだろう』と告げた。
=80=其後家内, 婢生一子, 未滿三日, 而乃言説,
稽首悲泣, 告於光目『生死業縁, 果報自受,
吾是汝母, 久處暗冥。自別汝來, 累堕大地獄,
蒙汝福力, 方得受生。為下賤人, 又復短命,
壽年十三, 更落悪道, 汝有何計, 令吾脱免?』
===========================
その後, 光目の使用人が男の子を産みました,
生れて三日の子が, 泣きながら光目(こうめい)に,
子『私(母)だよ~カルマの報いは, やった本人が
受けなければ, いけないのを知った。
光目離れてから, 長い間, 私は暗い地獄にいた。
光目の徳のおかげで, またこうして生まれた。
貧しい家に生まれ, それに13才になったら,
また地獄に戻ることになっているけど,
地獄から出られる方法はないの?(助けて!!)』
=81=光目聞説, 知母無疑, 哽咽悲啼, 而白婢子
『既是我母, 合知本罪, 作何行業, 堕於悪道?』
婢子答言『以殺害, 毀罵, 二業受報。
若非蒙福救拔,吾難以是業故, 未合解脱。』
===========================
そう聞くと, 光目は泣きながら使用人の子に
光目『この子は確かに母です,
お母さん, なにをして, 地獄に堕ちたの?』
子『殺生と, 口が悪く, 人を罵倒したことで,
口のカルマでその報いを受ることになった。
光目の徳がなければ, 解脱することはなかった。』
=82=光目問言『地獄罪報, 其事云何?』
婢子答言『罪苦之事不忍稱説、百千歳中
卒白難竟。』
===========================
光目『地獄での罪の報いはどのようなモノ? 』
子『その苦しさと辛さを語るの忍びない上,
いくら時間あっても, 伝えきれない。』
=83=光目聞己, 啼涙號(豪)泣, 而白空界:
『願我之母, 永脱地獄, 畢十三歳, 更無重罪,
及歴悪道。
===========================
そう聞くと光目は泣きながら,
『母が永遠に地獄から離れられるように。
今回は13才で亡くなるかもしれないけど,
来生は重いカルマ作ることなく, 悪い道に
陥ることもないように,いい人生を歩めますように』
空に向かって願った。
=84=十方諸佛, 慈哀愍我, 聴我為母,
所發廣大誓願:若得我母, 永離三塗,
及斯下賤, 乃至女人之身, 永劫不受者。
===========================
光目『仏のみな様!私を哀れみ, 母のための
私のこの願いを聞いてくださいませ。
もし母が永遠に悪道に陥る事なく,
悪道から永遠に離れ, 再び貧しい身分や,
女として生まれることがなければ, 』
=85=願我自今日後, 對清淨蓮華目如來像前,
卻後百千萬億劫中, 應有世界, 所有地獄,
及三悪道, 諸罪苦眾生, 誓願救拔, 令離地獄,
悪趣, 畜生, 餓鬼等, 如是罪報等人, 盡成佛竟,
我然後方成正覺!』
===========================
せい じょう れん げ もく 如 来
『 清 淨 蓮 華 目 如 来に誓います!
今後,百千万億劫(こう)の間, ありったけの世界の
全ての地獄と三悪道(さんあくどう)で,
もがき苦しむ衆生を無条件で救います,
全員が地獄道, 畜生道, 餓鬼道から離れ,
成仏するまで, 私は成仏しません!』
=86=發誓願己,具聞清淨蓮華目如來,而告之曰
『光目!汝大慈愍(敏), 善能為母, 發如是大願。
吾觀汝母, 十三歳畢, 捨此報己, 生為梵志,
壽年百歳,過是報後,當生無憂國土,壽命不可計劫。
後成佛果, 廣度人, 天, 數如, 恒河沙。』
===========================
こう誓いを立てた光目に, 如来がこう言った,
如来『光目(こうめい), あなたはなんて慈悲深い
母のために, このような最善な方法を思い付き,
大変な誓いを立てるなんて。
私が見る限り, あなたの母は今世は13才で
亡くなるけど, そのあと, 梵天(ぼんてん)へ行き,
福の報いを受け, 天の人として, 約100才まで
長く生きたあと, 憂いのない国へ行くだろう,
その時は, 計れないほど長生きし,
そして佛に成り, 川の砂の数ほどの衆生を
解脱させ, 救うことでしょう。』
=87=佛告定自在王『爾時,
羅漢福度光目者;即無盡意菩薩是。
光目母者、即解脱菩薩是;
光目女者、即地藏菩薩是。
===========================
釈迦『 光目(こうめい)を導いた羅漢(らかん)は,
無盡意菩薩(むじんい菩薩)となり,
光目の母は. 解脱菩薩(げだつぼさつ)になり,
光目は, お地藏様なのです。』
=88=過去久遠劫中, 如是慈愍,
發恆河沙願, 廣度眾生。
===========================
遥か遠い劫(こう)から, 衆生を解脱させたいと,
お地藏様は慈悲な心で, ガンジス河の砂の数ほど
願い, 誓って来た。
=89=未来世中, 若有男子, 女人, 不行善者,
行悪者, 乃至不信因果者, 邪淫, 妄語者, 兩舌,
悪口者, 毀謗大乘者, 如是諸業衆生, 必堕悪趣。
若遇善知識, 勸令一弾指間, 歸依地藏菩薩,
是諸衆生, 即得解脱, 三悪道報。
===========================
未来の男子, 女子が, もし善を施さず, 悪を施し,
因果(いんが)を信じない者, 淫行する者,
ウソつく者, 二枚舌の者, 人の悪口を言う者,
★大乗仏教(だいじょうぶっきょう)を誹謗する者,
必ず地獄に堕ちるのです。が, 運よく善の知識を
持つ人と出会えて, 一瞬だけでもお地藏様を
信じようと思う者は, 即解脱できるのです。
★大乗仏教(だいじょうぶっきょう)???
出家僧だけではなく, 在家信者も救われる
とするもの。守るべきは釈迦の教えの
一字一句ではなく, その精神, 革新派である。
まず自身の成仏のため, 苦にある全ての生き物
全ての衆生を救うことで, 菩提心(ぼだいしん)を
起こすものとしている(悟りを↑得たいと思う心)
結果, 自分だけでなく, 多くの人を救えるのが
真の仏教であるとし, 自らを大乗(大きな乗り物)
に例えてこう呼んだ。
=90=若能志心, 歸敬, 及瞻禮, 讃歎, 香, 華,
衣服, 種種珍寶, 或復飲食, 如是奉事者,
未来百千萬億劫中, 常在諸天, 受勝妙樂。
若天福盡, 下生人間, 猶百千劫, 常為帝王,
能憶宿命, 因果本末。
===========================
もし誠心誠意でお地蔵様に手向け, 信じ, 敬い,
讃美, お花, お香, 食べ物, 洋服, 金品で
供養する者がいたら, その者は亡くなったあと,
生前積んだ徳で, 常に天界や, いい環境に生れ,
安楽な人生を過すでしょう。
そして徳を使い果たし, 人間界に生れても,
なお百千億劫(こう)の間, 前世の記憶を
忘れることなく,常に王として君臨する運命に。
因果のお話は, この以上の通りです。』
=91=定自在王!如是地藏菩薩, 有如是,
不可思議, 大威神力, 廣利眾生。
汝等諸菩薩, 當記是經, 廣宣流布。』
===========================
釈迦『定自在王(ていじざいおう)!お地蔵様には
人々にご利益をもたらす不思議な力があるのです
菩薩のみんなも, 地蔵王本願経を世に知らしめ,
広め, 伝えたまえ。』
=92=定自在王白佛言『世尊!願不有慮,
我等百千萬億, 菩薩摩訶薩, 必能承佛威神,
廣演是經, 於閻浮提, 利益眾生。
定自在王菩薩, 白世尊己, 合掌恭敬, 作禮而退。
===========================
定自在王(ていじざいおう)がお釈迦様に:
『お釈迦様!ご心配なさらずに, なん千万億もの
我々(分身)が, 必ずお釈迦様の意思と不思議な
神力(じんりき)で, 閻浮提(えんぶだい)にいる
衆生に地蔵経を広め, ご利益をもたらします。』
そう言うと, 定自在王(ていじざいおう)は,
お釈迦様に合掌し, お辞儀して, 退席した。
=93=爾時, 四方天王, 俱從座起, 合掌恭敬,
白佛言:『世尊!地藏菩薩, 於久遠劫來,
發如是大願,云何至今,猶度未絶,更發廣大誓言?
唯願世尊, 為我等説。
===========================
とここで, 四天王がお釈迦様にお辞儀して,
こう言った『お釈迦様!遥か遠い昔より,
お地藏様は果たしない大変な誓いを立てました,
なぜまた大変な誓いを立てるのしょう?』
=94=佛告四天王『善哉!善哉!吾今為汝
及未來現在, 天人眾等, 廣利益故, 説地藏菩薩
於娑婆世界, 閻浮提内, 生死道中, 慈哀救拔,
度脱一切, 罪苦眾生, 方便之事。
===========================
釈迦『よくぞ!聞いてくれた!四天王!!
君達と未来の衆生のために,
お地藏様が娑婆世界(しゃばせかい),
閻浮提(えんぶだい)内, 生と死の道中で,
どのように慈悲深く(じひぶかく),
衆生を解脱させ, 苦しむ者を救ってきたのかを
話してさしあげよう。』
=95=四天王言『唯然, 世尊!願樂欲聞。』
===========================
四天王『お釈迦様!喜んで, お話しを聞かせて
願います。』
=96=佛告四天王『地藏菩薩, 久遠劫來,
迄至於今, 度脱眾生, 猶未畢願。慈愍此世,
罪苦眾生, 復觀未來, 無量劫中, 因蔓不斷,
以是之故, 又發重願。
===========================
釈迦『四天王!お地藏様は遥か遠い昔から,
果しない思いと慈悲な心で, カルマの報いで
苦しむ人々を哀れみ, 救い, 解脱させ続けたのは
お地蔵様はこの世で生きる衆生が
これからも絶えることなく苦しみ続けるのを
哀れみ, お地蔵様が再びこのように,
改めて誓ったのです。』
=97=如是菩薩, 於娑婆世界, 閻浮提中,
百千萬億方便, 而為教化。
===========================
そして, 娑婆世界, 閻浮提(えんぶだい)にいる,
百千万億の菩薩が人々を教化できるように,
このように方便を設けたのです:
=98=四天王, 地藏菩薩
若遇殺生者,説宿殃短命報;
若遇竊盜者,説貧窮苦楚報;
若遇邪淫者,説雀鴿鴛鴦報;
===========================
釈迦『四天王!お地蔵様は
■殺生した者に会えば, 前世の因果による災いで
『短命』の報いに遭うと教える
■窃盗, 強盗, 盗む者会えば,
『貧乏する』報いに遭うと教える。
■淫行をする者に会えば,,
『風俗』の報いに遭うと教える(風俗業に就く)
=99=若遇惡口者, 説眷屬闘諍報;
若遇毀謗者, 説無舌瘡口報。
===========================
■口の悪い者, 人を罵倒する者, うそをつく者,
(他省略)それらは, 口のカルマに含まれ,
『親族争い』の報いに遭うと教える。
■人を見下す者, 馬鹿にする者に会えば,
『無舌無口』の報いに遭うと教える。
=100=若遇瞋恚(会)者, 説醜陋癃殘報;
若遇慳吝(千ㄌㄧㄣˋ)者, 説所求違願報;
若遇飲食無度者, 説飢渴咽病報;
===========================
■血ばしるほど, 怒り狂う人に会えば,
『醜い』と『軽度障礙』の報いに遭うと教える
■お金の亡者, ケチな者, お金にズルイ者会えば
『思い通りにならない』報いに遭うと教える;
将来衣食やなにかを求める時,
なにひとつ思い通りにならない報いです。
■無銭飲食する者に会えば, その者は『飢餓』と
『喉の病』の報いに遭うと教える。
101=若遇畋(田)獵恣情者, 説驚狂喪命報;
若遇悖(背)逆父母者, 説天地災殺報;
若遇燒山林木者,説狂迷取死報;
若遇前後父母惡毒者, 説返生鞭撻現受報;
若遇網捕生雛者, 説骨肉分離報;
============================
■趣味で猟をする者に会えば,
『狂気失命』の報いに遭うと教える。
それは気が狂うほどの目に会い,命を落とす報い
■親に反発し,敬えず,親をイジメるような不孝者は
『天地災殺報』の報いに遭うと教える。
■火を放ち, 山林, 草木を燃やす者に会えば,
『狂気自殺』の報いに遭うと教える。
気が狂って, 自殺する報い。
■生みの親, 又は継母,父の連れ子をイジメ,
体罰を与える者に会えば,
『返り討ち, しっぺ返し』の報いに遭うと教える。
いじめた子供の子として生まれ, 同じ目に,
同じ苦しみを受ける報い。
■網で魚や鳥を捕獲する者に会えば,
『骨肉分離(こつにくぶんり)』の報いに
遭うと教える;一家バラバラになる報い。
=102=若遇毀謗三寶者, 説盲聾瘖啞報;
若遇輕法慢教者,説永處惡道報;
若遇破用常住者,説億劫輪迴地獄報;
若遇汚梵誣僧者,説永在畜生報;
===========================
■三寶(さんぽう/佛, 法, 僧)敬えず,
誹謗者に会えば,『盲, 聾, 啞』の報いに遭うと
教える(視覚, 聴覚, 発話(はつわ)障害の報い)
■仏法や宗教の教えを軽視し, 傲慢な者に会えば,
その者は『永処悪道』の報いに遭うと教える。
亡くなってから, 永久に悪道にいる報い。
■お寺の所有物を破壊する者に会えば,
『億劫地獄輪廻(おくこう地獄りんね)』の報いに
遭うと教える(気が狂う程長い間, 地獄で
輪廻(りんね)する報い)
■僧侶を汚し, うらむ者に会えば,
『永久畜生』の報いに遭うと教える。
永久に畜生として生まれる報い。
=103=若遇湯火, 斬斫(啄), 傷生者,
説輪迴遞償(弟常)報;
若遇破戒犯齋者,説禽獸飢餓報;
若遇非理毀用者, 説所求闕(缺)絶報;
若遇吾我貢高者, 説卑使下賤報;
若遇兩舌闘亂者, 説無舌百舌報;
若遇邪見者, 説邊地受生報。
===========================
■沸騰したお湯で, 生き物の毛や羽を抜き,
煮たり, その頭を落とし, 足を折るなど,
このように生き物を殺し, 命を奪う者に会えば,
その者は, 来世は同じ目に遇う報いを教える。
■戒律を破る僧侶に会えば
『ケモノ飢餓』の報いを教える。
来世は獣に生れ, 飢餓に遇う報い。
■都合よく言葉を言い変えて,
真を偽りの道理として広めた者は
『叶わぬ』報いを教える。
■傲慢で横柄で, 自我至高な人に会えば
『ゲスの極み』の報いを教える。
その者は将来, 低層で下賤な人として歩む報い
■おもしろおかしく, 事実無根のウワサを広め,
人々に仲たがいをさせた者に会えば,
無舌=口がきけない, または,
百舌=他人に陰口や侮辱される報いを教える。
■★邪見(じゃけん)する人に会えば
『境界追放の報い』を教える。
争いごとが多く, 危険地帯の境界地方や,
仏様と無縁の国に生れ, 仏の名も経典にも
一生出会えない境地に生れる報い。
★邪見(じゃけん)????
物事を正しく理解も判断もできないこと
=104=如是等, 閻浮提眾生, 身口意業, 惡習結果,
百千報應,今粗略説。如是等, 閻浮提眾生,
業感差別, 地藏菩薩, 百千方便, 而教化之。
===========================
閻浮提(えんぶだい)衆生の『身, 口, 意』による
悪い行いの結果, 身から出たサビで,
受ける報いは数々あるけど, わかりやす言うと,
上の通りになります。閻浮提(えんぶだい)の
衆生のカルマの軽重度(けいじゅうど)は
それぞれ違い, お地蔵様は様々な方法を使い分け
教えてくれているのです(どこまでも慈悲深い!)
105=是諸眾生, 先受如是等報, 後墮地獄,
動經劫數, 無有出期, 是故汝等, 護人護國,
無令是諸眾業, 迷惑眾生。』
============================
カルマがあって, 地獄に堕ちる者であっても
悟り, おこないを改め, 善を施した者は,
お地蔵さまのご利益によて, 自ら積んだ徳で,
天に生まれ, 善の報いを受けてから,
地獄に行くのです。ですが, 善を施してない方は,
そのまま地獄へ行き報いを受けるのです。
そして一度地獄に堕ちたら, 長い間,
ほんの一秒でも地獄から出る事は
許されないので(運良く親族または
誰かの助けがなければ)
なので, あなた方(菩薩)は,
人々がこれ以上, 悪いカルマに惑わされないように
悪道から衆生や国土を守る手助けをしてください。
良いおこないも悪いおこないであっても,
おこたりなく, 修行し, 改めるのを忘れないことです。
=106=四天王聞己, 涕淚, 悲歎, 合掌而退。
===========================
この話しを聞いた四天王は, 嘆きの涙をながし,
お釈迦様に手向けて, お礼をして, 退席した。
■地蔵菩薩本願經(巻中)
■地獄名號品第五~ (5)地獄の名前について
=107=爾時,普賢菩薩摩訶薩, 白地藏菩薩言:
『仁者!願為天龍四眾, 及未來現在一切眾生,
説娑婆世界, 及閻浮提, 罪苦眾生, 所受報處,
地獄名號, 及惡報等事,使未來世, 末法眾生,
知是果報。
===========================
とここで, 普賢菩薩(ふげんぼさつ)がお地藏様に
『お地藏様!天, 龍の衆と, 現在, 未來の衆生に
娑婆世界(しゃば世界=我々がいるこの世界)と
閻浮提(えんぶだい)で衆生が受けるべく苦しい
報いはどんな場所, 名前,その詳細を,
教えて頂けますでしょうか?』
=108=地藏答言『仁者, 我今承佛威神,
及大士之力, 略説地獄名號, 及罪報惡報之事。
仁者, 閻浮提東方有山, 號曰鐵圍。
其山黑邃(砕), 無日月光。有大地獄, 號極無間;
又有地獄, 名大阿鼻;
===========================
地藏『普賢菩薩(ふげん菩薩)!仏様の神力
お借りして, 地獄の名と, どんな罪を犯したら,
どんな報いを得るのか, わかりやすくお話します
閻浮提(えんぶだい)の東に, 鉄囲山(てっちさん)
って山があり, そこは太陽の光も, 月の光も
当たることなく, とにかく暗い山です。
そこに, 極無間(きょくむげん),ともう一つ,
大阿鼻(だいあび)地獄がある。
=109=
復有地獄, 名曰四角;復有地獄, 名曰飛刀;
復有地獄, 名曰火箭;復有地獄, 名曰夾山;
復有地獄, 名曰通槍;復有地獄, 名曰鐵車;
復有地獄, 名曰鐵床;復有地獄, 名曰鐵牛;
復有地獄, 名曰鐵衣;復有地獄, 名曰千刃;
復有地獄, 名曰鐵驢;復有地獄, 名曰烊銅;
復有地獄, 名曰抱柱;復有地獄, 名曰流火;
復有地獄, 名曰耕舌;復有地獄, 名曰剉首;
復有地獄, 名曰燒腳;復有地獄, 名曰噉(電)眼;
復有地獄, 名曰鐵丸;復有地獄, 名曰諍論;
復有地獄, 名曰鐵鈇;復有地獄, 名曰多瞋。
===========================
▶︎『四角地獄』
▶︎『鉄板地獄』真っ赤に熱された鉄板に囲まれ
頭上から, 鉄の火花が雨のように降り,
罪人を灰にしてしまう地獄。
▶︎『飛刀地獄』刀の山に囲まれて, 頭上から
刀の雨が降り, バラバラにされる地獄。
(バイオハザードか!)
▶︎『ロケット地獄』数々の器具がロケットの如く
罪人に目がけて飛んで来て突き刺す地獄。
▶︎『挟み地獄』地獄から逃れようとする罪人が
山に挟まれ, 血の川が流れ, 骨が砕かれる地獄。
▶︎『槍地獄』槍を使い, 罪人の胸を貫通する地獄。
▶︎『鉄車地獄』熱した車の車輪で罪人を引く地獄
▶︎『鉄ベッド地獄』熱した鉄のベッドに罪人を
寝かせ, 人間BBQにする地獄。
▶︎『鉄牛地獄』鉄製の闘牛を放ち, 角で罪人を
突き飛ばし,足で踏み潰す地獄。
▶︎『鉄衣地獄』熱した鉄製の衣が空から落下し
罪人を焼き焦がす地獄。
▶︎『刃地獄』数えきれない刃から火が噴き,
罪人のカラダを突き刺し, バラバラにする地獄。
▶︎『多瞋(たしん)地獄』怒り狂い, 殺し合う地獄。
(他省略)
=110=地藏白言『仁者!鐵圍之内,
有如是等地獄, 其數無限。』
===========================
地藏『普賢菩薩(ふげん菩薩), 鉄囲山(てっち山)
の中に, このような地獄が無限にあるのです。
=111=更有叫喚地獄, 拔舌地獄, 糞尿地獄,
銅鎖地獄, 火象地獄, 火狗地獄, 火馬地獄,
火牛地獄, 火山地獄, 火石地獄, 火床地獄,
火梁地獄, 火鷹地獄, 鋸牙地獄, 剝皮地獄,
飲血地獄, 燒手地獄, 燒腳地獄, 倒剌地獄,
火屋地獄, 鐵屋地獄, 火狼地獄。
===========================
さらに, 叫び地獄があり,
▶︎『抜舌地獄』罪人の口をフックでこじ開け,
舌を抜く地獄。
▶︎『糞尿地獄』罪人が糞尿の中に漂う地獄。
▶︎『象地獄』赤い炎に包まれた象に,
追っかけられ、踏みつぶされる地獄。
▶︎『犬地獄』沸騰した川の岸にいる, 黒紫色の
汚れきった犬に, 咬みちぎられる地獄。
▶︎『牛馬地獄』赤い炎に包まれた牛や馬に,
追っかけられ, 踏みつぶされる地獄。
▶︎『皮剥地獄』罪人の皮を剝ぎ, 肉も切り落とす
▶︎『飲み地獄』地獄には多くの悪い虫がいて,
罪人の血を飲み, 肉, 骨まで食べ尽くす地獄。
▶︎『火炙り地獄』罪人を火に包まれた鉄の部屋に
閉じ込め,逃げ場ないので, 焼き殺される地獄。
(確かに,どれも叫ばずにはいられない....状況ね)
=112=如是等地獄。其中各各, 復有諸小地獄,
或一, 或二, 或三, 或四, 乃至百, 千, 其中名號
各各不同。
===========================
このような地獄から, 更に細かく分かれて行き
その数は百千種, それぞれ名前があるのです。
=113=地藏菩薩, 告普賢菩薩言:
『仁者!此者皆是南闇浮提, 悪眾生業感如是。』
===========================
地蔵『普賢菩薩(ふげん菩薩)!
南闇浮提(みなにえんぶだい)の悪い衆生の
所業はこの通りです。』
=114=業力甚大, 能敵須彌, 能深巨海, 能障聖道。
是故, 眾生莫輕小惡,以為無罪,死後有報,纖毫受之。
父子至親, 岐路各別。縱然相逢, 無肯代受。
我今承佛威力, 略説地獄, 罪報之事, 唯願仁者
暫聽是言!
===========================
カルマの大きさは, 須彌山(しゅみせん)にも,
深い海にも匹敵し, 聖道(せいどう)をも
妨げてしまうほど恐ろしいこと, 衆生は知らい。
なので悪事の大小関係なく, 罪は同じなのです。
このぐらいなら大丈夫, なんて思わないことです
『自分のカルマ』からは, 誰もが逃れられません。
親子であっても, 代りにできないのです。
以上, 私(地蔵)が, お釈迦様の力をお借りして
わかりやすく『地獄事情』をお話しさせて,
いただきましたました。』
=115=普賢答言『吾己久知,三惡道報,望仁者説,
令後世末法, 一切惡行,眾生聞仁者説, 使令歸佛。
===========================
普賢(ふげん)『私(普賢)は, 昔からお地藏様を
見て来て, 三悪道(さんあくどう/畜生道,餓鬼道,
地獄道)の報いの話しも存知あげておりますが,
お地蔵様にもう一度, この話しをして頂いたのは
未来の悪さをした衆生が, お地藏様のお話しを
聞いて, 仏様に帰依(信仰)するキッカケに
なれればと思ったからです。』
=116=地藏白言:仁者!地獄罪報, 其事如是:
===========================
地藏『情け深い普賢菩薩(ふげん菩薩)!
地獄の報いと実状は:』
=117=或有地獄, 取罪人舌, 使牛耕之;
或有地獄, 取罪人心, 夜叉食之;
或有地獄, 鑊湯盛沸, 煮罪人身;
或有地獄, 赤燒銅柱, 使罪人抱;
或有地獄, 使諸火燒, 趁及罪人;
或有地獄, 一向寒冰;或有地獄, 無限糞屎;
或有地獄, 純飛疫鑗;或有地獄, 多攢火槍;
或有地獄, 唯撞胸背;或有地獄, 但燒手足;
或有地獄, 盤絞鐵蛇;或有地獄, 驅逐鐵狗;
或有地獄, 盡駕鐵騾。
===========================
罪人の心臓を取り出し, 夜叉に食べさる地獄。
罪人を沸騰したお湯で, 煮てしまう地獄。
罪人をいろんな火を使い, 追いつめる地獄。
罪人を極寒の氷に埋める地獄。
罪人を無限の糞尿に浸す地獄。~他省略~
=118=仁者!如是等報, 各各獄中, 有百千種,
業道之器, 無非是銅, 是鐵, 是石, 是火。
此四種物, 眾業行感。
===========================
地蔵『普賢菩薩(ふげん菩薩)!このような報いが
いろんな地獄で, 鉄, 銅, 石, 火を使った,
千種類以上のいろんな方法で, おこなわれている。
さまざまな器具も衆生のカルマによって,
生じた産物です。
=119=若廣説地獄罪報等事,一一獄中,
更有百千種苦楚, 何況多獄!我今承佛威神
及仁者問, 略説如是。若廣解説, 窮劫不盡。
===========================
地獄の報いに関してのお話しになると,
一つの地獄だけで, 数百数千種類の苦しみが
あるのです, 私(地蔵)はお釈迦様のお力を
お借りして, みんなの質問を答えたいけど,
全てを伝えるのは, いくら時間があっても,
説明しきれません。』
~ちはるのでっけー独り言~
思いつく限り, お地蔵様は伝えたいことを,
このお経に細かく書き残していますので,
何回も何回も読むと, いろいろわかってきますので,
かみ砕いてみて見んしゃい~
そしてそして, お地蔵経は長いけど,
私(ちはる)の話の方が全然長くない?
そう思うと、お地蔵様のお話しの方が
わかりやすくて, ええんとちゃうん?
■如來讚歎品第六■■■■■■■■■■■■■
■(6)お釈迦様!バリほめてたお話し■■■■
=120=爾時, 世尊舉身, 放大光明, 遍照百千萬億
恒河沙等, 諸佛世界, 出大音聲, 普告諸佛世界,
一切諸菩薩摩訶薩, 及天龍鬼, 神, 人, 非人等
『聽吾今日, 稱揚讚歎, 地藏菩薩摩訶薩,
於十方世界, 現大不可思議, 威神慈悲之力,
救護一切, 罪苦之事。
===========================
とその時, お釈迦様は立ち上って, 眩しい光を
放ち, 仏のいる全ての世界を照らし,
至る世界にいる菩薩, 天, 龍, 鬼, 神, 人間に
向かって大きな声で, ハッキリと告げた
『お地藏様が至る世界で, 慈悲な心と
仏の不思議な超能力を使い, カルマで苦しむ
衆生を救って来た話しを聞いてくれたまえ。』
=121=吾滅度後,汝等諸菩薩大士,及天龍鬼神等,
廣作方便, 衛護是經, 令一切眾生, 證涅槃樂!
===========================
釈迦『私(釈迦)が涅槃(ねはん/命尽きた)したら,
菩薩のみんなと天, 龍, 鬼, 神で広く方便を設け
地藏経を守り, 全ての衆生に涅槃の極意を
教えたまえ。』
=122=説是語己, 會中有一菩薩, 名曰普廣,
合掌恭敬, 而白佛言『今見世尊, 讚歎地藏菩薩,
有如是不可思議, 大威神德。
唯願世尊, 為未來世, 末法眾生, 宣説地藏菩薩,
利益人, 天, 因果等事, 使諸天龍八部,
及未來世眾生, 頂受佛語!
===========================
そう言うと, 会場にいる普広菩薩(ふこう菩薩)が
普広『お釈迦様がお地藏様が持つ, 誰もが想像も
説明もできないような,不思議な超能力の威力と
福徳をほめたたえたのを聞きました。
お釈迦様!お地藏様がどのように天道, 人道に
ご利益をもたらし, 因果のことについて,
天龍八部と未来後世の衆生に伝わるように,
お役に立てる為にも,お話を聞かせて願います。』
=123=爾時, 世尊告普廣菩薩, 及四眾等:
諦聽!諦聽!吾當為汝略説, 地藏菩薩利益人,
天, 福德之事。
===========================
釈迦『普広(ふこう)!みんなもよく聞きたまえ!
お地藏様がどのように天道, 人道に福徳を
もたらしたのか, みんなのために, 話そう!』
=124=普廣白言『唯然, 世尊!願樂欲聞。』
===========================
普広『お釈迦様!喜んで,お話を聞かせ願います』
=125=佛告普廣菩薩『未來世中, 若有善男子,
善女人, 聞是地藏菩薩摩訶薩名者, 或合掌者,
讚歎者, 作禮者, 戀慕者, 是人超越, 三十劫罪。
===========================
釈迦『普広(ふこう)!未来の善男子, 善女子が,
もしお地藏様の名前を聞いて, お地藏様を敬い,
たたえ, 礼拝, したう者がいたら, その者の
三十劫(こう)分のカルマは超越される。』
=126=普廣!若有善男子, 善女人, 或彩畫形像
或土石, 膠漆, 金, 銀, 銅, 鐵, 作此菩薩,
一瞻一禮者, 是人百返生, 於三十三天,
永不墮於惡道。假如天福盡故, 下生人間,
猶為國王, 不失大利。
===========================
釈迦『普広(ふこう)!もし, 色彩で地蔵像を
描いたり, 土や石, 金, 銀, 銅, 鉄でお地藏様の
像を作り, 礼拝し, したう者がいたら, その者は,
三十三天に百回生れ, 永遠に地獄に堕ちる事ない
例え, その者が積んだ福が尽きて,
人間界に生れたとしても, 一国の王として君臨し,
お地藏様がもたらすご利益を失うことはない。
=127=若有女人, 厭女人身, 盡心供養,
地藏菩薩, 畫像, 及土石, 膠漆, 銅, 鐵等像,
如是日日不退, 常以華, 香, 飲食, 衣服, 繒綵,
幢旛, 錢, 寶物等供養。
===========================
もし, 女性として生まれたことに, 嫌悪感を
抱く者がいたら, お地藏様の像または絵を
花, お香, 飲食, 衣服, 金品(お賽銭)などで,
毎日, 誠心誠意でお地蔵様を供養すると
=128=是善女人, 盡此一報女身, 百千萬劫,
更不生有, 女人世界, 何況復受!除非慈願力故,
要受女身, 度脱眾生。承斯供養, 地藏力故,
及功德力, 百千萬劫, 不受女身。
===========================
その者は, これから百千万億劫の間,
女性のいる世界や,女性として,生まれる事はない
本人が女性として生まれたいと望まない限り,
女として生まれることもない。
=129=復次, 普廣!若有女人, 厭是醜陋,
多疾病者, 但於地藏像前, 志心瞻禮, 食頃之間,
是人千萬劫中, 所受生身, 相貌圓滿。
===========================
釈迦『普広(ふこう)!容姿が醜くいことで,
嫌悪感を抱く者, 病気なりがちの人がいたら,
お地藏様の前で, 誠心誠意で供養, 礼拝すると,
その者は, 容姿端麗(ようしたんれい)な相を
持って生まれる。』
=130=是醜陋女人, 如不厭女身,
即百千萬億生中, 常為王女, 乃及王妃, 宰輔大姓,
大長者女, 端正受生, 諸相圓滿。
===========================
女性として生まれるのがイヤじゃななければ,
百千万億生の間, 常に女王か王妃, 総理大臣家,
裕福な家に, 容姿端麗な相を持って生まれる。
=131=由志心故, 瞻禮地藏菩薩, 獲福如是。
===========================
釈迦『誠心誠意でお地藏様にお参りすると,
以上のような徳を獲られるのです。
=132=復次, 普廣!若有善男子, 善女人,
能對菩薩像前, 作諸伎樂, 及歌詠讚歎, 香, 華,
供養, 乃至勸於一人, 多人。如是等輩, 現在世中
及未來世, 常得百千鬼神, 日夜衛護, 不令惡事,
輒聞其耳, 何況親受諸橫!
===========================
釈迦『普広(ふこう)菩薩!もし善男子善女子が
お地蔵様の前で, 一人でも, 多人数でも
踊りや歌, お香, お花で地蔵様を供養,
たたえる者がいたら, その者は, 今世も来世も,
日夜, 常々, 数々の鬼神(きしん)に守護される上,
悪事を耳にすることもなければ,
災難に会うはずもない!』
=133=復次, 普廣!未來世中, 若有惡人,
及惡神惡鬼, 見有善男子, 善女人, 歸敬, 供養,
讚歎, 瞻禮地藏菩薩形像, 或妄生譏毀謗,
無功德及利益事, 或露齒笑, 或背面非,
或勸人共非, 或一人非, 或多人非, 乃至一念
生譏毀者,
===========================
釈迦『普広(ふこう)菩薩!もし未来の世の悪人,
悪神, 悪鬼が, お地蔵様に手向け, 敬い, 讃え,
供養している善男子善女子を見て, こんなことを
しても, なんの徳も, ご利益もない,
または小バカにする者, 一人でも, 多人数でも,
根拠のないことを捏造し(ネットのあるある),
三寶(さんぽう=佛, 法, 僧) への信仰心を邪魔し,
誹謗する念を抱く者がいたら,
★嘲笑(ちょうしょう)⇒小バカにする笑い
=134=如是之人, 賢劫千佛滅度, 譏毀之報,
尚在阿鼻地獄, 受極重罪。過是劫己, 方受餓鬼;
又經千劫, 復受畜生;
===========================
釈迦『誹謗の報いとして, 千佛が生まれ,
最後の仏が涅槃(ねはん)しても, 地獄に堕ちた
衆生は地獄から出られず, 極刑を受けたあと,
餓鬼になり, 千劫を経てから, 畜生になるのです。
=135=又經千劫, 方得人身。縱受人身,貧窮下賤,
諸根不具,多被惡業來結其心, 不久之間, 復墮惡道
===========================
更に千劫(1劫=43億2000万年 x 千劫(汗)....)
経てから, 貧しく, いやしい人として生まれ,
どこかが欠けているか, または重度の障害を持ち
数々の悪業に心をむしばまれ, 再び悪道に堕ちる
人生を歩むのです。
=136=是故, 普廣!譏毀他人供養, 尚獲此報,
何況別生, 惡見毀滅!
===========================
釈迦『普広(ふこう)!他人の信仰を誹謗した者は
このような報いを受けるのに,悪意で,他人の思い
やることを妨げ, 滅ぼそうと思わないこと!』
=137=復次, 普廣!若未來世, 有男子,女人,
久處床枕, 求生求死, 了不可得, 或夜夢惡鬼,
乃及家親, 或遊險道, 或多魘寐(妹), 共鬼神遊。
日月歳深, 轉復尪瘵, 眠中叫苦, 慘悽不樂者,
此皆是業道論對, 未定輕重, 或難捨壽, 或不得癒,
男女俗眼, 不辨是事。
===========================
釈迦『普広(ふこう)!未来の世に,長い間ベッドで
生も死も思い通りにならない者(脳死, 昏睡,
半身不随の者);またはお化けや, 亡くなった家族,
親族の夢や, 危険な道を通る者,
(昔は車なく道も塗装されていないので, 山, 谷,
遠方行く時, 命の危険が常にある状態を言っている)
よく悪夢をみる者, よく金縛りに遭う者,
よくお化けに取り憑かれる者,
日を増すことに, 積りに積もって, 状況が悪くなり,
寝ている時, 寝苦しく, 不眠症になり, うつになる者。
寝ていてもうなされる者, なにをやってもうまく
いかない者, 楽しくない者, 以上のさまざまな状態は,
その者の過去の所業, 因果, カルマによって
引き起こされた報いです。 そのカルマの報いは
日々の行いで, 重くなったり, 軽くなったりと
変り続けるのです。(例)おばあちゃんが毎日,
お地蔵様にお経を唱えるおかげで, その家のみんなは,
ご利益を得て, 守られているのに, 本人は知らないとか
思いい通りに生きられず, 生と死の間で苦しみ,
(植物人間やいろいろ, 他省略),
病気が完治できずに, 苦しむ者,
俗世にいる一般人の肉眼では, この真実を
見分けることも, 理解するのは無理なのです。
世の中には, 見えるモノが全てじゃないのです。
=138=但當對諸佛,菩薩像前, 高聲轉讀此經一遍
或取病人可愛之物, 或衣服, 寶貝, 莊園, 舍宅,
對病人前, 高聲唱言:我某甲等, 為是病人,
對經像前, 捨諸等物, 或供養經像, 或造佛,
菩薩形像, 或造塔寺, 或燃油燈, 或施常住。
===========================
仏像の前で, 病人が特にお気に入りの
お洋服や大切にしている物を, しっかり声を出し
『地藏経』を一回読みあげ,
『私●●●は, 病人●●●●のため, 仏像の前で,
これらの物で仏様に供養, 仏塔(ぶつとう)または
寺院(じいん)を建てるか, 燈(ひ)を灯すために
手放し, 寄付します。』と唱えるといい。
=139=如是三白病人, 遣令聞知。假令諸識分散,
至氣盡者,乃至一日,二日,三日,四日,至七日以來,
但高聲白, 高聲讀經, 是人命終之後, 宿殃重罪,
至於五無間罪, 永得解脱, 所受生處, 常知宿命。
===========================
脳死,昏睡,半身不随のような病人の意識にも
しっかり届きます。 例え危篤者(きとくしゃ)
であっても, 亡くなった者だとしても
地蔵経を声を出して唱えると, その者が今世で
招いた災いや罪で無間地獄に堕ちる人であっても
地藏経によって,永遠に解脱され,どこに生れても
常に宿命を知りえることができる。
=140=何況善男子, 善女人, 自書此經,
或教人書;或自塑畫, 菩薩形像, 乃至教人塑畫,
所受果報必獲大利!
===========================
しかも善男子善女子が自ら, このお経を書いたり,
菩薩像を描いたり, 人にも教えたりしたら,
必ず大きいなご利益を得られる!』というのです。
=141=是故, 普廣!若見有人, 讀誦是經,
乃至一念, 讚歎是經, 或恭敬者, 汝須百千方便,
勸是等人, 勤心莫退, 能得未來, 現在千萬億,
不可思議功德。
===========================
釈迦『だから, 普広(ふこう)! もし, このお経を
見た, 読んだ, たたえた, 敬う人がいたら,
この不思議な徳を得られるために,
あなたもいろんな方法で, みんなに,
退くことなく, 地藏経を読むように
助言することです。
=142=復次, 普廣!若未來世諸眾生等, 或夢,
或寐, 見諸鬼神, 乃及諸形, 或悲, 或啼, 或愁,
或歎, 或恐, 或怖, 此皆是一生, 十生, 百生, 千生,
過去父母, 男女弟妹, 夫妻眷屬, 在於惡趣,
未得出離, 無處希望, 福力救拔, 當告宿世骨肉,
使作方便, 願離惡道。
===========================
釈迦『普広(ふこう)!もし未来の衆生が,
寝てる時に, 霊やそれらしいモノを見て, 悲しみ,
啼(な)いたり, 悩んだり, 怖がる者がいたら,
これはみんな, その者の前世か, 十世前か,
百世, 千世前の両親か, 兄弟姉妹か, 元妻か夫が
まだ地獄から出られず, 地獄から出られるように,
助けてもらえそうなところもなく,
骨肉関係である, 縁もゆかりもある人を探し,
あなたに頼ろうとお願いしに来ているのです。』
恐れずに, そう理解してください。
=143=普廣!汝以神力, 遣是眷屬, 令對諸佛,
菩薩像前, 志心自讀此經, 或請人讀, 其數三遍,
或七遍, 如是惡道眷屬, 經聲畢是遍數, 當得解脱
乃至夢寐(妹)之中, 永不復見。
===========================
釈迦『普広(ふこう)!あなたの超能力を使い,
遺族に, 自ら仏様, 菩薩の前で, 誠心誠意で
地藏経を3回~7回を唱えるか, 唱えてもらうか
働きかけてください。
『地蔵経』を唱え終わる瞬間, 地獄にいる故人は,
即に解脱され, 永遠に現れることはなくなる。』
=144=復次, 普廣!若末來世, 有諸下賤等人,
或奴, 或婢, 乃至諸不自由之人, 覺知宿業,
要懺悔者, 志心瞻禮, 地藏菩薩形像,
乃至一七日中, 念菩薩名, 可滿萬遍, 如是等人,
盡此報後, 千萬生中, 常生尊貴, 更不經三惡道苦。
===========================
釈迦『普広(ふこう)!もし未来に,下賤な人,
(学も品も心もない人), 或いは奴隷, 召使い,
さらに自由すらないような人が, 自分の宿業,
宿命を自覚し, 自ら改めようと, 自らお地藏様に
手向け, お参りし, 17日の間, お地藏様の名を
1万回唱えた者がいたら, その者のカルマが
尽きたあと, 一生ではなく, 千万生の間,
常に裕福な家に生れ, 苦しい道を歩む事はない。』
=145=復次, 普廣!若未來世中, 閻浮提内,
剎利, 婆羅門, 長者, 居士, 一切人等, 及異姓種族
有新産者, 或男, 或女, 七日之中, 早與讀誦,
此不思議經典, 更為念菩薩名, 可滿萬遍, 是新生子
或男, 或女, 宿有殃報, 便得解脱, 安樂易養,
壽命增長, 若是承福生者, 轉增安樂, 及與壽命。
===========================
釈迦『普広(ふこう)!未来の世に,
閻浮提(えんぶだい)に貴族, お金持ち, 少数民族,
これから構成される新しい族, 全ての人,
男でも女でも, 七日以内, この不思議な地藏経を
読ませるように, さらに,お地蔵様の名を
1万回唱えると, 新生児, 男, 女問わず,
前世の災いもカルマの報いも解脱され,
すくすくと育てられ, 寿命も増長し,
もし福徳を持って生まれた者なら,
安楽も寿命も更に増えるというのです。』
=146=復次, 普廣!若未來世眾生,
於月一日, 八日, 十四日, 十五日, 十八日,
二十三, 二十四, 二十八, 二十九, 乃至三十日,
是諸日等, 諸罪結集, 定其輕重。
===========================
釈迦『普廣!毎月の十齋日(じゅっさい日)の
1日, 8, 14, 15日, 18, 23, 24, 28, 29, 30に
未来の衆生の自業(自分の業), 所業(しょぎょう)
日頃のおこないがどんなもんかな!と, 集結され,
ジャッジメントされ, その者の『カルマ』が
増えるのか, 減るのか?と更新されるのです。』
あっ、これはなんかで聞いた事ある~
ポイント制の話しか~~~悪い事をやると
はい!減点!みたいな(リアル, 笑。)
=147=南閻浮提眾生, 舉止動念, 無不是業,
無不是罪, 何況恣情殺害, 竊盜, 邪淫, 妄語,
百千罪狀!能於是十齋日, 對佛, 菩薩, 諸賢聖像前,
讀是經一遍, 東,西,南,北, 百由旬内, 無諸災難。
當此居家,若長若幼,現在未來,百千歳中,永離惡趣
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釈迦『南閻浮提(みなみえんぶだい)の衆生の
悪い念による所業, 全てカルマにも罪にもなり,
自分の欲を満たすための, 殺生, 盗み, 虚言,
邪淫(じゃいん), 百千もある罪状を!
十齋日(じゅっさいび)に, 仏様の前で, 地藏経を
一回唱えると, 東西南北, 百由旬(百ゆじゅん)
=1100km(1由旬=11km), 災難に遭わない上
その家に住む老若男女は, 現在も未来も,
百千年の間, 悪道(地獄,畜生, 悪鬼 )から永遠に
離れられる。
★所業(しょぎょう)おこないい, しわざ,。
多く,好ましくないことに。許しがたい所業
=148=能於十齋日, 每轉一遍, 現世令此居家
無諸横病, 衣食豐溢。
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釈迦『十齋日(じゅっさい日)に, 毎回地藏経を
一回唱えることができたら, 圏内に住む方は,
病気する事なく, 衣食に困ることもない。』
=149=是故, 普廣!當知地藏菩薩, 有如是等,
不可説, 百千萬億, 大威神力, 利益之事。
閻浮眾生, 於此大士, 有大因緣, 是諸眾生,
聞菩薩名, 見菩薩像, 乃至聞是經, 三字, 五字,
或一偈, 一句者, 現在殊妙安樂;未來之世,
百千萬生, 常得端正, 生尊貴家。』
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釈迦『普広(ふこう)!お地藏様の, 説明できず,
計りしれない超能力によって, 衆生にもたらす
ご利益を知ると, 閻浮提(えんぶだい)にいる
多くの衆生がお地藏様の名を聞いたり,
お地蔵様の像を見たり, または地藏経の3文字か
5文字, 一句, またはひとくくりを聞いた者は,
今世, 安楽な人生を過ごせて, 来世から
百千万世先まで, 常に容姿端麗な相で,
裕福な家に生まれる。』
=150=爾時, 普廣菩薩!聞佛如來, 稱揚讚歎
地藏菩薩己, 胡跪合掌, 復白佛言:
『世尊!我久知是, 大士有如此, 不可思議神力,
及大誓願力, 為未來眾生, 遣知利益, 故問如來。
唯然頂受, 世尊!當何名此經?使我云何流布?』
===========================
お釈迦様がお地蔵さまをほめ讃えるの聞いた,
普広菩薩(ふこう菩薩)!は跪き, お釈迦様に
手向けて言った『お釈迦様!昔からお地藏様は,
不思議な超能力を使い, 立派な誓いを立てたことを
存じ上げていました。未来の衆生に伝えるため,
あえてお釈迦様から,お地蔵様がもたらすご利益の
お話しを聞かせたかったのです。
お釈迦様!そのお経の名前や, どう広めるべきか
教えて頂けますでしょうか?』
=151=佛告普廣『此經有三名:一名地藏本願,
亦名地藏本行, 亦名地藏本誓力經。緣此菩薩,
久遠劫來, 發大重願, 利益眾生, 是故汝等,
依願流布。』普廣聞己, 合掌恭敬, 作禮而退。
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釈迦『このお経の名は3つあり,
1) 地藏本願經(じぞう ほんがん きょう)
2) 地藏本行經(じぞう ほんぎょう きょう)
3) 地藏本誓力經(じぞう ほん せいりき きょう)
地藏経は遥か遠い昔より, お地蔵様が衆生に
ご利益がありますようにと, 誓いを立て,
お地蔵様の大変な思いが込められたお経です,
あなた方はお地藏様の願い, 意のままに,
広めるといい。』
そう聞くと, 普広菩薩(ふこう菩薩)はお釈迦様に
手向けて, お礼をして, 退席した。
■利益存亡品第七■■■■■■■■■■■■■
■(7)みんなにもたされるご利益とは■■■■
=152=爾時, 地藏菩薩摩訶薩, 白佛言:
『世尊!我觀是閻浮眾生, 舉心動念, 無非是罪;
脱獲善利, 多退初心;若遇惡緣,念念增益。
===========================
地藏『お釈迦様!閻浮提(えんぶだい)の衆生を
見ていると,
悪い念で引き起こした所業や
善のご利益を得られない者や
初心を忘れた者などが
悪縁に遇うと, 悪の念が増長しやすく,
悪に染まりやすいのです。
=153=是等輩人, 如履泥塗, 負於重石, 漸困漸重
足步深邃。若得遇知識, 替與減負, 或全與負,
是知識有大力故, 復相扶助, 勸令牢腳;若達平地,
須省惡路, 無再經歷。
===========================
例えると, 泥沼にいる者が, 石を背負ったため,
体に重圧がかかり, 徐々に沈んで行くのです。
そこで, もし有識者と出会ることができたら,
その知識や智慧によって, カラダの負担を減らし
足元も安定させれば, 泥沼から簡単に抜け出せて,
悪い道で, もたつくことなく, その後, 同じような
ことを経験することもない。』
=154=世尊!習惡眾生, 從纖毫間, 便至無量。
是諸眾生, 有如此習, 臨命終時, 父母眷屬,
宜為設福, 以資前路。
===========================
地藏『お釈迦様!衆生には悪い習慣が多々あり,
小さい胃悪い習慣が積りに積もって行き,
そのような者が亡くなられた時, 家族や親族に,
故人の将来のため, 福と徳を得られるよう
仏様と縁結びして欲しいのです。
=155=或懸旛蓋, 及燃油燈, 或轉讀尊經,
或供養佛像, 及諸聖像, 乃至念佛, 菩薩,
及辟支佛名字, 一名一號, 歷臨終人耳根,
或聞在本識。
===========================
地藏『故人に徳をもたらすために, 仏様の前で
笠や, 燈を灯ともしたり, お経を読み,
仏像や聖像を供養したり, 危篤状態の病人または
故人のために, お地蔵経や, 菩薩の名を
聞こえるように唱えることです。
=156=是諸眾生, 所造惡業, 計其感果, 必墮惡趣,
緣是眷屬, 為臨終人, 修此聖因, 如是眾罪,
悉皆消滅。
===========================
地藏『みんなそれぞれの所業で生じたカルマは,
必ず地獄で受けることになっているけど,
親族が故人のために, 供養や布施をしたことで,
故人の全ての罪が懺滅(せんめつ)できるのです。』
=157=若能更為, 身死之後, 七七日内, 廣造眾善,
能使是諸眾生, 永離惡趣, 得生人, 天, 受勝妙樂,
現在眷屬, 利益無量。
===========================
地藏『 もし亡くなっ故人のために, 49日以内に
善いおこないを多く施せたら, 多くの衆生をも
地獄から永遠に解脱させ, 再び人, または
天に生まれさせ, 楽しく過ごし,
残された家族や親族も, 無限のご利益を
得られるというのです。
=158=是故, 我今對佛, 世尊, 及天龍八部,
人非人等, 勸於閻浮提眾生, 臨終之日, 慎勿殺害,
及造惡緣, 拜祭鬼神, 求諸魍魎。
===========================
地藏『だから, 今日, 仏様と天龍八部, 人間の,
みんなに伝えたいのです。
みんなで閻浮提(えんぶだい)の衆生にしっかり
教えて頂きたいのです,
家族, 親族が亡くなった時, 残された遺族に
特に気をつけて欲しいことは,
▶︎殺生しないこと,
▶︎鬼神を崇拝(すうはい)しないこと,
▶︎精霊(せいれい,)をむやみに求めないこと。
=159=何以故?爾所殺害, 乃至拜祭, 無纖毫之力
利益亡人, 但結罪緣, 轉增深重。假使來世,
或現在生, 得獲聖分, 生人, 天中, 緣是臨終,
被諸眷屬, 造是惡因, 亦令是命終人, 殃累對辯,
晚生善處。何況臨命終人在生, 未曾有少善根,
各據本業, 自受惡趣, 何忍眷屬, 更為增業!
===========================
地藏『なぜならば?あなたが奪った命や,
鬼神を崇拝しても, 自分にも故人にもなんの
ご利益をもたらすことない上, 逆に悪い縁を結び,
カルマが増えるからです。
仮に故人が現生または来世で,
善果(ぜんか)でご利益を得て, 天国に行きました,
遺族の悪いおこないによって, 連帯責任?で
悪果(あっか)の報いを受けるのです。
故人, みんな, それぞれ地獄で受けるべき
カルマは元々あるのに, 善果が少ない故人は
なおさら大変ですが, そこで故人のカルマを
倍増ような残酷なことをしたくないですよね?』
=160=譬如有人, 從遠地來,絶糧三日, 所負擔物,
強過百斤,忽遇鄰人,更附少物,以是之故,轉復困重
===========================
地藏『仮にある方が, 三日ほど飲まず食わずで,
遠方から, 無理して100キロの荷物を運んで
来られました, 急遽他の荷物も運ぶことになり
辛さは増しますよね, それと同じことです』
=161=世尊!我觀閻浮眾生, 但能於諸佛教中,
乃至善事, 一毛一渧, 一沙一塵, 如是利益,
悉皆自得。』
===========================
地藏『お釈迦様!閻浮提(えんぶだい)の衆生が
仏教に関して, 善いおこないをした者,
例えホコリほどの, どんなに小さなことでも,
必ずそのご利益を得られるのです。』
=162=説是語時, 會中有一長者, 名曰大辯。
是長者久證無生, 化度十方, 現長者身,
合掌恭敬, 問地藏菩薩言
『大士!是南閻浮提眾生, 命終之後, 小大眷屬,
為修功德, 乃至設齋, 造眾善因, 是命終人,
得大利益, 及解脫不?』
===========================
そう言うと, 会場に, これまで至る世界で,
衆生を教え, 導き, 迷いから救って来た年長者,
辯(ベン)長者がお地藏様に手向けて, 聞きました
辯『お地藏様, 南閻浮提(南えんぶだい)の
衆生のご遺族は, 故人のために供養し,
徳と善の因果を積むと, 故人はどのように
ご利益を得られ, 解脱されるのでしょうか?』
=163=地藏答言『長者!我今為未來現在,
一切眾生, 承佛威力, 略説是事。
長者!未來現在,諸眾生等,臨命終日,得聞一佛名,
一菩薩名,一辟支佛名,不問有罪無罪, 悉得解脱。
===========================
地藏『辯長者!私(地藏)が現在, 未来の全ての
衆生のために, お釈迦様の神力(じんりき)を承り,
わかりやすく, お話しをさせて頂きます。
現在未來の全ての衆生が, 亡くなった日に,
佛様, 菩薩, 辟支佛(びゃくしぶつ)の名を聞いた者
罪人だろうとなかろうと, 解脱できます。』
=164=若有男子女人, 在生不修善因, 多造眾罪
命終之後, 眷屬小大, 為造福利, 一切聖事,
七分之中, 而乃獲一, 六分功德, 生者自利。
以是之故, 未來現在, 善男女等, 聞健自修,
分分己獲。
===========================
地藏『もし, 生前に, 善の因果が無く,
悪い因果しかない男女が亡くなった時,
遺族が故人のために, 行った佛事(ぶつじ)の徳は
7分の1は故人に,7分の6は遺族のものとなる。
未来の善男子善女子に, 生きているうちに,
自分からたくさんの佛事(ぶつじ)をするといい。
人のためにも, 自分ために善の因果, 福と徳を
積むといい。
亡くなってから, 遺族にやってもらうのではなく,
そうすれば, 全てのご利益が自分が得られ,
その徳を仏様に廻向(えこう=徳を布施する事)し
その徳を仏様に, 世のため, 人のために,
施していただくことです。
千『さらに, そのご利益を人のために施すと,
すなわちお布施(福と徳の布施すること)
そのようなお布施をすることによって,
さらなるご利益になる, おヤツ~』
=165=無常大鬼, 不期而到, 冥冥遊神, 未知罪福,
七七日内,如癡如聾。或在諸司,辯論業果,
審定之後, 據業受生, 未測之間, 千萬愁苦,
何況墮於, 諸惡趣等!
===========================
地藏『死神は突然にやってくるので,
故人は自分のカルマを知ることなく,
死神について行き, 冥界にさまようのです。
49日の間は, 耳は聞こえず, 五感も機能せず,
無の状態です。その間, 生前のおこないを
議論され裁判官の判決によって, カルマの報いで
次はどこに行くのか決まります。
決るまでの間, すで数えきれないほどの苦しみが,
待ち構えているのに, 地獄に堕ちてから,
さらに苦しい思いをしなければいけないのです。』
=166=是命終人, 未得受生, 在七七日内,
念念之間, 望諸骨肉眷屬, 與造福力救拔。
===========================
地藏『故人は49日間, さまざまな念に苦しまれ
その苦しみから解脱されるには, 遺族の方々に,
福と徳を積んみ, そのご利益で助けて欲しいと
故人は望んでいるのです。』
=167=過是日後, 隨業受報。若是罪人,
動經千百歳中, 無解脱日。若是五無間罪,
墮大地獄, 千劫萬劫永受眾苦。
===========================
地藏『49日過ぎたら, 故人の所業で下される
報いを受けるのみです。重罪なら, 千百年の間
解脱することはなく;無間地獄行くとなると,
千万という劫の間, 永遠に苦痛を受けるのです。.』
=168=復次, 長者!如是罪業眾生, 命終之後,
眷屬骨肉, 為修營齋, 資助業道。未齋食竟,
及營齋之次, 米泔菜葉, 不棄於地,
乃至諸食未獻佛, 僧, 勿得先食。
===========================
地藏『次に, 辯(べん)長者!このようにカルマを
持つ者は, 亡くなったあと, 親族関係の遺族が,
故人のために供養することによって, 故人は
苦しみから救われるのです。
故人を供養し終えるまで, または最中に,
供え物を地面に落としたり, 撒き散らしたり,,
食べ物は仏様や僧侶にお供えをする前に,
食べないように心掛けることです。』
=169=如有違食, 及不精勤, 是命終人,了不得力。
如精勤護淨, 奉獻佛, 僧, 是命終人, 七分獲一。
===========================
地藏『食べ物を仏様や僧侶にお供えしないで
先に食べる者や, 清潔を保てられない者,
規則を守れないような者が, 故人のためお経を
唱えても, 故人はそのご利益を得られないのです。
もし規則を守り, 精進し, 勤勉に清潔を保ち,
仏様や僧侶にご奉仕することができたら,
そのご利益の7分の1は故人のモノに,
7分の6は遺族が得られるのです。
=170=是故, 長者!閻浮眾生, 若能為其父母,
乃至眷屬, 命終之後, 設齋供養, 志心勤懇,
如是之人, 存亡獲利。』
===========================
地藏『辯(べん)長者!閻浮提(えんぶだい)の
衆生がもし亡くなった両親や親族のために,
自ら, 積極的に供養したら, 故人と遺族が共に
ご利益を得られるのです。』
=171=説是語時, 忉利天宮, 有千萬億那由他,
閻浮鬼神,悉發無量,菩提之心,大辯長者,作禮而退
===========================
とここで, 忉利天(とうりてん)に集まっていた
数えきれないほどの, 閻浮提(えんぶだい)の
鬼神(きしん)達は, 衆生の為になることをしよう!
と改めて, 思ったところで, 辯(べん)長者は
お地蔵様にお礼を言って, 退席した。
■閻羅王眾讚歎品第八■■■■■■■■■■■■
■(8)閻羅大王ご一様がなにをほめたたえたのん?
=172=爾時, 鐵圍山内, 有無量鬼王, 與閻羅天子,
俱詣忉利, 來到佛所。
===========================
とここで, 鉄囲山(てっちさん)から, 数えきれない
鬼王(おにおう)が閻魔さま(えんま様)と一緒に,
忉利天(とうりてん)に来られた。
=173=所謂惡毒鬼王, 多惡鬼王, 大諍鬼王,
白虎鬼王, 血虎鬼王, 赤虎鬼王, 散殃鬼王,
飛身鬼王, 電光鬼王, 狼牙鬼王, 千眼鬼王,
噉獸鬼王, 負石鬼王, 主耗鬼王, 主禍鬼王,
主食鬼王, 主財鬼王, 主畜鬼王, 主禽鬼王,
主獸鬼王, 主魅鬼王, 主産鬼王, 主命鬼王,
主疾鬼王, 主險鬼王, 三目鬼王, 四目鬼王,
五目鬼王, 祁利失王, 大祁利失王, 祁利叉王,
大祁利叉王, 阿那吒王, 大阿那吒王,
==========================
いわゆる, 鬼王(おにおう)の親分の
悪毒鬼王(あくどくきおう)
衆生のわがままによる, 善の心をむしばまれる
根本の3毒, 煩悩(ぼんのう)
貪(とん)⇒欲をただただむさぼる生き様。
瞋(しん)⇒怒り, 憤る(いきどおる)生き様。
痴(ち)⇒愚かなこと, 愚かな人となる生き様。
ついついやってしまう, 十悪三毒の衆生を
改心させるため, 悪には悪を, 毒には毒をと
身を挺して教えて下さるのが悪毒鬼王です。
といろんな鬼がいらっしゃいました~他省略~
=174=如是等大鬼王, 各各與百千諸小鬼王,
盡居閻浮提, 各有所執, 各有所主。是諸鬼王
與閻羅天子, 承佛威神, 及地藏菩薩摩訶薩力,
俱詣忉利, 在一面立。
===========================
いろんな大鬼王(だいきおう)と百千の小鬼王が,
閻浮提(えんぶだい)に住んでおり
それぞれの持ち場や, 役割もある。
お釈迦様の神力(じんりき)と,お地藏様のお力で,
鬼王(きおう)は, 閻魔さま(えんまさま)と一緒に,
忉利天(とうりてん)に来られ, 一面に立っていた。
=175=爾時, 閻羅天子, 胡跪合掌白佛言:
『世尊!我等今者, 與諸鬼王, 承佛威神,
及地藏菩薩摩訶薩力,方得詣此忉利大會,
亦是我等, 獲善利故。我今有小疑事, 敢問世尊,
唯願世尊, 慈悲宣説!』
===========================
閻魔さま(えんま)はお釈迦様に跪き, こう言った
『お釈迦様!今日, 我々鬼王共々, お釈迦様の
威大な神力とお地藏さまのお力のおかげで,
こうして忉利天(とうりてん)のこの会に参加する
ことができたのです。これもすべて, お地藏様の
ご利益があってのことです。
お釈迦様, 私には小さな疑問がありまして,
恐縮ですが, 教えていただければ, 幸いです。』
=176=佛告閻羅天子『恣汝所問, 吾為汝説!』
===========================
釈迦『閻魔さま, 思う存分, 聞きたまえ,
私が答えて差し上げよう!』
=177=是時, 閻羅天子, 瞻禮世尊,
及迴視地藏菩薩, 而白佛言
『世尊!我觀地藏菩薩, 在六道中, 百千方便,
而度罪苦眾生, 不辭疲倦。是大菩薩, 有如是,
不可思議, 神通之事,
===========================
閻魔さま(えんまさま)はお釈迦様に一礼し,
お地蔵様に言った
閻魔『お釈迦様!お地藏様は六道で苦しむ
衆生のためになるからといって, その思いで,
かえりみず, 千万通りの方便をも思いつき,
千万通りの方法で, 衆生に教え, 悟し, 救う事に
疲れも感じさせず, 今も, 今後も救うことから
退くこともなく続けて行くであろうってことを
お地藏様はなんて不思議なことを
なされているのでしょう。』
=178=然諸眾生, 脱獲罪報, 未久之間,
又墮惡道。世尊!是地藏菩薩, 既有如是
不可思議神力, 云何眾生, 而不依止善道,
永取解脱?唯願世尊, 為我解説!』
===========================
閻魔『だけど, 解脱した衆生は悪い習慣によって
またすぐに悪道に戻ってしまうのです。
お釈迦様!お地藏様がこのような不思議な
神力を持ち, 導いているのに, なぜ衆生は,
永遠に解脱できないのでしょうか?』
=179=佛告閻羅天子『南閻浮提眾生,
其性剛強, 難調難伏;是大菩薩, 於百千劫,
頭頭救拔, 如是眾生, 早令解脱;
是罪報人, 乃至墮大惡趣, 菩薩以方便力,
拔出根本業緣, 而遣悟宿世之事。
===========================
釈迦『南閻浮提(南えんぶだい)の衆生の性は,
頑固で, 調和しがたいものです。
お地蔵様は長い間, 彼らを早く解脱させるため
根気よく向き合ってきた。
地獄に堕ちた衆生も, お地蔵様はあの手この手で
彼らを自身のカルマからも, 地獄の奥底からも
抜け出し, 彼ら自身の宿命と向き合えるように
悟している。
=180=自是閻浮眾生, 結惡習重, 旋出旋入,
勞斯菩薩, 久經劫數, 而作度脱。
===========================
閻浮提(えんぶだい)の衆生には,なん度も同じ
過ちをやってしまう悪い習慣があり,
大丈夫だと思い, また平気で同じ過ちを繰り返す
そして取返しがつかなくなると,いろんな苦しみに
苦しめられ, 悪道に踏み入りやすく,
抜け出しにくくなってしまうのです;
刑務所を出たと思ったら, また同じ事で入るのと,
同じ事です。お地蔵様は遠い昔から衆生を
大変な苦労をして, 解脱させてきた。
=181=譬如有人,迷失本家,誤入險道;其險道中,
多諸夜叉,及虎狼師子,蚖(元)蛇蝮蠍;如是迷人,
在險道中, 須臾(魚)之間, 即遭諸毒。
===========================
釈迦『例えば~夜叉や虎, 猛獣, 毒ヘビ, サソリ
いろんなモノに襲われ, 毒で命を落とすような,
とても危険な道だとしらないで,
入ろうとした迷子がいました。』
=182=有一知識, 多解大術, 善禁是毒,
乃及夜叉, 諸惡毒等。忽逢迷人, 欲進險道,
而語之言『咄(堕)哉, 男子!為何事故,
而入此路?有何異術, 能制諸毒?』
===========================
釈迦『迷子は運よく, 有識者と出会えたことで,
有識者『迷子さん!なんでここを通るの?
この道はどれだけ危険なの知ってるの?,
その危険を制する術(すべ)でも持っているの?』
と教えてくれたおかげで, 迷子は夜叉や虎,
毒ヘビに襲われることも, 命を落とすような
目に遭わずに済むのです。』
=183=是迷路人, 忽聞是語, 方知險道, 即便退步
求出此路。是善知識, 提攜接手, 引出險道,
免諸惡毒, 至於好道, 令得安樂。
===========================
釈迦『迷子は有識者の言葉によって, この道は
危険な道だと知り, 自然と危険な道から離れ。
この善なる知識によって, 危険な道から遠ざけ,
迷子を安全な道に導いたのです。
=184=而語之言『咄(堕)哉, 迷人!自今以後,
勿履是道, 此路入者, 卒難得出, 復損性命。』
是迷路人亦生感重。
===========================
有識者『迷子さん!今日から, もうこの道に
入らないで!この道に入った者は,
出られなくなるどころか, 命まで落とす道よ!』
と言ってあげられたら, 迷子にとって,
どれだけありがたいことか。
=185=臨別之時, 知識又言『若見親知, 及諸路人
若男若女, 言於此路, 多諸毒惡, 喪失性命;
無令是眾, 自取其死。』
===========================
釈迦『そして有識者は, 更に迷子に
有識者『もしこの道に入ろうとしている,
親族や知人, 男, 女を見かけた時,
この道がどれだけ危険かを教えてあげるだけで,
その者たちは, 危険で, 怖い目に遭うこともなく,
命を落とすようなこともないでしょう。』
=186=是故, 地藏菩薩, 具大慈悲, 救拔罪苦眾生,
生人天中, 令受妙樂。是諸罪眾, 知業道苦,
脱得出離, 永不再歷。
===========================
釈迦『お地藏様は『業道(ごうどう/カルマの道)』
の苦しみを知っているゆえに, 罪で苦しむ多くの
衆生, 人々を慈悲な心で救い, 解脱させ,
人, 天に生れさせ, 妙楽を受けられるように
しているのです。』
=187=如迷路人,誤入險道,遇善知識,引接令出,
永不復入;逢見他人, 復勸莫入, 自言因是迷故,
得解脱竟, 更不復入。若再履踐, 猶尚迷誤,
不覺舊曾, 所落險道, 或致失命, 如墮惡趣,
地藏菩薩, 方便力故, 使令解脱, 生人, 天中;
旋又再入;若業結重, 永處地獄,無解脱時。』
===========================
釈迦『迷子のように,危険な道に誤って踏み入って
善の知識によって導かれ, そこから出られ,
永遠に危険な道に踏み入れるリスクを無くた。
その後, その迷子が他の者と出会い, 同じように
他の者を導き,
人は迷うゆえ, 解脱の境界を得るのです,
解脱の境界を悟れば, 自然と再び踏み入れること
はない。 再び踏み入れたら, 本当の悟りを
得られてないことになる。踏み入ったら, 以前と
同じように迷うことに;迷ったら, 前に通った事も
わからなくなっていく, 或いは命を失うことに。
これは地獄に堕ちたのと同じことです,
例えばある者, お地蔵様の方便で救われて,
地獄の苦しみから解脱し,天か人間に生まれたのに
その者はまた重い所業で, 再び地獄に堕ちて
しまったら, 解脱することは無い。
=188=爾時, 惡毒鬼王合掌恭敬, 白佛言:
『世尊!我等諸鬼王, 其數無量, 在閻浮提,
或利益人, 或損害人, 各各不同。然是業報,
使我眷屬, 遊行世界, 多惡少善。
===========================
とここで, 惡毒鬼王(あくどくおにおう)が
お釈迦様に手向けて, こう言うのです,
悪毒『お釈迦様!閻浮提(えんぶだい)には
鬼が無限といます。人にご利益をもたらす者,
害を与える者, いろいろです。
それも衆生の所業によって生じたものです。
我々は人間界を偵察するため, 巡り歩きました,
善い衆生は少なく, 悪い衆生がほとんどでした。
=189=過人家庭, 或城邑(意), 聚落, 莊園,
房舍, 或有男子女人, 修毛髮善事, 乃至懸一旛,
一蓋, 少香, 少華, 供養佛像, 及菩薩像,
或轉讀尊經, 燒香供養, 一句一偈,
===========================
悪毒『故人の家, 都会, 集落, 邸宅(他)で
または男子女子が髪を切るような,
どんなに小さないい行いであっても,
お地蔵様に笠をさしだしたり, お香, お花,
お経, お経の一句, ひとくぐりでも,
仏像や菩薩を供養する者 。
=190=我等鬼王, 敬禮是人。如過去現在未來, 諸佛,
敕(赤)諸小鬼, 各有大力, 及土地分, 便令衛護,
不令惡事橫事, 惡病橫病, 乃至不如意事,
近於此舍等處, 何況入門!』
===========================
悪毒『我々はその者を, 仏様のように敬います。
その者の身に, 凶悪, 凶暴な事が起きないように,
数々の小鬼と土地の神が守護しているので,
その家になにかが起きるはずはない!』
=191=佛讚鬼王『善哉!善哉!汝等,
及與閻羅能,如是擁護,善男女等,吾亦告梵王帝釋,
令衛護汝。』
===========================
そう聞くと, 釈迦『いいねいいね!うれしいよ!
鬼の方々と閻魔さま(えんまさま)が, このように
善男子と善女子を守護してくれるのであれば,
私(釈迦)から梵王帝釋(ぼんおうたいしゃく)に,
あなた方を守護するように, 伝えよう。』
=192=説是語時, 會中有一鬼王, 名曰主命,
白佛言『世尊!我本業緣, 主閻浮人命,
生時死時,我皆主之。在我本願, 甚欲利益,
自是衆生, 不會我意, 致令生死, 俱不得安。』
===========================
そう言うと, 会場にいた鬼王, 主命(しゅめい)が
主命『お釈迦様!閻浮(えんぶ)世界の自業により
衆生の生死の時間が決まるのです,
私(主命)はみんなの生死の時間を管理しています
私には, 彼らにご利益をもたらしたい願いが
あるのですが, 彼らは私の気持ちをわからず,
ゆえにそのご利益を受取れないため,
彼らは生きている時も, 死んでからも,
安らぎを得られていないのです。 』
=193=何以故?是閻浮提人, 初生之時,不問男女
或欲生時, 但作善事, 增益舍宅。自令土地,
無量歡喜, 擁護子母, 得大安樂, 利益眷屬。
===========================
主命『なぜか?といいますと,
閻浮提(えんぶだい)に生れた男女問わず,
妊娠中でも, 善い行いによって,
母子はもちろん, 一族も大いに安楽し,
家相(風水)にご利益を得られるように,
私は土地の神に, その者を守護するように,
願っているからです。』
=194=或己生下, 慎勿殺害, 取諸鮮味,
供給産母, 及廣聚眷屬, 飲酒食肉, 歌樂絃管,
能令子母, 不得安樂。
===========================
主命『お産した母に, 殺生した食べ物を
与えたり, 多くの親族が集まり,酒を飲み,
肉をむさぼり, ドンちゃん騒ぎしたことによって
母子が安楽を得られなくなるのです。
=195=何以故?是産難時,有無數惡鬼,
及魍魎(往両), 精魅(精妹),欲食腥血。
是我早令舍宅, 土地靈祇(其), 荷護子母,
使令安樂, 而得利益。如是之人, 見安樂故,
便合設福, 答諸土地, 翻為殺害, 聚集眷屬;
以是之故, 犯殃自受, 子母俱損。
===========================
主命『なぜか?と言いますと, 難産の時,
無数の悪鬼と魍魎(もうりょう/精霊),
精魅(せいみ/化け物)が母子に群がるからです。
私(主命)が前もって, その家の土地の神に,
母子の守護, 安楽, ご利益を得られるように
願っているのです。このように安楽を得た者は
自ら福と善を施すため, 土地の神に手向けず,
殺生や, 親族を集めて, 好きなように酒を煽り,
肉をむさぼることを, 母子に及ぼす災いを
招いているのです。』
=196=又閻浮提, 臨命終人, 不問善惡, 我欲令是
命終之人, 不落惡道, 何況自修善根, 增我力故!
===========================
主命『そして, 閻浮提(えんぶだい)の故人の
善悪問わず, 悪道に堕ちないようにしており,
生前, 自ら善い行いをし, つんだ徳は
私(主命)の力の源となり, 増してくれているので,
尚更, 悪道に堕ちるようなことあるはずはない!
=197=是閻浮提, 行善之人, 臨命終時,
亦有百千, 惡道鬼神, 或變作父母, 乃至諸眷屬,
引接亡人, 令落惡道, 何況本造惡者!
===========================
閻浮提(えんぶだい)の, 善い行いをされた者でも
亡くなられた時, 悪道にいる百千の鬼神は,
故人の両親, 親類になりすまし,
悪道に引きずり込むため, 故人を出迎えるのです
となると, おこないの悪い人や本物の悪人なら,
尚更, 鬼神の餌食になるであろう!』
(生きてた時も, 死んでからも悪道)
=198=世尊!如是閻浮提, 男子女人, 臨命終時,
神識惛昧, 不辨善惡, 乃至眼耳, 更無見聞。
是諸眷屬,當須設大供養,轉讀尊經,念佛,菩薩名號
如是善緣,能令亡者,離諸惡道,諸魔鬼神,悉皆退散
===========================
主命(しゅめい)『お釈迦様!閻浮提(えんぶだい)
の男女が亡くなった時, 魂と意識は夢を見ている
ような状態にあり, 五感の目, 耳, 鼻は機能せず,
善と悪の区別がつかない状態です。
だから遺族が故人のためにお経で大いに供養し,
仏様か菩薩の名を唱えると, 唱えたお経の力で
故人が仏さまと縁結びされたことで,
故人が悪道から離れられて, たくさんの魔物,
鬼も, 退散せざるおえなくなるのです。
=199=世尊!一切眾生,臨命終時,若得聞一佛名,
一菩薩名, 或大乘經典, 一句一偈, 我觀如是輩人,
除五無間, 殺害之罪, 小小惡業, 合墮惡趣者,
尋即解脫。』
===========================
主命『お釈迦様!全ての衆生が亡くなった時,
仏様, 菩薩の名か大乘経典(だいじょう経典)の
一句, ひとくくりでも聞いた,
小さな罪で悪道に堕ちた者から
人を殺めたような重い罪を犯し, 無間地獄に
堕ちた人であっても, 解脱できるのです。』
千)地蔵経, お経, 念佛の力はそれだけ
すごいいってことですね, はーーーーーーい。
★一偈(いちげ):四句を一まとまりとするもの。
一句は八字, または不定の場合もある。
=200=佛告主命鬼王『汝大慈故, 能發如是大願,
於生死中, 護諸眾生。若未來世中, 有男子女人,
至生死時, 汝莫退是願, 總令解脫, 永得安樂!』
===========================
釈迦『主命(しゅめい), あなたの慈悲な心で
立てられた大願によって, 生と死の間で
さまよう故人が, このように守られていたとは。
未来の世の, 男子と女子が死を迎えられた時,
彼らを解脱させ, 永遠に安楽にいられるように,
と願うあなたのその思いを, いつまでも
貫いてほしい。』
=201=鬼王白佛言『願不有慮!我畢是形,
念念擁護, 閻浮眾生, 生時死時, 俱得安樂。
但願諸眾生, 於生死時, 信受我語, 無不解脫,
獲大利益!』
===========================
鬼王『お釈迦様!どうかご心配なさらずに!
私はカラダと命をはってても, 生死の間で
さまよう閻浮(えんぶ)世界の衆生に,
安楽を得られるように擁護致します。
私としては, 亡くなった衆生に, 私を信じるように
ただただ願うばかりです, そうすれば,
解脱できない人が自然といなくなり,
大きいご利益を得られるのです。』
=202=爾時, 佛告地藏菩薩『是大鬼王主命者,
己曾經百千生作大鬼王, 於生死中, 擁護眾生。
是大士慈悲願故, 現大鬼身, 實非鬼也。
==========================
釈迦『主命(しゅめい)は, 10万生もの間
鬼王として君臨し, さまざまの方の生と死を
深く関わり, 特に人間界の衆生を擁護してきた,
慈悲深い大願を果たしたいため,
鬼王の姿で人々の前にいたけど,
実は鬼ではないのです。(まさか?Σ(-᷅_-᷄๑)!
主命はお地蔵さまなの?ウルウル)』
=203=卻後過一百七十劫, 當得成佛,
號曰無相如來, 劫名安樂, 世界名淨住,
其佛壽命, 不可計劫。地藏!是大鬼王,
其事如是, 不可思議, 所度人天, 亦不可限量。』
===========================
釈迦『7310億万年が経過し, 仏になり,
名は『無相如来(むそう如来)』,
劫の名前は『安楽劫』,
その世界の名は『浄住』。
無相如来の寿命は, もうはや天文的な数字で,
地蔵!は大鬼王だったのはまぎれもない事実,
なんて不思議だこと~解脱させた衆生は,
もう数えきれない。』
■稱佛名號品第九■■■■■■■■■■■■■
■(9)佛の名■■■■■■■■■■■■■■■
=204=爾時, 地藏菩薩摩訶薩白佛言:
『世尊!我今為未來眾生, 演利益事, 於生死中,
得大利益, 唯願世尊, 聽我說之!』
===========================
地蔵『お釈迦様!今から, 未来の衆生のために,
彼らが生と死の中で, どんなことをしたら,
ご利益を得られるかについてお話し致します。
お釈迦様, お聞きくださいませ!』
=205=佛告地藏菩薩『汝今, 欲興慈悲,
救拔一切罪苦六道眾生, 演不思議事。
今正是時, 唯當速說。吾即涅槃, 使汝早畢是願,
吾亦無憂, 現在未來一切眾生。』
===========================
釈迦『お地蔵さまが今, 六道にいる罪深いことで
苦しむ衆生を救うため, 慈悲な心で願って,
不思議なことを起こしてきた。
今日は話すいいタイミングだから, 話したまえ。
私(釈迦)が涅槃したら, 地蔵がこの願いを
成就させたら, 私は現在未来の衆生のことを
憂うこともない。』
=206=地藏菩薩白佛言『世尊!過去無量,
阿僧祇劫, 有佛出世, 號無邊身如來。
若有男子女人, 聞是佛名, 暫生恭敬,
即得超越四十劫, 生死重罪。何況塑畫形像,
供養讚歎, 其人獲福, 無量無邊。
===========================
地藏『お釈迦様!過去のある世に
む へん しん にょ らい
『 無 邊 身 如 来 』という如来が
いました。この仏如来の名を聞いた男子と女子は,
一瞬だけでも, 敬いたい気持ちを持っただけで,
40劫(1720億万年)分の重罪をも超越し,
仏像を描いたり, 作り, 供養, 讃えた者は,
得あられる福徳は無量無辺です。
=207=又於過去, 恒河沙劫,有佛出世,
號寶性如來。若有男子女人, 聞是佛名,
一彈指頃, 發心歸依。是人於無上道, 永不退轉。
===========================
またとんでもない劫の過去のある世に,
ほう しょう にょ らい
『 宝 性 如 来 』がいました。
この如来の名を聞いた男子と女子が,
もし如来に手向け, 一瞬でも信仰心を持ったら,
この者は, この上ない仏道から,
永遠に退くことはない。
=208=又於過去有佛出世, 號波頭摩勝如來。
若有男子女人, 聞是佛名, 歷於耳根, 是人當得
千返生於, 六欲天中,何況志心稱念。
===========================
またとんでもない劫の過去のある世に,
は と ま しょう
『 波 頭 摩 勝 』という如来がいました。
この如来の名を聞いた男子と女子は,
六欲界天に千回繰り返し生れるという,
ましや誠心誠意でその如来の名を唱えた日には。
=209=又於過去, 不可說不可說, 阿僧祇劫,
有佛出世, 號師子吼如來。若有男子女人,
聞是佛名, 一念歸依, 是人得遇, 無量諸佛,
摩頂授記。
===========================
また言い表せられないほどの過去のある世に,
し し こう にょ らい
『 獅 子 吼 如 来 』がいました。
この如来の名を聞いた男子と女子が,
この如来に信仰心を持つと,
この者は多くの仏様と出会えて,
仏さまに★授記(じゅき)を頂けるのです。
★授記(じゅき)/仏が修行者に対して,将来必ず仏になる
ことを予言し保証を与えること。
=210=又於過去, 有佛出世, 號拘留孫佛。
若有男子女人, 聞是佛名, 志心瞻禮, 或復讚歎,
是人於賢劫千佛會中, 為大梵王, 得授上記。
===========================
また過去のある世に, 拘留孫(こうりゅうそん)
という仏がいました。もしこの仏の名を聞いて,
気持ちを込めてお参り, 讃えると,その者将来必ず,
大梵王(だいぼんおう)になる約束がされるという。
=211=又於過去, 有佛出世, 號毘婆尸。
若有男子女人, 聞是佛名, 永不墮惡道,
常生人天, 受勝妙樂。
===========================
またその過去のある世に,
毘婆尸(びばし)という仏さまがいました;
この仏の名を耳にする者は
その者は悪道に堕ちる事なく,
常に人, あるいは天に生れ,
幸せな一生を過ごせる。
=212=又於過去, 無量無數,恆河沙劫,
有佛出世, 號寶勝如來。若有男子女人,
聞是佛名,畢竟不墮悪道,常在天上,受勝妙樂。
=========================
またまたとんでもない劫の過去の世に,
ほうしょう にょらい
『 宝 勝 如 来 』がいました。
この仏の名を聞いた者がいたら
その者は悪道に堕ちる事なく, 常に天に生れ,
その一生を楽しく過ごせる。
=213=又於過去, 有佛出世, 號寶相如來。
若有男子女人, 聞是佛名, 生恭敬心,
是人不久, 得阿羅漢果。
===========================
またその過去の世に, 宝相如來(ほうそう如来)が
いました。この仏さまの名を聞いた男女は,
如来を敬う気持ちをもてたら, その者は間もなく
阿羅漢果(あらかんか)を得られるのです。
★阿羅漢果:最高の悟りを得て, 煩悩と迷いの
輪廻から脱して,涅槃に至ること。
=214=又於過去, 無量阿僧祇劫, 有佛出世,
號袈裟幢如來。若有男子女人, 聞是佛名者,
超一百大劫生死之罪。
===========================
またまたとんでもない劫の過去の世に,
け さ とう にょ らい
『 袈 裟 幢 如 来 』がいました,
この仏の名を聞いた男女は, 100劫分の
生死の大罪をも超越されるのです。
=215=又於過去, 有佛出世, 號大通山王如來。
若有男子女人, 聞是佛名者, 是人得遇恒河沙佛,
廣為說法, 必成菩提。
===========================
またまたある過去の世に,
だい つう さん のう にょ らい
『 大 通 山 王 如 来 』がいました。
この仏の名を耳にできる者は,
数々の仏さまから説法していただけて,
煩悩(ぼんのう)のない, 悟りの境地に行ける。
=216=又於過去, 有淨月佛, 山王佛, 智勝佛,
淨名王佛, 智成就佛, 無上佛, 妙聲佛, 滿月佛,
月面佛, 有如是等, 不可說佛。
===========================
またまた過去の世に,
>淨月佛(じょうげつ仏)
ちり一つ染まらないことが[淨]と呼び,
水中の月のように, 突如う現れる仏様。
>山王佛(さんのうぶつ)
修行して, 報われた身が, 高い山王のような仏様。
山王仏を敬うと, 無限の福を得られるという。
>智勝仏(ちしょうぶつ)とは
『全ての智慧』を持ち合わしていて,
全てを勝っている仏様。
>淨名王佛(じょうめいおうぶつ)
自然を清浄(せいじょう)し, 全てのカルマ,
戸惑いをきれいに断ち切る仏様。
>智成就佛(ちじょうじゅぶつ)
智慧, 知性を修得,成就した仏様。
>無上佛(むじょうぶつ)
無上=この上ない, 尊敬の意を極めた表現です。
すなわちこの上ない仏様。
無上法=この上ない仏法, 信じる者はこの上ない
[果]を得られる~のように言う。
>妙聲佛(みょうせいぶつ)
その時その時, 臨機応変に, 絶妙に声のトーンを
変えて, 説法する仏様。
>滿月佛(まんげつぶつ)
満月のように, 全てを円満に, まあるくおさまる
ようにするのがお得意な?仏様(笑)
>月面佛(げつめんぶつ)は,
清々しく(すがすが), 非の打ちどころのない相で,
みる人みる人, 誰もが好きになる仏様。
説明するとこのようになりますが,
紹介しきれないほどの仏様がいるのです。
=217=世尊!現在未來一切眾生, 若天若人,
若男若女,但念得一佛名號,功德無量,何況多名!
是眾生等, 生時死時, 自得大利, 終不墮惡道。
===========================
地蔵『お釈迦様!現在, 未来の, 天界,人間界の
全ての衆生が, 仏様の名を一つ唱えるだけで,
無限の徳を得られるのに, このように多くの
仏様の名を唱えられたら, どうでしょう!
その者は, 生きてる時も, 死んでからも,
自ら得た大きなご利益で,悪道に堕ちることはない
無間地獄を選ぶのか, 無限の徳を選ぶかです』
=218=若有臨命終人, 家中眷屬, 乃至一人,
為是病人,高聲念一佛名,是命終人,除五無間罪,
餘業報等, 悉得消滅。是五無間罪, 雖至極重,
動經億劫, 了不得出, 承斯臨命終時,
他人為其, 稱念佛名, 於是罪中, 亦漸消滅。
===========================
家族や親族が亡くなられた時, または病気されて
いる方がいる場合, たった一人だけでも,
故人, または病人のために, 声を出して,
気持ちを込めて, 一つの仏名を唱えると,
その者(故人, 病人)のカルマや犯した罪の報いは,
仏の名で消滅されるのです。
極めて重い罪を犯し, 無間地獄に堕ちた者は,
何億劫(こう)という時が経っても出られません
無間地獄から出られないほどの『重罪』を
犯した者であっても, 亡くなられた時,
そこでが故人のために, 念佛をすることによって,
おかした罪を消してしてあげようってことです
千)なんということでしょう~(感動~~~)
お地蔵様がみんなのことを思って,
このような智慧を未来の人に伝えようと
残してくれてるなんて(泣)
これが地蔵経でお地蔵様が伝えたい
方便なのです~ありがたい(感動)。
=219=何況眾生,自稱自念,獲福無量,滅無量罪!
===========================
生きている間に, 自分のために念佛したら,
無限の福徳を得られるだけではなく,
無限の罪をも殲滅(せんめつ)できるのです~
千)このお経をみて、世の為に人の為になるなら
一度仏様と向き合いお経の力を信じてみよう、
お経を覚えようと思った。
■地蔵菩薩本願經(巻下)
■校量布施功德緣品第十■■■■■■■■■■
■(10)お布施の徳について■■■■■■■■■
=220=爾時,地藏菩薩摩訶薩,承佛威神,從座而起
胡跪合掌白佛言『世尊!我觀業道眾生,校量布施,
有輕有重, 有一生受福, 有十生受福, 有百生千生
受大福利者。是事云何?唯願世尊為我說之!』
===========================
とここで, お地蔵様は席から立ち,
お釈迦様の前で, 跪き, 手向けて, こう言った
『お釈迦様!お布施した衆生を見ていると,
受けられる福徳が一生の者と, 十生の者と,
百生, 千生の者がいました, なにが違うの
でしょう?教えて頂けますでしょうか?』
=221=爾時佛告地藏菩薩『吾今於忉利天宮,
一切眾會, 說閻浮提, 布施校量, 功德輕重。
汝當諦聽, 吾為汝說。』
===========================
釈迦『地蔵!今日, 忉利天(とうりてん)に
皆が集まったこの機に, 閻浮提(えんぶだい)の
お布施した徳について, 話してさしあげよう,
ようく聞いてくれたまえ。 』
=222=地藏白佛言『我疑是事, 願樂欲聞。』
===========================
地蔵『お釈迦様, 私の疑問について, ぜひお話を
お聞かせ願います!』
=223=佛告地藏菩薩『南閻浮提, 有諸國王,
宰輔大臣, 大長者, 大剎利, 大婆羅門等,
若遇最下貧窮, 乃至癃殘瘖啞, 聾癡無目,
如是種種不完具者,
===========================
釈迦『南閻浮提(みなみえんぶだい)の各国の王,
総理大臣(宰輔大臣), 大富豪, または億万長者,
バラモン教の指導高僧(大婆羅門), 権力者などが,
もし貧しい人や, 体に障礙を持つ者と出遇った時
=224=是大國王等, 欲布施時, 若能具大慈悲,
下心含笑, 親手遍布施, 或使人施, 軟言慰喻,
是國王等,所獲福利,如布施百恒河沙,佛功德之利。
===========================
釈迦『国王が, 自らの手でも, 代理人を立てる時も
慈悲な心と, 笑顔で彼らを励まし, 癒し,
優しさを施したことで, その国王が得られる
福徳は, 仏様を供養した時と同じです。』
=225=何以故?緣是國王等, 於是最貧賤輩,
及不完具者, 發大慈心。是故福利, 有如此報,
百千生中, 常得七寶具足, 何況衣食受用!
===========================
釈迦『なぜならば?一国の王が, 貧しい者や
体が不自由の者を見て, 慈悲な心が芽生え
優しさを施したことが得られる福徳は,
その後, 千回生まれ変わる間, 常に七宝を具わる
憂いのない一生を過ごせさせると言う。
衣, 食, 住は言うまでもなく, 困ることはない。』
=226=復次, 地藏!若未來世, 有諸國王,
至婆羅門等, 遇佛塔寺, 或佛形像, 乃至菩薩,
聲聞, 辟支佛像, 躬自營辦, 供養布施,
===========================
釈迦『地蔵!もし未来の王, またはバラモン教で
修行する者が, 仏像や菩薩のいる塔や寺で供養し
または仏の弟子や★辟支佛(びゃくしぶつ)を,
敬い, お布施などすると』
★辟支佛(びゃくしぶつ)=師なくして,
独学で悟りを開く者。
=227=是國王等,當得三劫,為帝釋身,受勝妙樂。
若能以此, 布施福利, 迴向法界;是大國王等,
於十劫中, 常為大梵天王。
===========================
釈迦『その王は,3劫(こう=129億6千万年)は
帝釋天(たいしゃくてん)として君臨し,
最高に楽しく幸せに過ごせるのです。
さらに得た福徳を法界に★廻向(えこう)した者は,
10劫(=450億万年)は,大梵天王(だいぼん天王)
として君臨するのです。』
★廻向(えこう)/自分が施した,善いおこない,
お布施, お経, 念佛で得た徳を一旦仏, 法, 僧, に
預け, 世の為, 人の為に役立てるもらうこと
=228=復次, 地藏!若未來世, 有諸國王,
至婆羅門等,遇先佛塔廟,或至經像, 毀壞破落,
乃能發心修補。是國王等, 或自營辦, 或勸他人,
乃至百千人等, 布施結緣。
===========================
釈迦『そして地蔵!未来で, もし諸国の国王や
バラモン教の高僧が, 破壊されている,
破損している, 老朽化している, 先人が作った寺,
仏塔, 仏像をみて, それらを自ら修復しようと
思った国王, 思った者, または, 他者に協力を
促した者, 何人であろうと, 慈悲な心を施した
ことで結ばれた良縁 』
=229=是國王等. 百千生中, 常為轉輪王身。
如是他人, 同布施者, 百千生中, 常為小國王身。
更能於塔廟前, 發迴向心, 如是國王乃及諸人,
盡成佛道, 以此果報, 無量無邊。
===========================
その国王は, 百千生の間, 常に王として生まれ,
一緒にお布施をした方は, 百千生中, 小さい国の
王として生まれる。さらに, 修復した塔や寺で
得た福徳を法界に★廻向(えこう)した者は,
その国王または共に携わった多くの人は
限りないご利益を得られるのです。』
★廻向(えこう)/自分が施した,善いおこない,
お布施, お経, 念佛で得た徳を一旦仏, 法, 僧, に
預け, 世の為, 人の為に役立てるもらうこと
=230=復次, 地藏!未來世中, 有諸國王,
及婆羅門等, 見諸老病, 及生產婦女, 若一念間,
具大慈心, 布施醫藥, 飲食, 臥具, 使令安樂。
===========================
釈迦『地蔵!未来の世で, 国の王, または
バラモン教の人が, 老人や病人, 妊婦に,
慈悲な心で, 彼らに飲食, 薬, 寝具などを施し,
安楽を与える者がいたら。』
=231=如是福利, 最不思議, 一百劫中,
常為淨居天主, 二百劫中, 常為六欲天主,
畢竟成佛, 永不墮惡道, 乃至百千生中,
耳不聞苦聲。
===========================
釈迦『このような福利を施して, 得られる
福徳が一番不思議です。
★100劫の間, 常に淨居天(じょうごてん)の
主として君臨し,
★200劫の間, 常に六欲天(ろくよくてん)の
主にもなり, そして必ず佛になって,
永遠に悪道に堕ちることはなく,
百千生の間『苦』を耳にする事もない.。』
★淨居天(じょうごてん)
この世界に煩悩ってものはないので
浄居天行くと, 人間界に戻るはことないので
ブッダも行ったことがないと言われている。
★六欲天(ろくよくてん)
欲にまみれで汚れている今の世界が欲界,
欲界の「地居天」と「空居天」に住む神様が
「六欲天」です。
=232=復次, 地藏!若未來世中, 有諸國王,
及婆羅門等, 能作如是布施, 獲福無量。
更能迴向, 不問多少, 畢竟成佛, 何況釋梵,
轉輪之報。是故, 地藏!普勸眾生, 當如是學。
===========================
釈迦『地蔵!そして, 未来の世で, 諸国の国王や
バラモン教の高僧がお布施をしたのであれば,
得られる福徳は無限な物です。さらに得た徳を
法界に★廻向(えこう)できたら,徳の大小関係なく
必ず仏に成る;帝釋天(たいしゃくてん)として
君臨するのは, 言うまでもない。
地蔵!みんなに伝えて, 学ばせるのです。
★廻向(えこう)/自分が施した,善いおこない,
お布施, お経, 念佛で得た徳を一旦仏, 法, 僧, に
預け, 世の為, 人の為に役立てるもらうこと
=233=復次,地藏!未來世中,若有善男子善女人,
於佛法中, 種少善根, 毛髮沙塵等許, 所受福利,
不可為喻。
===========================
釈迦『地蔵!未来の世で,仏法(ぶっぽう)に関し
髪のように細く, 塵のような小さな善行でも,
善を施した者が得られるご利益は,
例えようがないのです。
=234=復次,地藏!未來世中,若有善男子善女人
遇佛形像, 菩薩形像, 辟支佛形像, 轉輪王形像,
布施供養, 得無量福, 常在人天, 受勝妙樂。
若能迴向法界, 是人福利, 不可為喻。
===========================
釈迦『地蔵!そして, もし未来の世で, 仏像,
菩薩像, 辟之佛像(びゃくしぶつ像),
轉輪王(てんりんおう)の像に遇った者が,
仏像を供養したりしたら, その者は無限の徳を
得られ, 常に人道, 天道にいて, 楽しく,
幸せな一生を歩めるという;
このように, 安楽を得た者は, 自分が施した,
善いおこない, お布施, お経, 念佛で得た徳を,
世の為, 人の為に役立てるように, 仏,法,僧に
廻向(えこう=寄付?)すると, その者が得られる
ご利益は, 例えようがないのです。』
=235=復次,地藏!未來世中,若有善男子善女人
遇大乘經典, 或聽聞一偈一句, 發殷重心,
讚歎恭敬, 布施供養, 是人獲大果報, 無量無邊。
若能迴向法界, 其福不可為喻。
===========================
釈迦『地蔵!次は, もし未来の世の善男子,
善女子が, 大乗経典(だいじょうきょうてん)と
出遇い, 一句でも, ひとくくりでも聞いた者が,
大乗経典を敬う気持ちが芽生え, 大乗経典を讃え,
供養, 布施する者がいたら,この者が得る福徳は
無限なものです。さらに法界に廻向(えこう)
した者が得る福は, 例えようがないのです。』
=236=復次,地藏!若未來世中,有善男子善女人,
遇佛塔寺, 大乘經典, 新者, 布施供養, 瞻禮讚歎,
恭敬合掌;若遇故者, 或毀壞者, 修補營理。
或獨發心, 或勸多人, 同共發心。如是等輩,
三十生中, 常為諸小國王, 檀越之人, 常為輪王,
還以善法, 教化諸小國王。
===========================
釈迦『地蔵!もし未来の世の善男子善女子が,
佛塔や寺, 大乗経典と遇った者が, 一人でも,
大人数でも敬意を持って, 手向けて, 供養, 布施,
讃えたり;崩れた古い塔や寺を一人でも,
大人数でも, みんなで一緒に, 修復しようとした,
その者達は, 30生中, 常に小さな国の王や
轉輪王(てんりんおう)として生まれる。』
=237=復次,地藏!未來世中,若有善男子善女人,
於佛法中, 所種善根, 或布施供養, 或修補塔寺,
或裝理經典, 乃至一毛, 一塵, 一沙, 一渧。
===========================
釈迦『地蔵!もし未来の世の善男子, 善女子に,
仏法(ぶっぽう)の事に関して, 善の種を植えた者,
お布施, 供養, 寺や塔の修繕, 経典を直すような
例え毛の一本のような, 塵一つ, 砂の一粒,
滴(しずく)ほどの小さなことであっても。
=238=如是善事, 但能迴向法界, 是人功德,
百千生中, 受上妙樂。如但迴向, 自家眷屬,
或自身利益,如是之果, 即三生受樂, 捨一得萬報。
===========================
善行であれば,★法界に廻向(えこう)すると,
その者のその後の百千生(千年以上)は,
安楽に過ごせるという。自分や親族にしか
廻向(えこう)してない者は, 得られる徳は三生分,
積んだ徳の一部, 三宝(さんぽう=仏, 法, 僧)に
世のため, 人のため, のお役に立てるように,
廻向(えこう=寄付)すると, 徳の報いが
一万倍にもなるという。』
★法界(ほっかい)
この全宇宙の全存在が互いに犯し合うことなく,
秩序を保って存在するから, また全宇宙は正しく
真理(法)の現れであるから,法界と呼んだ。
全宇宙の現実のありのままの姿と,全宇宙をして
そのようにあらしめているもの,すなわち真理を意味する。
法界は現実界そのものと,真理・真如(しんによ)の
両義を含んでいる。
=239=是故, 地藏!布施因緣, 其事如是。』
===========================
釈迦『地蔵!布施の因縁はこの通りだ~』
■地神護法品第十一■■■■■■■■■■■■
■(11)土地の神の護法について■■■■■■■
=240=爾時, 堅牢地神白佛言
『世尊!我從昔來, 瞻視頂禮, 無量菩薩摩訶薩,
皆是大不可思議, 神通智慧, 廣度眾生。
是地藏菩薩摩訶薩, 於諸菩薩, 誓願深重。
====================20200805
とここで, 堅実で責任感の強い土地の神が
『お釈迦様!私はこれまで数えきれないほどの
菩薩と出会い, 至るところにいる衆生を
不思議な神力と智慧で, 教え, 導いてきた。
だけどお地蔵様の願いと誓いと衆生への思いも
愛情の深さも, 桁違いでした。 』
=241=世尊!是地藏菩薩, 於閻浮提,有大因緣。
如文殊,普賢,觀音,彌勒,亦化百千身形,度於六道,
其願尚有畢竟。是地藏菩薩, 教化六道一切眾生,
所發誓願劫數, 如千百億恒河沙。
=====================20200805
地神『お釈迦様!お地蔵様は閻浮提(えんぶだい)
に大きいな因縁があり, 文殊(ぶんしゅう)菩薩,
普賢(ふげん)菩薩, 彌勒(みろく)菩薩のような
大菩薩も, 百千の化身を使い, 六道にいる衆生を
教え, 導いています。
それもいずれはしなくなるのですが。
お地蔵さまだけは, これから千百億劫も先まで,
いつまでも導き続けると,
誓いを立てているのです。』
=242=世尊!我觀未來, 及現在眾生, 於所住處,
於南方清潔之地, 以土,石,竹,木,作其龕(刊)室,
是中能塑畫, 乃至金,銀,銅,鐵作地藏形像,
燒香供養, 瞻禮讚歎, 是人居處, 即得十種利益。
=====================20200806
地神『お釈迦様!現在と未来の衆生をみてると,
住まいの南側に, 清潔な場所に, 土か石, 竹, 木で
できた, 菩薩の仏壇, 塔, 部屋を作り,
その中に仏画, 或いは金, 銀, 銅, 鉄でできた
地蔵菩薩の像を置き, 毎日お香で供養し, 讃えると
この者の住居に十種のご利益を得られるのです。』
=243=何等為十?
一者, 土地豐穰;二者, 家宅永安;
三者, 先亡生天;四者, 現存益壽;
五者, 所求遂意;六者, 無水火災;
七者, 虛耗辟除;八者, 杜絕惡夢;
九者, 出入神護;十者, 多遇聖因。
=====================20200806
地神『どんなご利益得られるのか?と言うと,
1)この土地に農作物植えると, 格外な豊作できる,
豊かで潤う土地になる。
2)この家に住む者全員, 病気することなく,
安楽に暮らせる。
3)この家の先代, 祖先, みんな天に導かれる。
4)この家の者は, 福も寿命も増長される。
5)願えば, 叶うことが増える。
6)火災, 水災に遭うことはない。
7)気力, 体力を失くすようなこと,全て消される
8)全ての悪夢は断絶される。
9)昼夜常々多くの天神に守護される。
10)仏様と良縁が結ばれたことによって,
説法や読経(どくきょう), 仏像や寺の修繕(他),
のような出来事に遇う。
=244=世尊!未來世中, 及現在眾生, 若能於所,
住處方面, 作如是供養, 得如是利益。』
=====================20200806
地神『お釈迦様!現在と未来の衆生が,
住居の南にこのように仏壇を置き, 供養できたら
得られるご利益は以上の通りです。』
=245=復白佛言『世尊!未來世中, 若有善男子
善女人, 於所住處, 有此經典, 及菩薩像,
是人更能, 轉讀經典, 供養菩薩。我常日夜,
以本神力,衛護是人,乃至水,火,盜, 賊,大橫,小橫,
一切惡事, 悉皆消滅。』
=====================20200806
地神『お釈迦様!未来の世の善男子善女子の,
お家に, 菩薩の像, そして「地蔵経」があると,
さらにこの地蔵経で地蔵菩薩を供養したら,
私(堅牢土地神/けんろう,とちじん)は,
私の神力で, 日夜, その者に起こる, 水災, 火災,
空き巣, 盗難, 大小の災難を全て消滅させ,
全ての悪事からその者をお守します。』
=246=佛告堅牢地神『汝大神力, 諸神少及。
何以故?閻浮土地, 悉蒙汝護, 乃至草,木,沙,石,
稻, 麻, 竹, 葦, 穀, 米, 寶貝, 從地而有, 皆因汝力,
=====================20200806
釈迦『堅牢土地神(けんろう,とちじん)さま,
なぜ多くの神も鬼神はあなたの力に及ばないの?
閻浮提(えんぶだい)の土地, 草, 木, 沙, 石, 稲,
麻, 竹, 葦(植物), 穀, 米, 地上にある全ての物は,
あなたの力で,守られていて。』
=247=又常稱揚地藏菩薩, 利益之事。汝之功德,
及以神通, 百千倍於, 常分地神。若未來世中,
有善男子善女人, 供養菩薩, 及轉讀是經,
但依地藏本願經, 一事修行者,
=====================20200806
釈迦『しかも常に, 衆生にご利益をもたらす
お地蔵様を讃えているので,
堅牢(けんろう)土地神, あなたの徳と神力は,
普通の土地の神より百千倍も大きく,
未来の世に, 菩薩を供養し, 地蔵経を唱える者,
地蔵菩薩本願経(じぞうぼさつほんがんきょう)
の教えの通りに修める者, 精進する者がいたら,
=248=汝以本神力, 而擁護之, 勿令一切災害,
及不如意事, 輒聞於耳, 何況令受!
=====================20200806
釈迦『あなたは神力で, その者を全ての災害に
遭うわないよう, 守なければ。良からぬことや
良からぬ話しを耳にすることもないのに,
起きるはずはない!』
=249=非但汝獨, 護是人故, 亦有釋梵眷屬,
諸天眷屬, 擁護是人。
=====================20200806
釈迦『この者を守るのは土地神だけではなく,
この者とご縁のある守護神も擁護している。』
=250=何故得如是聖賢擁護?皆由瞻禮,地藏形像,
及轉讀是本願經故, 自然畢竟, 出離苦海,證涅槃樂。
以是之故, 得大擁護。』
=====================20200806
釈迦『なぜ聖人と賢者の擁護を得られるのか?
それは地蔵菩薩を供養することや,
地蔵経を読むことで, 自然と苦しいことから離れ
涅槃の安楽の証しを得たことから,
聖人や賢者の大擁護を得るのです。』
■見聞利益品第十二■■■■■■■■■■■■
■(12)地蔵経のご利益について■■■■■■■
=251=爾時, 世尊從頂門上, 放百千萬億
大毫相光, 所謂:白毫相光,大白毫相光,
瑞毫相光,大瑞毫相光,玉毫相光,大玉毫相光,
紫毫相光,大紫毫相光,青毫相光,大青毫相光,
碧毫相光,大碧毫相光,紅毫相光,大紅毫相光,
綠毫相光,大綠毫相光,金毫相光,大金毫相光.
慶雲毫相光,大慶雲毫相光,千輪毫光,大千輪毫光,
寶輪毫光,大寶輪毫光,日輪毫光,大日輪毫光,
月輪毫光,大月輪毫光,宮殿毫光,大宮殿毫光,
海雲毫光,大海雲毫光。
於頂門上放如是等, 毫相光己,
====================20200806
とここで, お釈迦様から, 百千万億本の光が
放たれた。
★白毫相光, 大白毫相光(びゃくごう相光)
黒悪(こくあく)の衆生に, 改めることによって,
普通の人より, 遥かに優れた聖人になれるよう
導き, 知らしめる光。
★瑞毫相光,大瑞毫相光(すいこう相光)
今から, 地蔵菩薩の願い通りに修行した者は,
聖人になるだけでなく, 佛道を修める事にも,
縁起の良い兆しを知らしめる光。
★玉毫相光(ぎょくごう相光)
地蔵経の通りに修められた者は, 磨かれた
白い玉の如く, 聖の器になると, 知らしめる光。
★紫毫相光(しごう相光)
紫は黒と赤の混色で, 雑としている衆生を例え,
心と意思が違ってても, 地蔵経を修めれば,
得られるご利益は同じだと, 知らしめる光。
★青毫相光(せいごう相光)
地蔵経は地獄にいる悪業(あくぎょう)衆生に,
生気を蘇らせるご利益があると, 知らしめる光。
★碧毫相光(へきごう相光)
地蔵経は, 地獄にいる悪業(あくぎょう)衆生に,
生気だけでなく, 悪に屈しない心身を整え,
地獄にいても, 天国にいる如く, 安楽を得られる
ことを知らしめる光。
★紅毫相光(こうごう相光)
地蔵経を修める事で, 迷いと苦しみに満ちた
俗世界から解脱できると, 知らしめる光。
★綠毫相光(りょくごう相光)
迷いと苦しみに満ちた俗世界から解脱すれば
自然と緑の森に包まれるような
清々しい気分になると, 知らしめる光。
★金毫相光(きんごう相光)
解脱したあと, 清々しい気持ちになれれば
『金剛不壊の身(こんごうふかいのみ)』を
得た証しを知らしめる光。
★慶雲毫相光(けいうんごう相光)
『金剛不壊の身(こんごうふかいのみ)』を
得たら, 仏になるまでそう遠くないので,
これはお祝いすべきうれしいことだと,
知らしめる光。
★千輪毫光(せんりんごうこう)
これまでの光より, レベルアップし,明るくて,
清々しい, 丸い月が照せば, カルマは
破られるということを知らしめる光。
★宝輪毫光(ほうりんごうこう)
上の光と意味はほぼ同じだけど,
『宝』の一文字が加わっただけで,
さらにレベルアップして, 仏様の智慧が
具わっていると知らしめる光。
★日輪毫光,月輪毫光(日輪,月輪ごうこう)
智慧の光は, 太陽と月のように平等に,
照らしていると, 知らしめる光。
★宮殿毫光(きゅうでんごうこう)
お釈迦様が住む, 極めて厳粛な宮殿のこと,
すなわち仏になる境に達していることを
知らしめる光。
★海雲毫光(かいうんごうこう)
ここで正しい真理を悟り, 仏となる。
お釈迦様から, このような光を放ち,
みんなに知らしめたのです。
=252=出微妙音,告諸大眾,天龍八部,人非人等:
『聽吾今日, 於忉利天宮, 稱揚讚歎地藏菩薩,
於人天中, 利益等事, 不思議事, 超聖因事,
證十地事, 畢竟不退, 阿耨多羅三藐三菩提事。』
====================20200806
光の中から,不思議な音が,天の衆と天龍八部と
人間, その他の者にも, 知らしめていた,
『私(釈迦)が, 今日忉利天(とうりてん)で,
お地蔵さまが
★人道と天道で, 人々に実に不思議なご利益を
もたらしたこと,
★不思議な出来事によって, 乗り越えられたこと
★仏の証しである, 果位(かい)を証したこと
★退くことなく修行をすれば,, この上ない
正しい真理を悟り, 仏に成れること
など, このように, みんなに大変なご利益を
もたらしてきたお地蔵さまを讃えるのを
聞いてくれたまえ。』
=253=說是語時,會中有一菩薩摩訶薩, 名觀世音
從座而起, 胡跪合掌, 白佛言
『世尊!是地藏菩薩摩訶薩, 具大慈悲,
憐愍罪苦眾生, 於千萬億世界, 化千萬億身。
所有功德, 及不思議威神之力,
=====================20200806
とここで, 会場にいた『観音菩薩』が席から立ち
お釈迦様に跪き, 手向けて, こう言った
観音『お釈迦様!お地蔵さまは, 実に慈悲深い
お方です, 苦しむ衆生を哀れみ, 億千万の世界に
いる衆生を教化してきた, その徳と神力は,
実に不思議なものです。 』
=254=我聞世尊, 與十方無量諸佛, 異口同音讚歎
地藏菩薩云『正使過去現在未來諸佛, 說其功德,
猶不能盡!』
=====================20200806
観音『お釈迦様と今日ここに集まった,
数えきれないほどの菩薩のみんなが, 口揃えて,
お地蔵さまをほめたたえたのを聞きましたが,
現在と未来の全ての仏が力合わせても,
お地蔵様の徳を語り尽せないのです!』
=255=向者又蒙世尊, 普告大眾,欲稱揚,
地藏菩薩利益等事。唯願世尊, 為現在未來,
一切眾生, 稱揚地藏不思議事, 令天龍八部,
瞻禮獲福!』
=====================20200806
観音『これまでお地蔵さまが衆生にもたらした
ご利益や, たたえるお話しや, 不思議な出来事や
お地蔵さまを供養すると, ご利益得られることを
できればお釈迦様から, 現在未来の全ての衆生に
知らしめて欲しいのです。』
=256=佛告觀世音菩薩『汝於娑婆世界,
有大因緣。若天若龍, 若男若女, 若神若鬼,
乃至六道罪苦眾生, 聞汝名者, 見汝形者,
戀慕汝者, 讚歎汝者;是諸眾生,於無上道,
必不退轉,常生人天,具受妙樂,因果將熟,遇佛授記
=====================20200806
釈迦『地蔵は娑婆世界とは大いに因縁があって,
天, 龍, 男, 女, 神, 鬼, 六道で苦しんでいる衆生,
地蔵の名を聞いた者, 地蔵像をみた者,
お参りした者は無上の仏道から退くことはなく,
常々人道, または天道で安楽に過ごし,
★因果が熟した時, 仏様に★授記されるのです』
★因果(いんが)=仏教で,すべての行為は後の運命を
決定するということ。特に, 前世の悪い行いの
報いとして現在の不幸があるということ。
★授記(じゅき)=仏さまが修行者に対して,
将来必ず仏になることを予言し,
保証を与えること。
=257=汝今具大慈悲, 憐愍眾生, 及天龍八部,
聽吾宣說, 地藏菩薩不思議利益之事。
===========================
釈迦『衆生を不憫に思う, 観音の慈悲な心と
願いを答えよう。今から, 地蔵菩薩がもたらした
不思議なご利益のお話しをして差し上げよう。』
=258=汝當諦聽, 吾今說之。』
觀世音言『唯然, 世尊!願樂欲聞。』
===========================
釈迦『しっかり聞きたまえ, 今から話そう 』
観音『はい, もちろんです, お釈迦様!
お話を聞かせて願います。』
=259=佛告觀世音菩薩『未來現在, 諸世界中,
有天人受天福盡, 有五衰相現, 或有墮於惡道之者
如是天人,若男若女,當現相時,或見地藏菩薩形像,
或聞地藏菩薩名, 一瞻一禮, 是諸天人, 轉增天福,
受大快樂, 永不墮三惡道報。
===========================
釈迦『観音菩薩!現在, 未来のいろんな世界で,
天人の徳が尽きた時に, 5つの衰弱の相が現れ,
悪道に堕ちた天人, 男子, 女子にその相が
現れた時, お地蔵様の像, または名を聞き,
お地蔵様にお参りすると, その天人は,
天の福を増す上, 永遠に三悪道に堕ちる事ない』
=260=何況見聞菩薩, 以諸香, 華, 衣服,
飲食, 寶貝, 瓔珞, 布施, 供養, 所獲功德福利,
無量無邊!』
===========================
釈迦『お香, 花, 服, 飲食, 大切な物, おもちゃで
お地蔵様を供養したら, 得られる徳は無限です』
=261=復次, 觀世音『若未來現在, 諸世界中,
六道眾生, 臨命終時, 得聞地藏菩薩名,
一聲歷耳根者, 是諸眾生, 永不歷三惡道苦。
===========================
釈迦『観音様!現在, 未来のいろんな世界にいる
六道の衆生が他界する時に, お地蔵様の名前を
耳にすることができた者は, 永遠に三悪道で
苦労することはなくなるのです。』
=262=何況臨命終時,父母眷屬,將是命終人
舍宅, 財物, 寶貝, 衣服, 塑畫地藏形像。
===========================
釈迦『ましや, 両親や親族が, 故人の舎宅, 財産,
宝, 洋服を寄付し, お地蔵様の画や像を造ったり
=263=或使病人,未終之時,眼耳見聞,知道眷屬
將舍宅,寶貝等, 為其自身, 塑畫地藏菩薩形像。
是人若是,業報合受重病者,承斯功德,尋即除癒,
壽命增益。
====================20200811
または家族が亡くなられる前の病人に,
病人のために舎宅や宝を手放し,
お地蔵様の画, または像を作ったことを,
病人や故人にしっかり伝えるといい。
カルマによって重病を患っている病人なら,
お地蔵さまから得たご利益で,
その者のカルマは直ちに帳消しされ,
病気から快癒される上, 寿命増長されるのです。
=264=是人若是, 業報命盡, 應有一切,
罪障業障, 合墮惡趣者, 承斯功德, 命終之後,
即生人天, 受勝妙樂, 一切罪障, 悉皆消滅。
===================202020811
カルマによって亡くなられた人であっても,
他界してから悪道に堕ちる者であっても,
お地蔵様から得たご利益で, 全ての罪が消され,
直ちに天に生れ, 安楽に過ごせるのです。
=265=復次, 觀世音菩薩!若未來世, 有男子女人
或乳哺時, 或三歲, 五歲, 十歲以下, 亡失父母
乃及亡失兄弟, 姊妹, 是人年既長大, 思憶父母,
及諸眷屬, 不知落在何趣?生何世界?生何天中?
=====================20200811
釈迦『観音菩薩!未来の男子, 女子に
親兄弟を幼少期に, 亡くした者が,
大人になった時, 自分の親兄弟はどこにいて?
どんな世界で生きているのか?と思い慕った時』
=266=是人若能, 塑畫地藏菩薩形像, 乃至聞名,
一瞻一禮, 一日至七日, 莫退初心, 聞名見形,
瞻禮供養。是人眷屬, 假因業故, 墮惡趣者,
計當劫數, 承斯男女, 兄弟, 姊妹, 塑畫地藏形像,
瞻禮功德, 尋即解脫, 生人天中, 受勝妙樂。
=====================20200811
釈迦『その者が, お地蔵様の画や像を造ったり,
お地蔵様の名前を耳にしたり, 一週間の間,
初心を退くことなくお参り, 供養をしたのならば,
その者の家族や兄弟に, 例えなん劫もの間
悪道に堕ちるカルマを持った者がいたとても
お地蔵さまから得たご利益が,
家族兄弟をカルマから即解脱させ, 天に生れさせ,
安楽の報いをもたらしてくれるのです』
=267=是人眷屬, 如有福力, 己生人天,
受勝妙樂者, 即承斯功德, 轉增聖因, 受無量樂。
=====================20200811
釈迦『その者の家族に, 福の力があれば,
人間界か天界に生れ, 安楽の報いを受けられ,
その徳で, ★聖因が増え, さらなる無限の
安楽の報いを受けられるのです。』
★聖因/神様, 仏様に関すること。
=268=是人更能, 三七日中, 一心瞻禮,地藏形像,
念其名字, 滿於萬遍, 當得菩薩現無邊身,
具告是人, 眷屬生界。或於夢中, 菩薩現大神力,
親領是人, 於諸世界, 見諸眷屬。
=====================20200811
釈迦『その者が更に37日間, お地蔵様に
礼を尽くし, お地蔵様の名を一万回唱えられたら,
お地蔵様は大いなる神力を使い,その者の夢に現れ
自ら家族兄弟がいる世界に導き, 合わせてくれる』
=269=更能每日, 念菩薩名千遍, 至於千日,
是人當得菩薩遣所在, 土地鬼神, 終身衛護,
現世衣食豐溢, 無諸疾苦, 乃至橫事, 不入其門,
何況及身!是人畢竟, 得菩薩摩頂授記。
====================20200811
釈迦『または, お地蔵様の名前を毎日1000回,
1000日間唱えられる者がいたら,
お地蔵さまがその者が所在する土地の神に,
その者が現世で, 衣食に憂いなく,
病気にも苦しむこともなく, その者に災いに
遭わないように, 終身守護するように
伝えられるそうです。お地蔵様が必ず守ろうと
する者の身に, なにかが起きるはずはない!
そして, その者は必ず仏より授記を得られる 』
=270=復次, 觀世音菩薩!若未來世, 有善男子,
善女人, 欲發廣大慈心, 救度一切眾生者,
欲修無上菩提者, 欲出離三界者, 是諸人等,
見地藏形像, 及聞名者, 至心歸依, 或以香, 華,
衣服, 寶貝, 飲食, 供養, 瞻禮, 是善男女等,
所願速成, 永無障礙。
======================20200811
釈迦『観音菩薩!もし未来の男子女子が,
慈悲な心で, 衆生を救った者で, この上ない
★菩提心(ぼだいしん)を修めたい者,
★三界を離れたい者が,
お地蔵様の像か名前を聞き帰依をしたいと思う者,
花やお香, 衣服, 宝, 食べ物で供養, お参りした者
その願いは即成就し, 永遠に障礙に遭う事はない 』
★菩提心(ぼだいしん)=悟りを求めると共に,
人の為になること, 世の人を救いたい気持ち。
★三界(さんかい)
欲界(よっかい)⇒食欲・淫欲・睡眠欲/
色界(しきかい)⇒煩悩,物質や肉体(性欲)の束縛。
無色界(むしきかい)⇒肉体・物質から離脱し,
心の働きである受・想・行・識の世界。
=271=復次, 觀世音!若未來世,有善男子,
善女人, 欲求現在未來, 百千萬億等願,
百千萬億等事,但當歸依, 瞻禮, 供養, 讚歎,
地藏菩薩形像, 如是所願, 所求, 悉皆成就。
====================20200811
釈迦『観音菩薩!もし未来の男子女子が,
現在未来にかけて, 百千万億個の願いを
持っている欲張りさんであっても,
お地蔵様に帰依したい思いで
お参りや供養すると, 祈願すること,
みんな成就するのです。』
=272=復願, 地藏菩薩, 具大慈悲, 永擁護我,
是人於睡夢中, 即得菩薩, 摩頂授記。
====================20200811
釈迦『そして, お地蔵様に, 慈悲な心で,
自分を守護してもらえるように願えば,
その者が寝ている間, 即地蔵菩薩の授記を
得られるのです。』
=273=復次, 觀世音菩薩!若未來世, 善男子,
善女人, 於大乘經典, 深生珍重, 發不思議心,
欲讀, 欲誦, 縱遇明師, 教視令熟, 旋得旋忘,
動經年月, 不能讀誦。是善男子等, 有宿業障,
未得消除, 故於大乘經典, 無讀誦性。
=====================20200811
釈迦『観音菩薩!もし未来の男子と女子が,
不思議と大乗経典に興味を持った者が,
大乗経典を重んじて, 読んだり, 唱えたり,
良い先生に恵まれても, 読んですぐ忘れる者;
時が経っても, 読めず, 唱えられない者がいたら,
その者の過去のカルマが, 消えてないことで,
大乗経典を読みたくても読めない障礙が
起きているからです。』
=274=如是之人,聞地藏菩薩名,見地藏菩薩像,
具以本心, 恭敬陳白;更以香, 華, 衣服, 飲食,
一切玩具, 供養菩薩;以淨水一盞, 經一日一夜,
安菩薩前, 然後合掌請服, 迴首向南, 臨入口時,
至心鄭重;服水既畢,慎五辛, 酒, 肉, 邪淫,妄語,
及諸殺害。一七日, 或三七日,
====================20200812
釈迦『その者は, お地蔵様の名前を聞いたり,
地蔵菩薩像に, 敬意を持って, 本心で語かけ;
さらにお香, 花, 服, 食べ物, おもちゃで供養し,
お地蔵様の前に, きれいなお水を一杯置き
一日一夜供養した翌日に, 手を合わせて
南方に向かってその水をお飲み下さい。
それからの17日間または37日間,
五辛を慎むといい。
▲酒を飲まないこと,
▲肉を口にしないこと,
▲邪淫(遊びで行う性行為)しないこと
▲うそ言わないこと
▲殺生をしないこと』
=275=是善男子, 善女人於, 睡夢中具見,
地藏菩薩現無邊身, 於是人處, 授灌頂水。
其人夢覺, 即獲聰明, 應是經典, 一歷耳根,
即當永記, 更不忘失, 一句一偈。
=====================20200812
釈迦『すると, お地蔵さまはその者の夢に現れ,
頭に法水をかけてくれることによって,
その者が目覚めたら, 即に智慧が増長し,
あれだけなかなか覚えられなかった,
読みたい大乗経典が耳にしただけで,
一句, 一くぐりも, 永遠に忘れることはない。』
=276=復次, 觀世音菩薩!若未來世, 有諸人等,
衣食不足, 求者乖願, 或多病疾, 或多凶衰,
家宅不安, 眷屬分散, 或諸橫事, 多來忤身,
睡夢之間, 多有驚怖。
=====================20200812
釈迦『そして, 観音菩薩!未来の世で,
▲衣食に困っている者
▲虚弱体質(きょじゃく体質)の者
▲家相の悪い者
▲家族, 親族がバラバラになった者
▲凶悪な災いに巻き込まれた者
このような様々な出来事で, 寝ている間も,
不安に思い, よく眠れず, 怖い現象に出遭った者 』
=277=如是人等, 聞地藏名, 見地藏形, 至心恭敬,
念滿萬遍, 是諸不如意事, 漸漸消滅, 即得安樂,
衣食豐溢, 乃至於睡夢中, 悉皆安樂。
=====================20200812
釈迦『その者は, お地蔵様の名を聞いたり
お地蔵様の像を見て, 丁寧に1万回念佛すると
(念佛=仏様の名前を唱えることですが,
ここではお地蔵さまの名前を唱えることです)
その者に起きる良からぬことは, 徐々に消え去り,
即に安楽を得られ, 衣食に憂うことがなくなり,
安眠できるようになるのです。』
=278=復次, 觀世音菩薩!若未來世, 有善男子
善女人, 或因治生, 或因公私, 或因生死, 或因急事
入山林中, 過渡河海, 乃及大水, 或經險道。
=====================20200812
釈迦『そして, 観音菩薩!未来の善男子善女子に
公私共に, 生死に関わることで, どうしても
森林や海, 川, などに, 危険な道を通らなければ
いけないという緊急時に, 』
=279=是人先當念, 地藏菩薩名萬遍, 所過土地,
鬼神衛護, 行住坐臥, 永保安樂, 乃至逢於,
虎, 狼, 師子,一切毒害, 不能損之。』
=====================20200812
釈迦『その者は, 1万回念佛してから通ると
(念佛=仏様の名前を唱えること)
通る道,常々鬼神に守護され,永遠に安楽が保たれ
さらに虎, 狼, 獅子などの, 人間に害を及ぼす
全てのモノから, 害を及ぼすこともない。』
=280=佛告觀世音菩薩『是地藏菩薩於閻浮提,
有大因緣, 若說於諸眾生, 見聞利益等事,
百千劫中, 說不能盡。
=====================20200812
釈迦『観音菩薩, 地蔵菩薩が閻浮提(えんぶだい)
とは大因縁がありまして, 衆生のために,
お地蔵様がどのようにご利益をもたらしたかは
百千劫という時間をかけても語り尽くせない~ 』
↑↑1劫=43億万年(百千劫......って?)
=281=是故, 觀世音!汝以神力, 流布是經,
令娑婆世界眾生, 百千萬劫, 永受安樂。』
=====================20200812
釈迦『だから, 観音菩薩!娑婆世界のみんなが
百千劫の間, 安楽に過ごせるように,
あなたの神力を使い, 地蔵経をみんな知らしめ,
広めるようにしてくれたまえ。 』
=282=爾時, 世尊而說偈言:吾觀地藏威神力,
恒河沙劫說難盡,見聞瞻禮一念間,利益人天無量事
=====================20200812
釈迦『地蔵の威大な神力をみてると,
地蔵の名を聞いた者, 見た者, お参りした者,
天も, 人にも, もたらされる不思議なご利益は
語り尽くせない程多くあるのです。』
=283=若男若女, 若龍神, 報盡應當墮惡道,
至心歸依大士身, 壽命轉增除罪障。
=====================20200812
釈迦『もしも男女女男女, 龍神の善の報いが尽き
悪道に堕ちることになっても, そこで,
地蔵に帰依すると, 寿命が増長され,
罪障が帳消しされるのです。』
=284=少失父母恩愛者, 未知魂神在何趣?
兄弟姊妹及諸親, 生長以來皆不識?
或塑或畫大士身,悲戀瞻禮不暫捨,三七日中念其名,
菩薩當現無邊體;示其眷屬所生界,
縱墮惡趣尋出離。若能不退是初心,
即獲摩頂受聖記。
=====================20200812
釈迦『幼少期に両親を亡くしてしまい,
両親の魂の行方は?
兄弟親族とはなぜ会えないの?と思う者は,
地蔵菩薩の画を描くか, 像を造り,
初心忘れることなく, 気持ちを込めて
地蔵菩薩を 37日間お参り続け,
念佛すると(地蔵菩薩の名を唱えること),
お地蔵様は, その者の夢に現れ,
家族はどこにいるのか教えてくれて,
悪道から離れられるように導く上,
即, 授記をしてくださるのです。』
=285=欲修無上菩提者, 乃至出離三界苦,
是人既發大悲心, 先當瞻禮大士像,
一切諸願速成就, 永無業障能遮止。
=====================20200812
釈迦『★三界苦から離れた者が, 慈悲な心で,
世のため, 人のためにと, この上ない悟りを
修めたい者は, 地蔵菩薩をお参りすると,
その者の願いは即成就し, 妨げになるカルマは
永遠になくなるのです。』
★三界苦(さんかいく)
欲界(よっかい)⇒食欲・淫欲・睡眠欲
色界(しきかい)⇒煩悩, 物質や肉体(性欲)の束縛
無色界(むしきかい)⇒肉体・物質から離脱し
心の働きである受・想・行・識の世界での苦しみ。
=286=有人發心念經典, 欲度群迷超彼岸,
雖立是願不思議, 旋讀旋忘多廢失,
斯人有業障惑故, 於大乘經不能記;
=====================20200812
釈迦『迷える人の助けになり, お役に立ちたく
不思議と経典を読みたいと願う者が,
自ら大乗経典を読み始めた者が, いくら読んでも
スムーズに読めず, どうしても忘れてしまう者は,
その者はカルマの障礙に惑わされているゆえ,
いつまでも大乗経典を覚えられないのです。』
=287=供養地藏以香, 華, 衣服, 飲食, 諸玩具,
以淨水安大士前, 一日一夜求服之, 發殷重心,
慎五辛, 酒, 肉, 邪淫,及妄語, 三七日內, 勿殺害,
至心思念大士名;
=====================20200812
釈迦『お香, 花, 服, 飲食, おもちゃ, お水を
地蔵菩薩の前に 一日一夜置き, 供養した翌日に,
その水を飲んで下さい、
それから17日間か37日間, 五辛を慎むといい。
▲酒を飲まないこと
▲肉を口にしないこと,
▲邪淫(遊びで行う性行為)しないこと
▲うそ言わないこと
▲殺生をしないこと
念佛に専念し(地蔵菩薩の名を唱えること), 』
=288=即於夢中見無邊, 覺來便得利根耳,
應是經教歷耳聞, 千萬生中永不忘,
以是大士不思議, 能使斯人獲此慧。
=====================20200812
釈迦『夢で菩薩を見たら, 神通耳(じんづう耳)を
得られ, 耳にしたお経を, 一生ではなく,
千万生の間忘れることはない。これは地蔵菩薩が
威大な神力で, お参りした者にもたらす智慧です』
=289=貧窮眾生及疾病, 家宅凶衰眷屬離,
睡夢之中悉不安, 求者乖違無稱遂;
至心瞻禮地藏像, 一切惡事皆消滅,
至於夢中盡得安, 衣食豐饒神鬼護。
=====================20200812
釈迦『
▲貧困な者
▲病気している者,
▲家相悪く,運が衰え,一家離ればなれになった者
▲よく眠れない者
▲なにをやっても, うまく行かない者
このような者がいたら, お地蔵様にお参りすると
鬼神の守護で, 全ての悪事が嘘のように消え,
夜も熟睡できるようになり,
衣食に憂うこともなくなる。』
=290=欲入山林及渡海, 毒惡禽獸及惡人,
惡神惡鬼并惡風, 一切諸難諸苦惱;
但當瞻禮及供養, 地藏菩薩大士像,
如是山林大海中, 應是諸惡皆消滅。
=====================20200812
釈迦『山林や, 海に渡らなければいけない時,
毒悪なケモノや凶暴な悪人や悪い神, 悪い鬼,
悪い風などに悩まされた時, 地蔵菩薩をお参りし
供養すると, 山林と海の中の悪という悪は
全て消えさるのです。』
!今どき, うそだ~~と思った者多いと思うけど
昔から、お地蔵さんのすごさ?を知って
日本の至るところに, お地蔵さまが立ち並び
お地蔵様と共に暮らしていると言っても
過言じゃないと思うな~~~~
=291=觀音至心聽吾說, 地藏無盡不思議,
百千萬劫說不周, 廣宣大士如是力。
地藏名字人若聞, 乃至見像瞻禮者,
香, 華, 衣服, 飲食, 奉, 供養, 百千受妙樂。
=====================20200813
釈迦『地蔵の不思議な話しは無限とあり,
観音菩薩!しっかり聞いてくれているけれど,
百千万の劫という時を使っても伝えきれなくて,
地蔵のお話しをわかりやすく言うと,
お地蔵様の名を聞いた者,
お地蔵様の像に礼を尽くす者,
お香, 花, 洋服, 飲食で供養する者は,
百千劫の間, 安楽に過ごせるという
大変なご利益を得られるのです。』
=292=若能以此迴法界, 畢竟成佛超生死,
是故, 觀音汝當知, 普告恒沙諸國土。
=====================20200813
釈迦『地蔵経のお示し通りに修行ができたら,
得られた徳の大小関係なく,
法界に廻向(えこう)すると,
その者は生死, 輪廻を超越し, 必ず仏になる;
だから, 観音菩薩!みんなに告げたまえ。』
■囑累人天品第十三■■■■■■■■■■■■
■(13)罪を繰り返す人, 救い続ける菩薩
=293=爾時, 世尊舉金色臂,
又摩地藏菩薩摩訶薩頂,
而作是言『地藏!地藏!
汝之神力不可思議!
汝之慈悲不可思議!
汝之智慧不可思議!
汝之辯才不可思議!
正使十方諸佛讚歎宣說,
汝之不可思議事,千萬劫中不能得盡!
=====================20200813
とここで, お釈迦様は金色の腕を上げて,
お地蔵様の頭にあてて, こう言った
釈迦『地蔵!地蔵!あなたの神力も, 慈悲な心も,
智慧も, 話術もみんな, 実にお見事なものです!
これだけ多くの仏が四方八方からあなたの
不思議な偉業を讃え, 衆生に広めようと,
伝えるために, ここに集まったけれど,
千万という劫を使っても, 伝えきれないけどね!』
=294=地藏!地藏!記吾今日, 在忉利天中,
於百千萬億, 不可說不可說, 一切諸佛菩薩,
天龍八部, 大會之中, 再以人,天,諸眾生等,
未出三界, 在火宅中者, 付囑於汝。無令是諸眾生,
墮惡趣中,一日一夜,何況更落,五無間,及阿鼻地獄,
動經千萬億劫, 無有出期!
=====================20200814
釈迦『地蔵!地蔵!今日, 私(釈迦)が
忉利天(とうりてん)に集まっている,
百千万億程の仏, 菩薩, 天龍八部, 人間, 天にいる
全ての衆生, 三界からまだ離れられずにいる方に
言ったことを忘れないでくれ。
衆生に一日たりとも地獄に堕ちることなく,
地獄の苦しみに遭わないように願う,
千万億劫という時が経ても, 出られないような
苦しい極まりない無限地獄と阿鼻地獄(あび)の
2大地獄に堕ちないためにも!
この教えを後世にしっかり伝えるように,
託したぞ, 地蔵!』
=295=地藏!是南閻浮提眾生, 志性無定,
習惡者多;縱發善心, 須臾(魚)即退;若遇惡緣,
念念增長。以是之故, 吾分是形, 百千億化度,
隨其根性, 而度脫之。
=====================20200814
釈迦『地蔵!南閻浮提(南えんぶだい)の
衆生の志(こころざし)と本性は定まらず,
悪い習慣も多くて, 良心を持っていたとしても,
衰弱しやすく, 悪影響受けやすい。悪い縁に遭うと,
悪念が増長しやすい。だから私(釈迦)は,
百千億の分身を使い, 衆生の根本にある,
それぞれの習性に合わせて, 導いている。』
=296=地藏!吾今殷勤, 以天人眾, 付囑於汝,
未來之世, 若有天人, 及善男子, 善女人, 於佛法中
種少善根, 一毛, 一塵,一沙, 一渧, 汝以道力,
擁護是人, 漸修無上, 勿令退失!
=====================20200814
釈迦『地蔵!天人のみなの衆からも, 今日改めて
もし未来の世の善男子善女子に, 仏さまに関して,
髪の毛のように細く, 塵, 砂, 滴のような,
どんな小さな善の行いであっても,
地蔵の神力を使い, この者がこの上ないものから
退くことなく, 修められるように擁護せよう!』
=297=復次,地藏!未來世中,若天若人,隨業報應
落在惡趣,臨墮趣中,或至門首,是諸眾生,若能念得
一佛名, 一菩薩名, 一句一偈, 大乘經典,是諸眾生,
汝以神力, 方便救拔, 於是人所, 現無邊身,
為碎地獄, 遣令生天, 受勝妙樂。』
=====================20200814
釈迦『地蔵! もし未来の世の天と人が,
カルマの報いで地獄に堕ちた者がいて,
その者が地獄の入口で, 仏様か菩薩の名前,
または大乗経典を1句かひとくぐりを唱えたら,
あなた(地蔵)の神力を使い, この者を救いたまえ。
あなた(地蔵)の分身を使い, その地獄を玉砕し
その者が安楽に過ごせるように導きたまえ。』
=298=爾時, 世尊而說偈言:現在未來天人眾,
吾今殷勤付囑汝,以大神通方便度,勿令墮在諸惡趣
=====================20200814
釈迦『衆生が地獄に堕ちることなく,
解脱できるように, 現在未来の天人の衆の神力で
様々な方便を差し伸べるようにしたまえ。』
=299=爾時,地藏菩薩摩訶薩,胡跪合掌,白佛言:
『世尊!唯願世尊, 不以為慮!未來世中,
若有善男子, 善女人, 於佛法中, 一念恭敬,
我亦百千方便, 度脫是人, 於生死中, 速得解脫。
何況聞諸善事,念念修行,自然於無上道,永不退轉』
=====================20200814
とここで, お地蔵様が跪き, 手を手向けて言った
『お釈迦様!ご心配なさらず, 未来の善男子,
善女子に, 仏さまに関してどんなことであっても,
仏さまを敬う者を, 私は百千万通りの方便を使い,
導き, 即解脱させます, 善い行いをした者,
念佛を修めた者は, 自ずとこの上ない仏道から,
永遠に退くことないように致します。』
=300=說是語時, 會中有一菩薩, 名虛空藏,
白佛言『世尊!我自至忉利, 聞於如來讚歎,
地藏菩薩, 威神勢力, 不可思議。
=====================20200814
会場にいた虛空藏菩薩(こくうぞう菩薩)が
『お釈迦様!忉利天(とうりてん)で, お地蔵様の
神力の威力をほめたたえたのを聞いて,
お地蔵様の神力はいかに不思議なものだと
改めて思いました。』
=301=未來世中, 若有善男子, 善女人,
乃及一切天龍, 聞此經典, 及地藏名字,
或瞻禮形像, 得幾種福利?
唯願世尊, 為未來現在一切眾等, 略而說之!』
=====================20200815
未来の世で, もし善男子善女子と全ての天龍が
お地蔵経かお地蔵さまの名前を聞いた者が,
お地蔵さまにお参りすると, どのようなご利益が
あるのでしょう?現在と未来の衆生のために,
お釈迦さまから, 教えて頂けますでしょうか?』
=302=佛告虛空藏菩薩『諦聽!諦聽!
吾當為汝, 分別說之。若未來世, 有善男子,善女人
見地藏形像, 及聞此經, 乃至讀誦, 香, 華, 飲食,
衣服, 珍寶, 布施, 供養, 讚歎, 瞻禮,
=====================20200815
釈迦『虛空藏菩薩(こくうぞう菩薩)!
みんなのためなら, 何度も言うよ,
しっかり聞いてくれたまえ!
未来の世の善男子, 善女子がお地蔵さまを
見かけた者, 地蔵経を聞いた者,読んだ者,唱える者
そしてお香やお花, 飲食, 洋服, 宝物で
お地蔵さまにお参り, 布施や供養した者がいたら』
=303=得二十八種利益:
一者, 天龍護念;二者, 善果日增;
三者, 集聖上因;四者, 菩提不退;
=====================20200815
得られるご利益は二十八種類。
1)天龍護念=天龍の守護を得られること
2)善果日增=日々, 善果が増えること
3)集聖上因=仏様とご縁が持てること
4)菩提不退=悟りを求めると共に, 世のため,
人のためになると思う, 善の心を失くすことなく
その境地からも退くことはない。
=304=五者, 衣食豐足。六者, 疾疫不臨;
七者, 離水火災;八者, 無盜賊厄;
九者, 人見欽敬;十者, 神鬼助持;
=====================20200815
5)衣食豊足=衣食に憂うことはない。
6)疾疫不臨=疫病にかかることはない。
7)離水火災=水難, 火災に遭うことはない。
8)無盗賊厄=空き巣, 窃盗などに遭うことはない。
9)人見欽敬=人に恵まれ, 一目置かれる。
10)神鬼助持=神鬼の助けを得られること。
=305=十一者, 女轉男身;十二者, 為王臣女;
十三者, 端正相好;十四者, 多生天上;
=====================20200812
11)女転男身=女子なら男子に生れ変われる。
12)為王臣女=王や大臣のご令嬢として生まれる
13)端正相好=端正端麗の美貌にの相に恵まれる
14)多生天上=天に生れることが多い。
=306=十五者, 或為帝王;十六者, 宿智命通;
十七者, 有求皆從;十八者, 眷屬歡樂;
十九者, 諸橫消滅;二十者, 業道永除;
二十一者, 去處盡通;二十二者, 夜夢安樂;
二十三者, 先亡離苦;二十四者, 宿福受生;
二十五者, 諸聖讚歎;二十六者, 聰明利根;
二十七者, 饒慈愍心;二十八者, 畢竟成佛。
=====================20200812
15)或為帝王=あるいは帝王として生まれる
16)宿智命通=宿命を知り,人以上の智慧を得られ
17)有求皆従=求めれば, みんなが従ってくれる
18)眷属歓楽=家族, 親族に恵まれ, 仲睦ましい
19)諸横消滅=理不尽なことが消滅される
20)業道永除=業(カルマ)の道を通るのを免れる
21)去處盡通=思い通りになることが多い。
22)夜夢安楽=寝る時, 安眠できること。
23)先亡離苦=ご先祖様が苦しみから解脱される
24)宿福受生=福が宿り, 生を授かる
25)諸聖讃歎=仏様, 菩薩に
26)聰明利根=器用で, 要領よく, 賢さを得られる
27)饒慈愍心=慈悲の心に溢れる人となり
28)畢竟成佛=必ず仏になる
=307=復次,虛空藏菩薩!若現在未來,天龍鬼神,
聞地藏名,禮地藏形,或聞地藏本願事行,讚歎瞻禮,
=====================20200812
釈迦『虛空藏菩薩!(こくうぞう菩薩),
もし現在未来の天龍鬼神が, 地蔵の名前を聞き,
お地蔵さまの本願に関する修行の話しを
聞いた者が, お地蔵さまにお参りしたら, 』
=308= 得七種利益:一者, 速超聖地;
二者, 惡業消滅;三者, 諸佛護臨;
四者, 菩提不退;五者, 增長本力;
六者, 宿命皆通;七者, 畢竟成佛。
=====================20200815
得られるご利益は七種類です:
1)速超聖地=速やかに超越し,聖地にいけること
2)悪業消滅=悪いカルマが消滅される
3)諸佛護臨=いろんな仏様に守護して頂けること
4)菩提不退=悟りの境地から退くことはない
5)増長本力=本来持っている能力が増ますこと
6)宿命皆通=カルマの全てに通ずる
7)畢竟成佛=必ず仏になる
=309=爾時, 十方一切諸來, 不可說不可說,
諸佛如來, 及大菩薩, 天龍八部, 聞釋迦牟尼佛,
稱揚讚歎地藏菩薩,大威神力,不可思議,歎未曾有。
=====================20200815
とここで, お地蔵さまの未曾有(みぞう)の
不思議な神力!をたたえるお釈迦さまのお言葉を
聞いていた, 忉利天(とうりてん)にいる
数えきれないほどの仏様, 菩薩, 天龍八部は, 』
=310=是時, 忉利天, 雨無量, 香, 華, 天衣, 瓔,
供養釋迦牟尼佛,及地藏菩薩己。
一切眾會, 俱復瞻禮, 合掌而退。
=====================20200815
お釈迦さまとお地蔵さまを供養するために,
お香, お花, 天の衣, 真珠, 玉(ぎょく)といろんな
宝石を, 雨のように降り出し,
忉利天(とうりてん)の空を埋め尽くした。
供養を終えると, 会場の皆がお釈迦様に合掌し,
神サミットがお開きになったのです~終~
~南無本師釈迦牟尼仏~
~南無本師釈迦牟尼仏~
~南無本師釈迦牟尼仏~
はん にゃ しん ぎょう
『 般 若 心 経 ~北京語版~』
bo Ruo3 sin jin
佛 説 摩 訶
fo2 Suo mo2 hee2
般 若 波 羅 蜜 多 心 経
bo Rro3 bo ruo2 mi4 duo sin jin
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ある時, お釈迦さまは, 大勢の仏, 菩薩,
弟子達と共に霊鷲山(りょうじゅせん)に
おられました。
そこに集まり, みんなが, お釈迦さまの
説法に耳を傾けるなか, お釈迦さまは,
深い瞑想の境地に入られ, 一人,
悟りの心地よさに, 浸ってしまわれ,
お釈迦様は, 幸せに生きるための
大いなる心呪(しんじゅ)を説いたのです
観 自 在 菩 薩
guan zu4 zai4 pu2 sa4
観音さまがそんな中,
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行 深 般 若 波 羅 蜜 多 時
sin2 Sen bo Ruo3 bo ruo2 mi4 duo Su2
深い智慧によって, 悟りを得るための
般若波羅蜜多(はんにゃはらみた)を修行され,
お釈迦さまの心と感応(かんのう)しました
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照 見 五 蘊 皆 空
Jau4 jyen4 u3 yun4 jye kon
そしてこの世の全て,
我々の心身並びに環境の全てを
形成する物質, 精神の全ての本質は
「空(くう)」であると, いち早く,
お釈迦さまの悟りを照見(しょうけん)し,
見極め, 悟り,
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度 一 切 苦 厄
du4 i2 cye4 ku3 E4
あらゆる苦痛と煩悩から離脱し,
救われたのです。
お釈迦さまのお弟子,
舎利子尊者(しゃりしそんじゃ)は,
観音さまの歓喜(かんき)な様子に気づき,
こうたずねるのでした
「全ての苦しみから救われる,
般若波羅蜜多とは,一体どのような
修行なのでしょうか?」
観音さまはゆっくりと語り始めました,
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舍 利 子
Se4 ri4 zu
色 不 異 空 , 空 不 異 色
see4 bu2 i4 kon , kon bu2 i4 see4
観音「舎利子尊者(しゃいりしそんじゃ)
形あるモノは, 空に他なりません,
といって, 空であるからこそ,
形ある一瞬を生きているのです。
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色 即 是 空 , 空 即 是 色
see4 ji2 Su4 kon kon ji2 Su4 see4
そう, 形あるモノは「空(くう)」なのです
空という,
変わりゆく世界,
変わりゆく毎日の中で,
変わりゆく自分が,
今この瞬間, 確かに生きているのです
あらゆる物, 万物の本質は「空」である。
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受 想 行 識
Sou4 syan3 sin Su4
亦 復 如 是
i4 fu4 Ru2 Su4
形あるモノだけではなく,
感情, 想い, 願い, 理解,
そんな心のありようも, 空なのです
そして, 空という性質を持って,
今この瞬間, 確かに存在しているのです
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舍 利 子
see4 ri4 zu
是 諸 法 空 相
Su4 Ju fa3 kon syan
舎利子尊者(しゃりしそんじゃ)よ,
世の中の全ては, 空である, そんな心で
毎日の生活を見渡してみてごらんなさい,
あらゆる物事, まったく違う姿に
見えるようになりますよ,
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不 生 不 滅
bu4 Sen bu2 mye4
不 垢 不 浄
bu2 gou4 bu2 jin4
不 増 不 減
bu4 zeen bu4 jyen3
生ずるも, 滅るも無くて
汚れるも, きれいも無く
増えるも, 減る事も無い
出会いや別れ, 美しい物, そうでない者,
そんな, 毎日の出来事に, みんなにとって
変わらない価値観なんて, ないのです。
空(くう)とはい大空(おおぞら)に浮かぶ,
雲のようなもの, 風に身を任せ,
一瞬たりとも同じ姿を保つことなく,
時に雨になって, 私たちに恵みや災いを
もたらし, また空(そら)に還り,
永遠にその営みを繰り返します。
毎日の出来事は, そんな, 空の風景から
切り抜いた一場面, それが永遠に続くと,
思ってはいけません。
いま, 心に雨が降っていても,
いつかはきっと, 晴れる日がくるのです。
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是 故 空 中
Su4 gu4 kon Jon
ゆえに, 誰もが, なにもかもが, 形を変え,
場所を変え, 永遠に生き続けていく中
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無 色 無 受 想 行 識
u2 see4 u2 Sou4 syan3 sin2 Su4
もう少し深く, そんな広い広い,
空のような心で, 毎日の生活をみてごらん
永遠に変わらないモノなんて,
なに一つないことに, きっと気づくでしょう
よって空の中に, 変わらない物質は無く
よって固定概念の感受性, 思想, 行動,
意識もない存在しないのです。
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無 眼 耳 鼻 舌 身 意
u2 yen3 ??3 bi2 Serr2 Sen i4
私達の目, 耳, 鼻, 舌, 肌, 心, は
いつも同じ状態を保てられることは,
あり得ませんよね
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無 色 声 香 味 触 法
u2 see4 Sen syan wei4 Tu4 fa3
毎日の風景, 家族や友人の声, 香り, 味,
感触, 意識も, いつも同じ感じたり,
思うことは, あり得ませんよね。
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無 眼 界
u2 yen3 jye4
乃 至 無 意 識 界
nai3 Ju4 u2 i4 Su4 jye4
自分の感覚が正しいと思い込んでしまうと
日々出会うものには, 全て, 不変の姿が
あると信じこんでしまいます,
本当に, 確かなモノなど, ないのに
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無 無 明
u2 u2 min2
亦 無 無 名 尽
i4 u2 u2 min2 jin4
空(くう)を, 智慧をもって, 様々な視野から
見れば, 時に苦しみを生み, 時に苦しみを
滅(めっ)してくれる, 原因と結果の道理に,
一喜一憂することもなくなります。
日々の失敗を気にしすぎたり,
成功者は, 転落する不安を抱くこともなく,
いつも穏やかに過ごすことができるのです
目に映る世界, 意識の世界に囚われずに,
永遠の智慧を備わることで, 無知のため,
人は再び輪廻(りんね)に墜ちることは無い。
明=智慧, 無明=智慧無く,
無無明=智慧ないこと無く,
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乃 至 無 老 死
nai3 Ju4 u2 rau3 su3
亦 無 老 死 尽
i4 u2 rau3 su3 jin4
この道理がわかれば, 生, 老, 病, 死が
存在していないことを知れば,
輪廻する苦しみに遭うことも無い
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無 苦 集 滅 道
u2 ku3 ji2 mye4 dau4
輪廻の苦しみから離れ, 最高の智慧を
得ることで, 苦しみも悩みも無く,
滅びる道を歩むこともない,
ゆえに, 一つの方法, 自我に執着し,
盲信(もうしん)してはなりません
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無 智 亦 無 得
u2 Ju4 i4 wu2 dee2
人は空(くう)の中で, 変化と成長
生きている以上, 一つ智慧を得たからといって,
誰もが同じ効果を得られるわけではありません。
努力の結果, 得られるモノ, 人それぞれ,
その大きさも未知数なのです。
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以 無 所 得 故
i3 u2 suo3 dee2 gu4
このような空の境地になれたその先にこそ,
みんなが求める救いがあるのです。
観音さまは, こうして少しずっ,
舎利子尊者(しゃりしそんじゃ)を
般若心経(はんにゃしんぎょう)の
核心(かくしん)へと,導いてゆくのでした。
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菩 提 薩 埵
pu2 ti2 sa4 duei4
依 般 若 波 羅 蜜 多 故
i bo Ruo3 bo ruo2 mi4 duo gu4
観音「舎利子尊者(しゃりしそんじゃ)よ
幸せを求める各界の菩薩たちは,
至高無上の般若波羅蜜多の悟りの
教え通りに布施や, 座禅し, 戒律を
もち, 修行したゆえ、
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心 無 罣 礙
sin u2 gua4 ai4
無 罣 礙 故
u2 gou4 ai4 gu4
無 有 恐 怖
u2 yo3 kon3 bu4
心のままに(わがままの方じゃないよ),
物事を自由にとらえられ, のびのびと
自分を生かすことができるようになると,
今まで恐れていた不安もなくなるでしょ
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遠 離 一 切
yuen3 ri2 i 2 cye4
顛 倒 夢 想
dyen dao3 mon4 syan3
そして, 毎日のしがらみに, 植えつけられた
あらゆる間違った常識, 考え方や, 迷い,
煩悩, 妄想, 邪見, 迷いから遠ざかれば,
解放された時, 真に心の安心を得るのです
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究 竟 涅 槃
jyo4 jin4 nye4 pan4
三 世 諸 佛
san Su4 Ju fo2
過去, 現在, 未来, 悩める人がいる所には,
必ず仏さまがいてくださいます。
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依 般 若 波 羅 蜜 多 故
i bo Rro3 bo ruo2 mi4 duo gu4
そして全ての仏さまもまた,
般若波羅蜜多仏法の通りに布施し,
座禅し, 戒律を持って修行することにより,
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得 阿 耨 多 羅
Dee2 a no4 duo ruo2
三 藐 三 菩 提
san myau3 san pu2 ti2
あ,のく,た,ら,さん,みゃく,さん,ぼ,だい
とは, この上ない至高無上の正しい知識,
感覚, の悟りを得られ―――
私達を救ってくださる, 存在となるのです
阿耨多羅(あ,のく,た,ら)=至高無上
三藐(さん,みゃく)=非常に正確な
三菩提(さん,ぼ,だい)=知識と感覚
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故 知 般 若 波 羅 蜜 多
gu4 Ju bo Rro3 bo ruo2 mi4 duo
ゆえに, 般若波羅蜜多の
真言(しんごん)の呪文(じゅもん)は,
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是 大 神 咒
Su4 da4 Sen2 Jou4
是 大 明 咒
Su4 da4 min2 Jou4
極めて大きい神力を持つ咒文であり,
闇を照らし, 光明の境界へ導く咒文であり
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是 無 上 咒
Su4 u2 San4 Jou4
是 無 等 等 咒
Su4 u2 deen3 deen3 Jou4
至高無上(しこうむじょう)の,
他に類を見ない優れた呪文です
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能 除 一 切 苦
Neen2 To2 i2 cye4 ku3
真 實 不 虚
Jen Su2 bu4 Suu
あらゆる苦しみを取除いてくれる,
偽りのない, まぎれもない真実である
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故 説 般 若
gu4 Suo bo Rro3
波 羅 蜜 多 咒
bo ruo2 mi4 duo Jou4
舎利子尊者(しゃりしそんじゃ)よ
あなたに, 般若波羅蜜多の真言を授けよう
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即 説 咒 曰
ji2 Suo Jou4 yue
今から, この至高無上の真言咒文を
一緒に唱えよう
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( ↓ 漢字のとこを3回 繰り返す ↓ )
羯 諦 羯 諦 , 波 羅 羯 諦
jye di4 jye di4, bo ro2 jye di4
行こう行こう, 幸せに向かって
波羅羯諦=幸せに至る意味
波 羅 僧 羯 諦
bo ro2 seen jye di4
様々な方法で修行し
彼岸に到達した者
菩 提 薩 婆 訶
pu2 ti2 sa4 po2 hee2
みんなで一緒に悟りの道を歩み
一緒に円満に成果を修めよう!
( ↑ 3回 繰り返す ↑ )
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般 若 心 経
bo Rro3 sin jin
これが悟りへ導く智慧の
かなめ, 教えなり
■廻向文(えこうぶん)
(念佛, お経のあと, 唱える, 締めのお経です)
願 以 此 功 徳 ,
がん に し く とく
普 及 於 一 切 ,
ふ ぎょう お いっ さい
我 等 与 衆 生 ,
が とう よ しゅじょう
皆 共 成 佛 道
かい ぐ じょうぶつ どう
(訳すと) 弟子●●●●, 今日積んだ徳を
お地蔵様に廻向(えこう=預けます)致します。
この徳(お経)を, 仏, 法(ぽう), 僧(そう),
護法, 龍, 天, 善, 神に普及することによって,
全ての衆生と共に, 佛道を歩み,
佛になれるために, 役立てて下さい,。
お経を唱えると, 見えないモノ達はご利益を
欲しくて, 自分のモノにしようとするので,
お経の徳を仏様に一旦預けると, 安心よね。
という意味です。。。。。。。。。。。
■~輪廻転生~について(超わかりやすい動画の内容)
仏教の教えの中に因果応報という言葉があります,
『因果応報』とは、人は
善い行いをすれば善い報いがあり,
悪い行いをすれば悪い報いがある。
この世に生を受けてから, 一生終えるまでの
行いによって,死後6つのいずれの世界に
生まれ変わると言われています。
それが因果応報の基本原理です。
全ての生き物は死んで霊魂になり,
あの世に帰ります, それぞれが他の生を受けて
生れ変わり続けているのです。
これを輪廻転生といいます。
では, 輪廻の世界はどのようにして
決るのでしょうか?
閻『ワシが閻魔王だ!天国行くのか?
地獄行くのか?決めるのが, ワシの仕事なんじゃ
さて, 人は死んでからの道のりを, 見せてやろう。』
閻魔さまは死後, 人が裁判を受ける『中陰の世界』
というところの裁判官です。
天国行くか?地獄に堕ちるか?
十王に姿を変えた十人の仏様の裁判で決まります。
死後7日目から49日目まで間,
7回の善行, 悪業の審査があり, 35日目には
地獄を支配する閻魔さまによる
天, 人, 修羅, 畜生, 餓鬼, 地獄のいずれかの
裁きが下り, 49日目に判決が確定します。
その後, 100日から33回忌までは,
それぞれの王による, 再審査が行われます,
この裁きによって, 我々は新たな世界へ
転生するのです。
そこでまた生まれ, 行き終え, 死者となって
そしてまた生まれ変わるという流れを
繰返すのです。
人は前世の行為に必ず報いが来るという
『業』を持って生まれ, 生きています。
『自業自得』業果(ごうか)の必然性が鉄則なのです。
自分の行為の果報(かほう)は, 必ず自分に返ってくる
今世なのか来世なのか, そのあとに返ってきます。
善因善果, 悪因悪果の因果の応報ということです。
そして, その結果によって, 次の世で,
六道のどれかに生まれ変わるのです。
■初七日~四十九日
死者は冥途の旅の間, すなわち中陰の期間は,
どのようなお姿しているのかというと,
極めて微細な体をしており, 我々には見えません。
食べる物は次期香と呼ばれるお香,
死者のために線香を絶やしてはならないと
言われる由縁(ゆえん)です。
初七日~四十九日の間, 遺族は死者の罪を
軽くしてもらうため, 善行, 功徳を積み重ね,
お祈りして, 追善供養をします。
裁判の日のあとでは間に合わないので,
供養は忌日(きにち)かその前に行う必要があり,
残された人達にできるのは, 死者が中陰の世界で,
その中陰の世界で, 無事に裁判を受け冥途へ
たどり着くように, 亡くなった方を思い,
きちんとした葬式をして, 送り出し,
お線香を焚き続けること。
死者を敬い, 先祖敬う, 生きているうちに,
このような行いも全て, 因果応報に
影響してくるのです。
■六道輪廻(ろくどうにんね)
裁きを受けた私達がたどり着く世界です。
六道とは, 苦しみの多い順に,
地獄道, 餓鬼道, 蓄養道, 修羅道, 人道, 天道,
となります。
例え地獄に堕ちた者でも,
それが永遠のすみかにはならず,
いつかは釈放されます。
一方展開に生れても, やはり永遠の幸せが
約束されている訳でもありません,
天人とは言え, いつかは死に, 中陰を過ぎれば,
六道のいずれかに生れ変わます。
その時どこに生れるかは, 生前の行為によります。
因果応報(いんがおうほう)の論理(ろんり)に
貫(つらぬ)かれているのです。
■極楽浄土(ごくらくじょうど)
極楽浄土の住人はこのような姿をなさっていると
思います。なんとも言えない穏やかな気分です。
極楽とはあらゆる苦しみから解放されて,
極めて楽なところ~という意味です。
色欲(しくよく)から解き放たれた,
性別の関係ない世界です。
極楽浄土は西の方, 十万億の仏国土を
過ぎたところにあると言われています。
池には, いろいろな色の蓮の花が咲いています,
よい香りを放ち, 池の底は黄金の沙に
おおわれています。
自然や建物は, 黄金や七宝でできています。
絶えなく音楽が流れ, いろんな鳥が美しい声で
啼いています。
鳥のさえずりや水, 風の音はそのまま説法となり,
極楽界の人々は, それを聞いて, 仏を念じます。
極楽浄土とは苦しみのない,
安楽な理想の世界なのです。
以上のお話しが地蔵経の話しと同じなので
とてもわかりやすくまとまってあるので,
UPPPPしてみた。